【沖縄県知事選2026】玉城デニー氏を支えるのは誰か?市町村議員・若手無所属・政党・労組まで「支持網」を徹底分析

2026年9月13日に投開票される沖縄県知事選。

3期目を目指す現職・玉城デニー氏を支えているのは、いったい誰なのか。

全国から見れば、

「玉城デニー氏=オール沖縄」

というイメージが強い。

しかし2026年の支持構造を一人ひとり追っていくと、実際にはもう少し複雑だ。

共産党、立憲民主党、社民党、沖縄社会大衆党といった従来からの県政支持勢力。

連合沖縄や県労連などの労働組合。

市町村議会で活動する地方議員。

無所属の若手県議・市町村議による新しい政治団体。

県内135の市民・地域団体。

さらに、かつて自民党沖縄県連会長を務めた照屋守之氏まで玉城氏支援に回った。

一方、「オール沖縄」は2026年2月の衆院選で県内小選挙区の支援候補が全敗し、求心力低下も指摘されている。玉城氏自身も今回は政党から「推薦」を受けるのではなく、「支援」を受けながら幅広い県民を結集する「県民党」型の選挙を志向している。

つまり今回の玉城陣営は、

従来型の「オール沖縄」をそのまま再現しているわけではない。

従来の県政与党・労組を土台にしながら、

無所属地方議員、若い世代、市民団体、一部保守、そして無党派へ支持を広げられるか

を試されている選挙でもある。

週刊TAKAPIでは、公開情報から確認できる市町村議員、県議、政党、労働組合、市民団体を整理。

単に「誰が支持しているか」だけでなく、

その支持網が実際の選挙でどこまで力を持つのか

まで徹底分析する。


まず確認しておきたい「支持」の判定基準

地方政治では、

「知事と面会した」

「政策要望を出した」

「同じ政党に所属している」

というだけでは、その人物が知事選で正式に支持しているとは限らない。

そこで本記事では、

本人が玉城氏への支持・応援を明言している

玉城氏を支援する政治団体のメンバーとして確認できる

所属政党が本人を「玉城知事を支える地方選候補」として明示している

ケースを、支持が確認できる議員・予定候補として扱う。

一方、政策要望や面会だけの場合は、正式支持とは分けて記載する。


玉城陣営の中心「県民と歩む会」

今回の選挙母体となるのが、

「県民と歩む会」

だ。

玉城氏を支援する県議や関係者らが設立を進め、6月に本格始動した。

共同代表には、

野国昌春・前北谷町長

宮城公子・沖縄大学名誉教授

が就任している。

発足段階から那覇だけでなく石垣、宮古などにも活動を広げる方針が示されており、「県民党」を掲げて従来の党派を超えた結集を図っている。

これは今回の玉城氏の選挙戦を理解する上で重要だ。


なぜ政党「推薦」ではなく「支援」なのか

2026年8月時点で、

日本共産党
立憲民主党
社会民主党
沖縄社会大衆党

が玉城氏への支援を表明している。

しかし玉城氏は、これらの政党から一律に「推薦」を受ける方式を採っていない。

QABの報道でも、政党からは「推薦」ではなく「支援」を受ける形で選挙準備を進めているとされている。

これは単なる言葉の違いではない。

「特定の野党候補」という印象を弱め、

政党支持を持たない無党派

従来のオール沖縄から距離を取る層

政府の沖縄政策には疑問を持つ保守層

まで取り込みたい戦略とみることができる。

週刊TAKAPIの分析では、2026年の玉城陣営は「オール沖縄」という既存ブランドだけに依存するのではなく、玉城氏本人を中心に支持基盤を再構築しようとしていると見る方が実態に近い。


