ドジャースの大谷翔平が、打者として一気にギアを上げてきた。
現地時間17日(日本時間18日)の敵地・ロッキーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場すると、5回に今季28号、続く6回には今季29号を放ち、今季初となる2打席連続本塁打を記録した。
さらに安打を重ねて1試合4安打。左膝の状態を慎重に見極めながら投手復帰を目指す中、打席ではシーズン終盤を前に存在感を一段と強めている。
菅野智之から5試合ぶり28号 通算4本目の一発
大谷が最初にスタンドを沸かせたのは5回だった。
先頭打者として打席に入り、ロッキーズの菅野智之が投じた低めのカットボールを捉えると、打球は左中間スタンドへ。
5試合ぶりとなる今季28号ソロ本塁打となった。
大谷が菅野から本塁打を放つのは通算4本目。これまでも対戦で結果を残してきた相手から、再び長打を記録した。
3回には二塁への内野安打も放っており、この時点ですでに複数安打をマーク。菅野との対戦で高い対応力を見せた。
大谷自身は特定の球種だけに狙いを絞るのではなく、複数の球種を想定しながら打席に立っている趣旨を説明している。
6回には452フィート 今季最長の29号
圧巻だったのは次の打席だ。
6回2死三塁、大谷は高めに入ったスイーパーを逃さなかった。
振り抜いた打球は中堅右方向へ一直線。
飛距離は452フィート、約137.8メートルに達し、大谷にとって今季最長の本塁打となった。MLB公式でも452フィートの一発として記録されている。 (MLB.com)
この一発が今季29号。
28号に続く2打席連続本塁打で、一気に30本塁打の大台へ王手をかけた。
2本塁打だけではない 1試合4安打
この日の大谷は、本塁打だけで終わらなかった。
3回の内野安打、5回の28号、6回の29号に続き、8回にも中前へ安打を放った。
4安打、2本塁打。
大谷がレギュラーシーズンで1試合4安打を記録するのは、2024年9月以来となる。
MLB公式によると、4安打試合はメジャー通算11度目、ドジャース加入後では5度目となった。 (MLB.com)
シーズンの長丁場では、単発の本塁打よりも「複数打席でどれだけ強い打球を継続できるか」が状態を見る一つの材料になる。
その点でも今回の4安打は、大谷の打撃状態が上向いていることを印象づける内容だった。
「打者天国」クアーズフィールドで再び爆発
舞台となったクアーズフィールドは標高約1600メートルに位置する。
空気が薄く、他球場と比較して打球が伸びやすいことで知られ、長年「打者有利」の球場として語られてきた。
大谷自身もこの球場で好成績を残しており、今回もその相性を示す形となった。
ただし、29号の飛距離は452フィート。
球場特性だけで説明するにはあまりにも大きい一発だった。
30本塁打まであと1本
29号到達によって、大谷は6年連続となるシーズン30本塁打まで残り1本とした。
日本選手として長期間にわたって30本塁打級の数字を積み上げ続けていること自体が、大谷の打者としての異質さを示している。
1試合で2本塁打を積み重ねたことで、シーズン本塁打争いでも再び存在感が増してきた。
重要なのは単純な「30号到達」のタイミングだけではない。
8月後半からシーズン終盤へ向けて、大谷の長打がどこまで増えていくのかが焦点になる。
左膝を抱えながら投手復帰へ 再び「二刀流」が近づく
一方、大谷には左膝の問題が残っている。
左膝の炎症などの影響で投手としての登板を見合わせているが、打者としては出場を続けている。
ドジャースは投手復帰について慎重な調整を続けており、大谷は8月14日に34球のブルペン投球を実施。その後もキャッチボールなどを続け、復帰に向けた段階を進めている。 (MLB.com)
左膝は打撃より投球時の方が影響が大きいとされており、球団側も登板再開を急がせてはいない。 (MLB.com)
つまり現在の大谷は、打者として状態を上げながら、同時に投手復帰への準備を進めている段階にある。
打撃復調と投手復帰 シーズン終盤への最大の焦点
28号。
そして約137.8メートルの29号。
さらに4安打。
数字だけを並べても強烈だが、今後さらに注目されるのは、大谷がこの打撃状態を維持しながら投手としても復帰できるかどうかだ。
左膝などのコンディションを抱えた状態だけに無理はできない。
それでも、打席では再び「大谷らしい」長打が戻り始めている。
30号はいつ飛び出すのか。
そして再びマウンドに立つ日はいつになるのか。
打者・大谷翔平の加速と、投手・大谷翔平の復帰。
シーズン終盤へ向け、二つの動きが同時に注目されることになりそうだ。
大谷翔平の28号・29号について
取材・文/成田
編集/週刊TAKAPI編集部
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