鹿児島市鴨池1丁目で市電と軽乗用車が衝突した事故で、軽乗用車に乗っていた3人が、衝突直後に車を残して現場から立ち去っていたことが分かった。公開された映像では、衝突から約10秒の間に3人が次々と車外へ出る様子が確認されている。警察は運転していた人物の特定を進め、3人の行方を追っている。
事故は8月4日午後2時40分ごろ、鹿児島市電の中郡停留場と郡元停留場の間にある、中郡小学校プール前付近の交差点で発生した。
鹿児島市交通局によると、市電と同じ方向に進んでいた白い軽乗用車が、市電の直前で右折し、軌道敷内へ進入した。現場の交差点は右折が禁止されていた。
市電の直前で右折、衝突の瞬間を記録
交通局が公開したドライブレコーダー映像には、市電が時速約30キロで直進する中、前方の軽乗用車が突然右折し、市電の進路を横切る様子が記録されている。
市電側は直ちにブレーキをかけたものの間に合わず、車両前部が軽乗用車と衝突した。
衝突後、軽乗用車は軌道敷付近で停止。間もなく助手席側などから2人が先に車外へ出て、周囲を確認するような動きを見せながら現場を離れた。続いて、車内に残っていたもう1人も降り、先に出た2人を追うようにその場から立ち去った。
映像上では、衝突から約10秒後には3人全員が車外へ出ており、軽乗用車だけが現場に残された状態となった。
事故当時、市電には乗客6人と運転士が乗っていたが、いずれにもけがはなかった。軽乗用車に乗っていた3人の負傷状況は公表されていない。
市電は約25分後に運転再開
事故処理のため、市電は現場付近で一時運転を見合わせた。運行再開までには約25分を要し、4日午後2時から午後4時にかけてダイヤに遅れが生じた。
警察は道路交通法違反の疑いを視野に、事故当時に軽乗用車を運転していた人物の特定を進めている。現場を離れた3人の身元や関係性、立ち去った理由については、現時点で明らかにされていない。
車両の所有関係を含め、警察が事故前後の詳しい経緯を調べている。
市電と車の接触事故が相次ぐ
鹿児島市交通局は今回の事故以前から、市電と自動車の接触が相次いでいるとして、ドライバーに注意を呼びかけていた。
6月8日から7月6日までにも、市電と車が接触する事故が6件発生したと公表している。車が右折して軌道敷内へ入る際に、市電と接触するケースが目立つという。
市電は自動車よりも制動距離が長く、直前に車が軌道敷内へ進入した場合、急ブレーキをかけても衝突を避けられない可能性がある。
交通局は右折時、軌道敷の手前でいったん停止し、対向車だけでなく、右後方から接近する市電がないかを十分に確認するよう求めている。
編集部まとめ
右折禁止の交差点で軽乗用車が市電の直前へ進入し、衝突後には乗っていた3人が約10秒の間に次々と車外へ出て、車を残したまま現場を立ち去った。
市電の乗客と運転士にけががなかった一方、軽乗用車側の負傷状況や3人の身元、事故後に現場を離れた理由は公表されていない。
映像から確認できる行動と、捜査によって今後明らかになる事実を区別し、運転者の特定や事故後の対応に関する警察の発表を待つ必要がある。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
関係機関の公表資料および報道内容を基に再構成。運転者や同乗者の身元、負傷状況、現場を離れた理由は未公表。法的責任は今後の捜査や司法判断によって確定する。
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