NPBと12球団による実行委員会が6月1日に開かれた。だが、球界を揺らす2つの不祥事について、リーグとして踏み込んだ説明はなかった。
焦点は、巨人・阿部慎之助前監督の長女暴行容疑による逮捕・辞任問題と、元広島・羽月隆太郎氏の指定薬物「エトミデート」、通称「ゾンビたばこ」使用問題だ。羽月氏は有罪判決後、自身を含め「6人が同じ人物から購入していた」と発信しており、単なる元選手個人の問題では済まない疑いが出ている。
それでもNPBの答えは、実質的に「個別案件」だった。中村勝彦事務局長は羽月氏の件について、広島が警察と連携しているとして、NPBとして特段の対応はないとの認識を示した。つまり、球団がやっているならNPBは前に出ない、という姿勢である。
この対応はあまりに弱い。監督の逮捕、元選手の指定薬物使用、さらに複数人購入の発信。どれも球団の内輪処理で済ませるには重すぎる。ファンが知りたいのは「誰が悪いか」だけではない。NPBが何を確認し、再発防止をどう示すのかだ。
MLBなら、コミッショナー事務局が即座に調査や処分判断の枠組みに乗せる可能性が高い。DVや薬物問題では、リーグ全体の信用問題として扱われる。
NPBは制度改革を語る前に、不祥事が起きた時に誰が説明するのかを決めるべきだ。今回の実行委は、日本球界のガバナンスの甘さをそのまま見せた一日だった。
Q. この記事の焦点は何か。
A. NPBが阿部慎之助前監督の長女暴行容疑による逮捕・辞任問題と、羽月隆太郎氏のゾンビたばこ問題をどう扱ったかです。
Q. なぜMLBと比較しているのか。
A. MLBではDVや薬物問題でコミッショナー事務局が調査や処分判断に関わる制度があるためです。
Q. NPBの問題点は何か。
A. 球団対応に任せる姿勢が強く、リーグ全体として説明責任をどう果たすのかが見えにくい点です。
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