たつの市母娘殺害事件 指名手配の大山賢二容疑者、事件後も市内にいた可能性 所持金550円、足取り追う県警

兵庫県たつの市新宮町段之上の住宅で、田中澄恵さん(74)と次女の田中千尋さん(52)が殺害された事件で、兵庫県警は5月27日、殺人容疑で全国指名手配している大山賢二容疑者(42)の新たな画像を公開した。

画像は事件発覚後の5月20日、たつの市内で撮影されたものとされる。事件後も大山容疑者とみられる人物が市内にいた可能性が浮上し、県警は潜伏先や移動経路の特定を急いでいる。

住宅内で母娘2人が死亡

事件が発覚したのは5月19日午前。安否確認のため住宅を訪れた警察官が、1階玄関付近と廊下で女性2人が血を流して倒れているのを発見した。

亡くなっていたのは、この家に住む田中澄恵さんと、次女の田中千尋さん。2人の首や上半身には刃物による複数の傷があり、司法解剖の結果、死因は失血死および出血性ショックとみられている。

死亡推定時期は5月13日ごろ。現場に凶器は残されておらず、玄関は無施錠だったとされる。県警は21日、殺人事件と断定し、捜査本部を設置した。

元隣人の男を全国指名手配

県警は防犯カメラ映像や押収物の鑑定などから、大山賢二容疑者を特定。5月23日付で田中千尋さんに対する殺人容疑で逮捕状を取得し、24日夜に全国指名手配した。

大山容疑者は、約10年前まで被害者宅の南隣に住んでいた元隣人とされる。被害者2人との間に目立ったトラブルは確認されていないが、県警は過去の近隣関係や事件前後の接点を慎重に調べている。

大山容疑者は身長約160センチ、やせ型、黒髪。黒縁メガネを着用していることが多いとされる。事件後には黒い帽子、黒っぽい服装、白いTシャツ、黒いバッグを抱えた姿などが防犯カメラに映っていた。

「人を殺した」と話したが、その場で事件化せず

大山容疑者は事件発覚前の5月16日夜、高砂市内の路上で寝ているところを通報され、警察官から職務質問を受けていた。

その際、大山容疑者は「人を殺した」という趣旨の発言をしたとされる。ただし、話に具体性がなく、所持品に血痕や凶器などの不審物も確認されなかった。

当時の所持金は約550円。スマートフォン、身分証、カード類も所持していなかったとされる。警察官はその後、大山容疑者を現場周辺まで送り届けたという。

この職務質問の時点では、たつの市の住宅で2人が死亡していることはまだ発覚していなかった。県警は、この時点の大山容疑者の言動や所持品、移動経路について改めて確認を進めている。

事件後の姿、たつの市内で確認

県警が5月27日に公開した新たな画像は、事件発覚後の5月20日にたつの市内で撮影されたものとされる。

これにより、大山容疑者が事件後もたつの市内、または周辺地域にとどまっていた可能性が出ている。県警は、防犯カメラ映像の解析、駅周辺の確認、聞き込みを進め、足取りの把握を急いでいる。

5月17日にも、現場付近や複数駅の防犯カメラに大山容疑者とみられる人物が映っていた。徒歩や公共交通機関を使って移動していた可能性があり、県警は市内外への移動経路を時系列で調べている。

所持金わずか、通信手段なし 近隣潜伏の可能性も

大山容疑者は5月16日時点で、所持金が約550円しかなく、スマートフォンやカード類も持っていなかったとされる。

遠方へ移動するには資金面、連絡手段の面で制約があった可能性がある。県警は、事件後にたつの市内や周辺地域に潜伏していた可能性も含めて捜査している。

一方で、徒歩移動や公共交通機関の利用、第三者との接触なども排除できない。県警は、防犯カメラの映像、目撃情報、交通機関周辺の記録をもとに、事件後の行動範囲を絞り込んでいる。

動機は不明、凶器も未発見

大山容疑者と被害者2人の間に、事件に直結する明確なトラブルは確認されていない。

現場から凶器は見つかっておらず、県警は大山容疑者が刃物を持ち去った可能性もあるとみている。住宅内の状況、侵入経路、事件前後の不審な動きについても調べを進めている。

事件の数日前、被害者が周囲に「空き巣に入られたかもしれない」と相談していたとの情報もある。県警は、この相談内容と事件との関連についても確認している。

県警、情報提供を呼びかけ

事件発覚から日数が経過する中、大山容疑者の足取りはなお断片的な情報にとどまっている。

県警は、大山容疑者を殺人容疑で全国指名手配し、広く情報提供を呼びかけている。特に、5月13日以降の目撃情報、たつの市内や周辺自治体での不審な人物の情報、黒い帽子や黒っぽい服装の人物を見かけた情報などが捜査の手がかりになる可能性がある。

母娘2人が自宅で命を奪われた事件は、地域に強い不安を広げている。県警は、容疑者の発見と身柄確保に向け、周辺地域での捜索と情報収集を続けている。

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編集部まとめ

たつの市の母娘殺害事件では、元隣人とされる大山賢二容疑者が、田中千尋さんに対する殺人容疑で全国指名手配されている。

大山容疑者は事件発覚前に高砂市内で職務質問を受け、「人を殺した」という趣旨の発言をしていたとされる。当時の所持金は約550円で、スマートフォンや身分証、カード類は所持していなかった。

5月27日に公開された新画像により、事件発覚後の5月20日にも大山容疑者とみられる人物がたつの市内にいた可能性が明らかになった。

県警は、凶器の所在、事件前後の行動、被害者宅との関係、事件数日前に被害者が話していた空き巣被害の可能性との関連を調べている。

事件のポイントQ&A

Q1. たつの市母娘殺害事件で指名手配されている人物は誰か。

指名手配されているのは、大山賢二容疑者。兵庫県警は、田中千尋さんに対する殺人容疑で逮捕状を取得し、全国に指名手配している。

Q2. 大山賢二容疑者と被害者宅の関係は何か。

大山容疑者は、約10年前まで被害者宅の南隣に住んでいた元隣人とされる。現時点で、被害者2人との間に明確なトラブルがあったかどうかは確認されていない。

Q3. 事件後の大山容疑者の足取りで注目される点は何か。

5月16日に高砂市内で職務質問を受けた際、所持金は約550円で、スマートフォンや身分証、カード類を所持していなかったとされる。さらに、事件発覚後の5月20日にたつの市内で撮影された新画像が公開されており、県警は市内や周辺地域での潜伏、徒歩移動、公共交通機関の利用を含めて足取りを調べている。

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