市町村議員が今回は特に重要

2026年知事選では、地方議員の動きがいつも以上に重要になる。

理由は、知事選と沖縄統一地方選が重なるからだ。

日本共産党だけでも14市町村議選に19人を擁立し、知事選の玉城氏3選と市町村議選を一体で戦う方針を明確にしている。

地方議員や市町村議候補は、

地域で後援会を持ち、

住民と日常的に接触し、

電話、

街頭活動、

集会、

地域訪問

などで有権者へ直接働きかける。

知事選ではテレビやSNSで目立つ国会議員より、地域によっては市議・町議・村議の方が「最後の1票」を動かす力を持つこともある。


共産党は19人を「デニー知事を支える候補」と明記

現在、最も詳細に地方議員・予定候補の玉城支持を公表している政党の一つが日本共産党だ。

同党は2026年8月14日、14市町村議選へ擁立する19人全員について玉城デニー知事を支える候補と明記した。

19人のうち、現職は15人、新人は4人。

つまり、すでに各地域で議員活動を行っている15人が、玉城氏3選と自らの地方選を連動させることになる。

自治体氏名現職・新人位置付け
名護市よしい俊平氏現職玉城氏を支える党公認予定候補
沖縄市チバあやこ氏現職同上
沖縄市しまぶく恵祐氏新人同上
宜野湾市宮城マサル氏現職同上
石垣市井上みちこ氏現職同上
北谷町新垣ちあき氏現職同上
西原町伊計ひろこ氏現職同上
南風原町トーマ嗣春氏現職同上
南風原町島袋かずみ氏新人同上
八重瀬町神谷セ一氏現職同上
東村イサ真次氏現職同上
大宜味村大山みさこ氏現職同上
伊江村玉城むつこ氏新人同上
読谷村イサ真武氏現職同上
渡名喜村上原シゲハル氏現職同上
渡名喜村上原タケミ氏現職同上
うるま市伊盛サチコ氏現職同上
うるま市金城かなえ氏現職同上
うるま市玉城ナオキ氏新人同上

