埼玉県警は7月23日、検視のために訪れた死亡女性の自宅から現金20万円を持ち去ったとして、西入間署刑事課に所属する35歳の男性巡査を懲戒免職処分にした。
男性巡査は事情聴取に対し、「出来心で盗んだ。生活費の足しになればと思った」などと容疑を認めているという。県警は同日、占有離脱物横領の疑いで書類送検した。
70代女性宅の検視中、現金入り封筒を持ち去った疑い
県警によると、男性巡査は今年2月、埼玉県坂戸市の自宅で亡くなった一人暮らしの70代女性について、検視のためほかの捜査員らと自宅を訪れた。
その際、現場に立ち会っていた女性の親族や別の警察官の目が届かない隙に、室内にあった現金20万円入りの封筒を持ち去った疑いが持たれている。
死亡した人の自宅を確認し、遺留品や現場の状況を適切に保全する立場の警察官が、職務中に現金へ手を付けたとされる重大な不祥事となった。
親族から「現金が見当たらない」と相談
事件は、女性の親族から「渡したはずの現金が見当たらない」と県警へ相談が寄せられたことで発覚した。
県警が女性宅を捜索したものの、当初は現金を発見できなかった。
その後、男性巡査は休日にもかかわらず自発的に出勤し、「気になる場所がある」と申し出て現場を再訪。すでに一度捜索されていた寝室の敷物の下から、現金を見つけたように装ったとされる。
不自然な発見経緯から関与が浮上
一度確認済みだった場所から、男性巡査の案内によって現金が見つかったという不自然な経緯を受け、県警が詳しく調べたところ、本人の関与が浮上した。
任意の事情聴取に対し、男性巡査は現金を持ち去ったことを認めた上で、「出来心だった」「生活費の足しになればと思った」と説明したという。
県警は、男性巡査が現金をいったん持ち去り、その後、発見したように見せかけて隠蔽を図ったとみている。
占有離脱物横領容疑で書類送検
県警は7月23日、男性巡査を占有離脱物横領の疑いで書類送検し、同日付で懲戒免職処分とした。
男性巡査は西入間署刑事課に所属し、検視を含む捜査活動に携わる立場だった。
埼玉県警は「県民の信頼を大きく裏切る行為」として謝罪し、職員への職務倫理教育を徹底するとともに、信頼回復と再発防止に取り組むとしている。
検視現場で問われる証拠・遺留品管理
検視は、亡くなった人の死因や事件性の有無を確認する極めて慎重な手続きだ。
捜査員には、現場の物品を適切に管理し、遺族の財産やプライバシーを守る責任がある。今回の行為が事実であれば、その立場を利用して遺族の信頼を踏みにじったことになる。
県警には、複数の捜査員による現場確認、立ち入り時の行動記録、金品を発見した場合の管理手順などを改めて点検し、同様の不祥事を防ぐ実効性ある対策が求められる。
編集部まとめ
埼玉県警西入間署刑事課の35歳男性巡査が、検視のため訪れた死亡女性の自宅から現金20万円を持ち去った疑いで書類送検され、懲戒免職となった。
男性巡査は、現金が見つからないとの相談を受けた後、自ら現場を再訪し、すでに捜索済みだった場所から発見したように装ったとされる。
検視という、遺族が警察へ全面的な信頼を寄せざるを得ない場面で起きた不祥事だけに、県警には処分だけでなく、現場管理と倫理教育の両面から再発防止を徹底する責任がある。
週刊TAKAPI編集部/松本
特記事項:本記事は、埼玉県警の処分発表と7月23日時点の各社報道を基に構成しています。男性巡査は占有離脱物横領の疑いで書類送検された段階であり、刑事責任が確定したものではありません。
検視現場で失われた警察への信頼
埼玉県警西入間署刑事課の35歳男性巡査は、死亡した70代女性宅の検視中に現金20万円を持ち去り、後日、捜索済みの場所から発見したように装った疑いで書類送検された。男性巡査は「出来心だった」「生活費の足しになればと思った」と説明している。県警は、遺族の財産を保全すべき捜査員による重大な信用失墜行為として、懲戒免職処分にした。
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