愛知県大治町は8月3日、鈴木康友町長が辞職する方針を固めたと発表した。
鈴木町長は4日に町議会議長へ辞職願を提出し、10日付で退職する予定。辞職願の提出後、記者会見を開き、辞職に至った経緯などを説明する見通しとなっている。
鈴木町長を巡っては、前衆議院議員の岡本充功氏の事務所へ無断で複数回立ち入った疑いが浮上。岡本氏側が警察に被害届を提出し、鈴木町長は愛知県警から任意で事情を聴かれている。
前衆院議員の事務所へ複数回立ち入りか
関係者によると、問題となっているのは2025年7月の大治町長選を控えた時期の行動とされる。
鈴木町長は、かつて秘書を務めていた岡本氏の事務所へ、無断で複数回立ち入った疑いが持たれている。岡本氏側は県警に被害届を提出している。鈴木町長は任意の事情聴取を受けたことを認めているが、捜査中であるとして詳しい説明を控えてきた。
報道では、鈴木町長が許可を得ずに事務所関係者の車両用給油カードを使用した可能性も伝えられている。ただし、カードを使用した人物や回数、金額などの詳細は明らかになっておらず、事実関係は捜査中となっている。
議会では「関係者に許可を取った」と答弁
大治町議会は7月28日の臨時会で、鈴木町長に対する辞職勧告決議案を可決した。町の公式な議決結果にも、辞職勧告決議の可決が記録されている。
臨時会で鈴木町長は、岡本氏の事務所へ入ったこと自体は認めた。一方で、関係者から許可を得ていたとの認識を示したという。
議員から立ち入りの目的や経緯を問われた際には、捜査中であることを理由に回答を差し控える答弁を繰り返した。町議会側は、町民への説明が不十分で、町政への信頼を損ねたとして辞職を求めた。
鈴木町長側の「許可を得た」とする説明と、岡本氏側が無断侵入として被害届を出した経緯には隔たりがある。どの人物が、いつ、どの範囲まで立ち入りを認めたのかは明らかになっていない。
辞職勧告後、周辺自治体の首長らに意向伝える
鈴木町長は7月31日までに、周辺自治体の首長や関係者へ辞職する意向を伝えていた。
その際、「辞職勧告を重く受け止める」との趣旨を説明していたとされる。当初は辞職時期を明らかにしていなかったが、町は8月3日、4日に辞職願を提出し、10日付で退職する予定だと発表した。
鈴木町長は2025年7月の町長選で初当選し、同年8月に就任した。予定通り退職すれば、就任から約1年で町長職を離れることになる。
4日の会見で経緯説明へ
鈴木町長は辞職願の提出後、記者会見を開く見通しだ。
焦点となるのは、岡本氏の事務所へ入った日時や回数、立ち入りの目的、誰から許可を得たと認識していたのかという点だ。
給油カードを使用した可能性についても、カードを扱った経緯や利用の有無を含め、どこまで具体的な説明が示されるかが注目される。
県警による捜査の結論や刑事責任は、現時点で確定していない。
編集部まとめ
鈴木町長は、事務所へ入ったことを認める一方、関係者から許可を得ていたとの認識を示している。これに対し、岡本氏側は無断で立ち入ったとして被害届を提出しており、双方の説明には隔たりがある。
町長職を辞した後も、立ち入りの目的や許可を巡る認識、給油カードに関する疑惑についての説明は必要となる。
4日の記者会見で、確認された事実と本人の認識がどこまで具体的に示されるかが焦点となる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は2026年8月3日時点の大治町の発表と複数の報道を基に構成しています。前衆議院議員事務所への立ち入りや給油カード使用を巡る事実関係、刑事責任は確定していません。辞職日程は今後の手続きによって変更される可能性があります。
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