氏名・現新は日本共産党が8月14日に公表した統一地方選予定候補者一覧による。


名護市 よしい俊平氏

特に注目されるのが名護市だ。

現職のよしい俊平市議が玉城氏を支える側で市議選へ臨む。

名護市は辺野古新基地建設の現場を抱える自治体。

そのため、名護市議選と県知事選が連動する意味は非常に大きい。

玉城氏が辺野古反対を最大級の政治課題として掲げる以上、

名護で玉城支持側の市議がどれだけ票を積み上げられるのか

は、県全体の結果だけでなく、辺野古を巡る政治的評価を見る上でも重要になる。


宜野湾市 宮城マサル氏

宜野湾市では、

宮城マサル市議

が玉城氏を支える候補として公表されている。

宜野湾市には米軍普天間飛行場がある。

辺野古移設問題の出発点は、

「普天間飛行場をどうするのか」

という問題だ。

そのため、辺野古を抱える名護と、普天間を抱える宜野湾で玉城支持側の地方議員がどう戦うかは、同じ基地問題でも意味が異なる。


石垣市 井上みちこ氏

石垣市では、

井上みちこ市議

が玉城氏支持を掲げる日本共産党の現職候補となっている。

八重山では、自衛隊配備や安全保障、離島振興、物価、交通など本島とは異なる争点も多い。

玉城氏が本島中南部だけでなく八重山地域でどこまで支持を確保できるかを見る上でも、石垣の地方議員ネットワークは重要になる。


沖縄市 チバあやこ氏

沖縄市では現職の

チバあやこ市議

に加え、新人の

しまぶく恵祐氏

が玉城氏を支える側から市議選へ臨む。

沖縄市は人口規模も大きく、玉城氏自身がかつて沖縄市議を務めた政治的な原点でもある。

玉城氏本人の地盤に近い地域で、支持側がどこまで票を固めるかは重要だ。


うるま市 現職2人+新人1人

うるま市では、

伊盛サチコ市議

金城かなえ市議

の現職2人に加え、

玉城ナオキ氏

が新人として擁立されている。

うるま市議選は知事選と同日の9月13日ではなく、9月27日告示、10月4日投票の予定となっているため、他地域とは選挙日程が異なる。

それでも、知事選前から玉城支持勢力の地域ネットワークとして活動する意味はある。


北部・中部・南部・離島へ広がる共産党地方議員網

名前を並べると分かるのは、玉城氏を支える共産党系地方議員が那覇周辺だけに偏っているわけではないことだ。

名護。

沖縄。

宜野湾。

石垣。

北谷。

西原。

南風原。

八重瀬。

東。

大宜味。

伊江。

読谷。

渡名喜。

うるま。

14市町村に予定候補を配置している。

これは知事選の「地上戦」で一定の力になる。

一方で、ここには玉城陣営にとって難しい問題もある。


共産党の強い支援は「強み」であり「弱点」にもなる

日本共産党は今回、知事選と地方選を明確に一体化させている。

組織選挙という意味では非常に大きな強みだ。

しかし玉城氏自身は、

「県民党」

を掲げ、特定政党の候補に見られることを避けながら支持を拡大しようとしている。

つまり、

選挙運動では共産党の組織力が必要

でありながら、

無党派や保守層へ広げるためには「共産党中心の候補」という印象を弱める必要がある

という難しいバランスを抱えている。

これは2026年玉城陣営の特徴的なジレンマだ。


那覇市議・西中間久枝氏も玉城氏支持を明記

那覇市では、日本共産党の西中間久枝市議が自身の公式プロフィールで、

玉城デニー知事を支えながら市政に取り組む姿勢を明記している。

那覇市議選は2025年に行われているため、今回の19人の統一地方選予定候補には入っていない。

しかし県都・那覇で活動する現職市議が玉城県政支持を明示していることは、玉城氏の地方議員ネットワークを見る上で重要だ。


金武町議・島袋あやか氏は本人が明確に支持表明

政党単位ではなく、本人の言葉で玉城氏支持を確認できる地方議員もいる。

金武町議会議員の

島袋あやか氏

だ。

島袋氏は自身の発信で、玉城氏を応援する理由として、2期8年間の子ども・子育て、医療、福祉政策などを挙げ、玉城氏への支持を明確にしている。

このタイプの支持は、政党決定とは性格が違う。

「党が支持するから」ではなく、地方議員個人として支持理由を説明している

点に特徴がある。


もう一つの重要勢力「プロジェクトレキオ」

2026年の玉城支持構造で非常に注目されるのが、

プロジェクトレキオ(Project Lequio)

だ。

6月6日、玉城デニー県政を支える若手無所属議員を中心に新たな政治団体として発足した。

参加するのは、

県議4人+市町村議9人=計13人。

既存政党に所属する地方議員とは違い、

無所属を中心とした若手地方政治家のネットワーク

という点が特徴だ。


プロジェクトレキオの13人はどこにいる?

参加議員の地域分布も興味深い。

2026年6月6日時点で、

県議会会派「てぃーだ平和ネット」所属県議4人。

市町村議では、

名護市議1人
うるま市議1人
沖縄市議3人
那覇市議1人
八重瀬町議1人
石垣市議2人

の計9人が参加していると、メンバー自身が説明している。

つまり共産党の地方組織とは別に、

無所属系の地方議員ネットワークが主要都市・地域に存在する

ということになる。


確認できるプロジェクトレキオの実名

代表は、

儀保唯県議。

統括を務めるのが、

上原快佐県議。

また石垣市議会では、

内原ひでとし市議

花谷シロー市議

が参加していることを、内原氏本人が公表している。

公開情報では13人すべての氏名を同じ資料上で確認できていない。

週刊TAKAPIでは、残りの人物について所属自治体だけから推測して氏名を埋めることはしない。

今後、本人または団体による公表が確認でき次第更新する。


プロジェクトレキオは何を目指しているのか

同団体が掲げる基本理念には、

沖縄の自己決定権。

人間の尊厳。

女性の意思決定への参加。

豊かさを実感できる経済。

平和。

などが盛り込まれている。

また、中央政府の方針をそのまま受け入れるのではなく、市町村・県政・国政をつなぎながら地域課題の解決策を考えるとしている。

これは従来の「辺野古反対」を中心にしたオール沖縄とは少し違う。

生活。

地域経済。

若者。

ジェンダー。

地方自治。

を含めた政策集団を目指している。


なぜ若手無所属議員の存在が重要なのか

玉城氏の最大の政治的課題の一つは、

「オール沖縄=高齢化した革新・労組中心の政治」

というイメージをどこまで更新できるかにある。

プロジェクトレキオの存在は、

若手。

無所属。

地方議員。

政策研究。

という別の入口を玉城陣営に与える。

特に政党色を嫌う無党派層に対して、

「共産・立憲などの政党だけが玉城氏を支えているわけではない」

と示す役割を持つ可能性がある。

一方で13人という規模だけで県全体の選挙を動かせるわけではない。

今後、各議員が自分の地域でどれだけ個人票を持っているのかが重要になる。


れいわ系市議4人は「支持」と断定しない

一方、玉城氏と接触している地方議員でも、正式支持とは断定できないケースがある。

2026年7月30日、

れいわ那覇市議団の

村上由自市議

泉水ティファニー市議

大山盛嗣市議

と、

糸満市の

玉城哲郎市議

が玉城氏を県庁に訪ね、生活支援や安全保障政策など4項目について要望書を提出した。

知事選政策への反映を求めた動きだ。

しかし、

政策要望を出した=知事選で正式に玉城氏を支持した

とは限らない。

したがって本記事では、この4氏を現段階の「確認済み支持議員」の人数には加えない。

選挙報道では、この区別が非常に重要だ。


元自民県連会長・照屋守之氏が玉城氏支持へ

今回、地方議員や政党以上に象徴的な動きとなったのが、

照屋守之氏

だ。

照屋氏は元沖縄県議。

そして、

元自民党沖縄県連会長

という経歴を持つ。

その照屋氏が7月30日、玉城氏への支援を表明。

選挙母体「県民と歩む会」の顧問に就任した。


照屋氏1人で「保守票が玉城氏へ」とは言えない

政治的インパクトは大きい。

しかし冷静な分析も必要だ。

自民党本体が玉城氏支持へ転換したわけではない。

むしろ自民党は古謝玄太氏側を支援している。

したがって、

「元自民県連会長が来た=保守層が玉城氏側へ戻った」

と評価するのは早い。

照屋氏の参加が持つ最大の意味は、

票数そのものより、

「玉城デニー氏は革新勢力だけの候補ではない」

と玉城陣営がアピールできることにある。

これは「県民党」戦略と非常に相性がいい。


労働組合では連合沖縄が玉城氏を推薦

玉城陣営のもう一つの大きな柱が、

労働組合

だ。

2026年8月10日には、

連合沖縄

私鉄沖縄県労働組合連合会

沖縄県労連

が、それぞれ玉城氏と政策協定を締結し、推薦している。

さらに全労連も、沖縄県労連からの要請を受け、玉城氏の推薦を正式決定している。


「連合」と「全労連」が同じ候補を支える意味

労働運動の世界では、

連合と全労連は異なる系統の全国組織だ。

その双方が玉城氏を推薦している。

つまり玉城氏は、

政党だけでなく、

異なる労働組合系統からも支援を受けている

ことになる。

これは組織選挙では大きな強みになり得る。


国民民主党と連合の「ねじれ」

一方で今回、興味深いねじれも起きている。

国民民主党は古謝玄太氏側へ。

一方、連合は玉城氏を推薦している。

全国政治では国民民主党と連合には一定の関係があるが、沖縄県知事選では対応が分かれた。

これは今回の知事選が、

単純な「与党対野党」では説明できない

ことを象徴している。


135の市民・地域団体が玉城氏を推薦

さらに8月10日までに、

135団体

が玉城氏への推薦状を提出した。

「ひやみかちデニーちむてぃーち実行委員会」が取りまとめたもので、県内の市民団体や地域活動団体などが参加している。

玉城氏は政党推薦を受けず、こうした団体推薦を積み上げることで支持拡大を図っている。


ただし「135団体」という数字だけでは判断できない

ここは選挙報道で注意が必要だ。

135という数字は大きい。

しかし、

構成員10人の団体も、

数百人、数千人規模の団体も、

数える際には「1団体」だ。

したがって、

135団体=巨大な135組織=そのまま大量得票

とはならない。

重要なのは、

各団体が何人の有権者と接触できるか。

実際に選挙活動へ参加するか。

推薦だけなのか。

電話・街頭・訪問などで票を掘り起こすのか。

という組織の「質」だ。


玉城支持の地方議員は「共産党だけ」ではない

ここまでを整理すると、

地方議員支持には少なくとも複数のルートが存在している。

日本共産党が組織的に擁立する地方議員・予定候補。

無所属若手を中心としたプロジェクトレキオ。

本人が個人として支持を表明する地方議員。

さらに、政策面で玉城氏へ接触するれいわ系市議などが存在する。

つまり、

「玉城氏の地方議員支持=共産党地方議員」

という理解だけでは不十分だ。


一方で中心部には依然「旧オール沖縄」が存在する

だからといって、

「オール沖縄はもう関係ない」

というのも違う。

政党では、

共産。

立憲。

社民。

社大。

労組。

平和・基地問題に取り組む市民団体。

これまで玉城氏を支えてきた勢力が、依然として選挙組織の中核に存在している。

つまり今回起きているのは、

オール沖縄の消滅ではなく、その外側への拡張を試みる動き

と考えた方が適切だ。


しかし「オール沖縄」の求心力低下は現実

玉城陣営にとって最大の不安材料もここにある。

2026年2月の衆議院選挙では、

県内すべての小選挙区で「オール沖縄」側が推す候補が敗れた。

QABも、この結果を受けてオール沖縄の求心力低下が指摘されていると報じている。

知事選と衆院選は候補者も争点も違う。

したがって、

「衆院選で負けたから玉城氏も負ける」

とは言えない。

しかし、

従来組織を固めるだけでは十分ではない

ことを示す警告材料にはなる。


なぜ2026年に「プロジェクトレキオ」が生まれたのか

プロジェクトレキオ側も、2月の衆院選結果への危機感が結成の背景にあったと説明している。

メンバーらは若手自治体議員によるワークショップを重ね、市民から暮らし、地域経済、平和、基地問題などについて意見を聞き、新たな政策集団が必要だとの認識に至ったとしている。

これは見逃せない。

つまり玉城氏を支える側自身が、

「従来通りのオール沖縄だけでは駄目だ」

という危機感を持ち始めていることになる。


市町村別に見る「玉城支持網」の意味

地方議員の人数だけを数えると、選挙の本質を見誤る。

重要なのは、

どこに支持議員がいるのか

だ。

名護では辺野古。

宜野湾では普天間。

石垣など先島地域では安全保障や離島政策。

沖縄市では玉城氏自身の政治的地盤。

北部の町村では過疎、交通、医療、地域経済。

地域によって知事選を見る視点は違う。

だからこそ、各地域に地方議員を持つ意味がある。


地方議員が多ければ、そのまま知事票になるのか

答えは、

ならない。

市議に2000票入ったから、

その2000人全員が市議の推薦する知事候補へ投票するわけではない。

地方選挙では、

候補者本人との付き合い。

地域。

親族。

自治会。

業界。

政策。

などさまざまな理由で投票する。

したがって、

「支持市議○人×その市議の得票=玉城票」

という計算は成立しない。

地方議員の価値は、

票をそのまま移すことより、

有権者へ直接接触できるネットワーク

にある。


同日選は玉城氏に追い風なのか

共産党など玉城支持側に地方選候補が多数いることは追い風になり得る。

知事候補だけでは届かない地域へ、

市議候補が入るからだ。

「市議は○○、知事は玉城」

というセットで投票を呼び掛けられる。

実際、日本共産党自身も19予定候補の全員当選と玉城氏3選を一体で進める方針を示している。


しかし同日選は「諸刃の剣」

一方で地方議員候補には、

自分自身の選挙

がある。

市議選・町議選・村議選で当落線上にいれば、

知事選より自分の票を確保することが最優先になる。

後援会も市町村議候補本人の当選に集中する。

そのため、

地方選候補が多い=知事選へすべての組織力を投入できる

というわけでもない。

同日選は地上戦を強化する一方、組織の力を分散させる可能性もある。


玉城陣営の強み①「層」が多い

現在確認できる玉城氏の支持構造は、一枚岩ではない。

しかし逆に言えば、

支援する入口が多い。

政党。

労組。

地方議員。

若手無所属。

市民団体。

一部保守。

個人支持。

この「多層性」は玉城氏の強みだ。


玉城陣営の強み② 現職としての知名度

さらに玉城氏には、

8年間知事を務めた現職

という圧倒的な知名度がある。

市町村議員が有権者宅を訪問した際、

「玉城デニーとは誰か」

から説明する必要がない。

新人候補にはない大きな選挙上の利点だ。


玉城陣営の強み③ 保守へ伸ばす象徴がある

照屋守之氏の参加は、

人数としては1人だ。

しかし元自民県連会長という肩書は大きい。

保守層全体が動くとは限らないものの、

「自民党を支持してきたが、今回の知事選だけは玉城氏」

という投票行動を正当化する象徴にはなり得る。


玉城陣営の強み④ 若手無所属という新しい入口

プロジェクトレキオ13人の存在も、

従来のオール沖縄には少なかった要素だ。

特に若い無党派層に対して、

政党政治とは違う入口を作れる可能性がある。


玉城陣営の弱点① 中核は依然として従来支持層

「県民党」を掲げても、

実際の選挙運動を支える中核には、

共産。

立憲。

社民。

社大。

労組。

従来の市民団体。

が存在する。

したがって、古謝陣営から、

「結局は従来のオール沖縄ではないか」

と攻撃される可能性はある。

それを照屋氏や無所属若手議員、市民団体の参加でどこまで打ち消せるかがポイントになる。


玉城陣営の弱点② 保守・経済界全体が戻ったわけではない

照屋氏は象徴的だ。

しかし自民党そのものは古謝氏側にいる。

経済界でも古謝氏を支援する動きが強い。

したがって、

「保守まで玉城氏でまとまった」

という状態ではない。

玉城氏が狙う「県民党」は、

現時点では完成した支持構造ではなく、

選挙を通じて拡大を目指している構想

と見るべきだ。


玉城陣営の弱点③ 135団体を票に変換できるのか

135団体の推薦は見栄えのする数字だ。

しかし選挙で必要なのは、

推薦状ではなく、

投票

だ。

団体代表が推薦しても、

構成員全員が玉城氏へ投票するとは限らない。

どれだけ実働部隊を作れるか。

どれだけ無党派へ接触できるか。

そこまで進めなければ、推薦団体数そのものは票にならない。


玉城陣営の弱点④ 若手支持はまだ規模が小さい

プロジェクトレキオは新しい動きだが、発足時点では13人。

うち市町村議員は9人だ。

若手・無所属を前面に出す象徴性はある。

しかし県全体には数百人規模の市町村議員がいる。

「若者・無党派層に新たな支持が広がった」と評価できるかどうかは、今後の活動と選挙結果を見る必要がある。


「支援政党の数」で比べても意味はない

古謝玄太氏側には複数の国政政党が集まっている。

玉城氏側にも複数の野党と労組、市民団体がいる。

しかし、

推薦政党5党対支援政党4党

のような単純な数比べにはあまり意味がない。

政党によって県内組織の規模が違う。

地方議員数も違う。

支持者の投票行動も違う。

重要なのは、

その組織が地域でどれだけ動けるか

だ。


週刊TAKAPI分析 玉城氏の「7層構造」

2026年8月18日時点の玉城氏の支持基盤を整理すると、おおむね7つの層に分けられる。

第1層は、共産・立憲・社民・社大など従来の県政支持政党。

第2層は、連合沖縄・県労連などの労働組合。

第3層は、市町村議会に存在する党所属地方議員。

第4層は、プロジェクトレキオを中心とする若手・無所属地方議員。

第5層は、135団体をはじめとする市民・地域組織。

第6層は、照屋守之氏に象徴される一部保守層。

そして最後が、

第7層の無党派層。

この最後の層をどこまで獲得できるかが、3選の最大のポイントになる。


固定支持層だけなら「オール沖縄」 外へ広がれば「県民党」

今回の玉城陣営を見ると、

土台そのものは従来のオール沖縄に近い。

しかしその外側に、

プロジェクトレキオ。

照屋守之氏。

135団体。

個人で支援する地方議員。

などを追加している。

週刊TAKAPIの分析では、

「オール沖縄から県民党への完全な転換」

というより、

「オール沖縄を土台に、その外側へ支持層を増設している段階」

と見るのが適切だ。


玉城氏に必要なのは「支持者を増やすこと」より「境界線を消すこと」

玉城陣営にとって本当に重要なのは、

「共産党支持者をもっと固める」

ことだけではない。

その層はもともと玉城氏を支持する可能性が高い。

鍵になるのは、

自民支持だが辺野古政策には疑問がある人。

特定政党を支持しない若者。

基地より物価や子育てを重視する人。

これまで選挙へ行かなかった人。

こうした層に、

「玉城氏へ投票しても、自分がオール沖縄の一員になるわけではない」

と思ってもらえるかどうかだ。

「県民党」という言葉には、その境界線を薄くする狙いがあると考えられる。


一方で古謝陣営は「政党・経済界・政府との連携」を前面へ

玉城氏と対照的なのが古謝玄太氏だ。

古謝氏は国との連携、経済界、市町村との協調などを強く訴える。

つまり2026年知事選は、

単なる、

玉城対古謝

ではなく、

組織論でも、

「県民党型の横断的連合」

「国政政党・経済界などを束ねる連合」

という違いを見ることができる。


市町村議員の「実名」は選挙後も重要になる

今回名前を挙げた市町村議員については、

知事選が終われば関係がなくなるわけではない。

玉城氏が3選した場合、

地方議員は、

県への予算要望。

道路。

医療。

福祉。

基地。

教育。

離島交通。

などで県政との関係を続ける。

つまり、

誰が知事を支えているかを記録しておくことは、選挙報道だけでなく、その後の県政を検証する上でも意味がある。


「支持議員一覧」は今後も更新が必要

8月18日時点ではまだ告示前だ。

今後、

新たに支持を表明する市議。

町議。

村議。

県議。

首長経験者。

経済人。

団体。

が出てくる可能性がある。

一方で、単なる面会や政策要望を「支持」と誤認する危険もある。

週刊TAKAPIでは、

本人の明言

団体への正式参加

政党・選対による公式な位置付け

を確認しながら、支持者を追加していく。


では玉城デニー氏の支持基盤は「強い」のか

現段階で一言で評価するなら、

「固定基盤は強い。しかし、それだけでは安心できない」

という状態だ。

地方議員。

野党。

労組。

市民団体。

若手無所属。

一部保守。

これだけの層が存在すること自体は強みだ。

しかし2026年2月には、オール沖縄側が国政選挙で厳しい結果を突き付けられた。

従来の支持組織を並べるだけでは、3選を保証できない。


勝敗を決めるのは「支持者リストの外側」

選挙記事では、

「○○党が推薦」

「○○議員が支持」

というニュースが目立つ。

しかし実際の勝敗を決めるのは、

どの陣営にも名前が載っていない有権者

であることが多い。

無党派。

若者。

子育て世帯。

経済を優先する層。

基地問題で単純な賛成・反対を選べない層。

玉城氏が「県民党」を掲げる最大の理由も、ここにあると考えられる。


週刊TAKAPI総括 「オール沖縄」は終わったのではなく、再編の途中

2026年沖縄県知事選の玉城陣営を、

「昔と同じオール沖縄」

と見るのは正確ではない。

一方、

「オール沖縄とは全く別の新勢力」

と見るのも違う。

従来の県政与党。

共産党系地方議員。

労組。

市民団体。

という基礎部分は現在も残っている。

そこへ、

若手無所属のプロジェクトレキオ。

元自民県連会長の照屋守之氏。

個人として支援する地方議員。

135の地域・市民団体。

を加えようとしている。

言い換えれば、

玉城氏の2026年選挙は、「オール沖縄の維持」ではなく「支持基盤の再編」に挑む選挙

でもある。

その再編が成功しているかを判断するには、

「支持団体が何団体あるか」

「支持議員が何人いるか」

だけでは足りない。

名護。

宜野湾。

沖縄市。

石垣。

北部町村。

そして県都・那覇。

各地域で実際にどれだけ票を積み上げられるか。

さらに、

従来の玉城支持者ではなかった有権者を何人動かせるか。

そこが最大の焦点となる。

2026年9月13日。

玉城デニー氏の3期目だけではなく、

約10年にわたり沖縄政治の中心にあった支持構造そのものが、今後も生き残れるのか。

その答えも示されることになる。


編集部注

本記事は2026年8月18日時点の公開情報を基に作成しています。

「玉城氏を支持する市町村議員」については、本人による支持表明、玉城氏を支援する政治団体への参加、または政党が玉城氏を支える候補として明確に公表していることが確認できた人物を中心に掲載しています。

所属政党が玉城氏を支援していることだけを理由に、所属議員全員を自動的に「玉城支持」とは認定していません。

また、政策要望や面会のみが確認されている議員については、正式な支持者とは区別しています。

過去の2022年知事選などで玉城氏を支持した議員についても、2026年の支持が改めて確認できない場合は、現在の「確認済み支持者」には算入していません。

プロジェクトレキオについても、公開資料で本人氏名を確認できないメンバーを自治体や会派から推測して掲載することはしていません。

今後、新たな支持表明や団体参加が確認された場合は随時更新します。

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