【豊橋】5億2520万円で何が変わる?「ここにこ」8月29日リニューアル デジタル体験を大幅強化

豊橋市中心部の子ども・子育て拠点、こども未来館「ここにこ」が約1年間の休館を終え、2026年8月29日にリニューアルオープンする。

今回の改修で特に目を引くのが、コマ撮りアニメを制作できる「デジタルラボ」や、体の動きと映像を組み合わせた「デジタルパーク」といった新たな体験設備だ。

一方、今回の事業は単なる「デジタル遊具への5億円投資」ではない。

施設全体では、まち空間の刷新に加え、つり天井の耐震化、外壁などの防水、全館照明のLED化も実施された。豊橋市は8月29日の再開を正式に発表している。

では、総額5億2520万円をかけた改修で「ここにこ」は具体的に何が変わったのか。

週刊TAKAPIがポイントを整理する。

「ここにこ」8月29日に約1年ぶり再開

こども未来館ここにこは、2025年9月1日から改修工事に伴い全館休館していた。

当初は2026年6月1日の再開を予定していたが、つり天井耐震化工事の再入札によって契約締結が遅れ、休館期間を約3カ月延長。最終的に8月29日のリニューアルオープンとなった。

つまり、今回の再開は約1年ぶりとなる。

施設の中心となる「まち空間」では壁や配置を見直し、子どもの様子を見守りやすくするとともに、見通しのよい開放的な空間へ変更された。

最大の目玉「デジタルラボ」 自分のアニメを大型ツリーで発表

今回のリニューアルを象徴する設備の一つが、デジタルラボだ。

子どもたちは好きな素材を選び、自分でコマ撮りアニメーションを制作できる。

完成した作品は館内に設置された「シンボルツリー」のモニターで発表することができ、単に映像を見るだけではなく、

作る → 完成させる → 人に見てもらう

という一連の創作体験につなげる仕組みとなっている。 (豊橋市公式サイト⁠)

シンボルツリーは高さ約4メートルとされ、絵や工作、コマ撮りアニメなど、子どもたちが制作した作品を発表する新たな象徴的スペースになる。

体を使って遊ぶ「デジタルパーク」

もう一つの新設備がデジタルパーク

スクリーンに表示された映像を、子どもの体の動きに合わせて操作するデジタル遊具が導入される。

スマートフォンやタブレットのように画面を見るだけではなく、実際に体を動かしながらデジタル技術に触れることを意識した設備だ。 (豊橋市公式サイト⁠)

現在の子どもたちにとってデジタル技術は生活の中に当たり前に存在する。

今回の改修では、「デジタルで遊ぶ」だけでなく、その仕組みや表現方法へ興味を持つきっかけを作る狙いもあるとみられる。

パン屋や八百屋にも 「お仕事体験ショップ」

すべてがデジタル化されたわけではない。

新しい「お仕事体験ショップ」では、パン屋や八百屋などの店員になりきり、商品を並べたり、売り場のPOPを作ったりして遊べる。 (豊橋市公式サイト⁠)

デジタルコンテンツと、従来型のごっこ遊びや職業体験を組み合わせた構成となっている。

子どもが「見る側」だけではなく、作る・動く・働く・発表する側になることが、今回のまち空間刷新の特徴と言えそうだ。

改修費「5億2520万円」 何に使われた?

今回の改修工事にかかった総費用は5億2520万円とされている。

金額だけを見ると、「子ども向けデジタル設備に5億円超」と受け取られる可能性もあるが、実際の改修範囲はそれだけではない。

豊橋市が公表している主な工事には、

  • まち空間のリニューアル
  • つり天井耐震化
  • 外壁などの防水工事
  • 全館照明のLED化

などが含まれる。 (豊橋市公式サイト⁠)

5億2520万円は、施設の安全性や老朽化対策を含めた改修全体の費用として見る必要がある。

一方で、市の公共施設に5億円を超える費用が投入された以上、今後は新設備がどれだけ利用され、施設全体の魅力向上につながるかも注目される。

当初予定から約3カ月延期 再入札が影響

リニューアルは当初、2026年5月末までに工事を終え、6月1日に再開する予定だった。

しかし、つり天井耐震化工事が再入札となり、契約締結が予定より遅れたため、再開は約3カ月延期された。 (豊橋市公式サイト⁠)

結果として、夏休み終盤となる8月29日の再スタートとなった。

公共施設の大型工事では、完成時期だけではなく、予定変更が発生した理由や事業費について継続的に確認していくことも重要になる。

2024年度は66万人利用 豊橋中心部の大型子育て拠点

ここにこは、旧豊橋市民病院跡地に2008年7月に開館した。

2024年度の利用者は約66万人。市内だけでなく、市外からも多くの親子が訪れる豊橋市中心部の主要施設となっている。 (東日新聞⁠)

年間60万人を大きく超える規模だけに、今回の改修が与える影響は小さくない。

リニューアルによって以前からの利用者が戻るのか。

新しいデジタル設備を目的に新規利用者が増えるのか。

そして中心市街地への人の流れにつながるのか。

5億2520万円の改修を評価するうえでは、オープン後の利用実績も一つの指標となりそうだ。

8月29日は午後1時開館 セレモニーは13時30分から

通常営業と勘違いしないよう注意したいのが、リニューアル初日の開館時間だ。

8月29日は午後1時に開館し、午後1時30分から「ここにこ広場」でリニューアルオープンセレモニーが予定されている。 (豊橋市公式サイト⁠)

また、8月29日と30日は混雑が予想されるため、「まち空間」は事前予約制・2時間ごとの入れ替え制となっており、予約申し込み期間はすでに終了している。 (豊橋市公式サイト⁠)

初日に訪れる予定の人は、この点にも注意が必要だ。

同じ日にアジア大会聖火リレー 「ここにこ」がスタート地点

さらに8月29日朝には、第20回アジア競技大会の聖火リレーが豊橋市内で行われる。

ルートはこども未来館ここにこから松葉公園まで

午前8時25分ごろから「ここにこ」でスタートセレブレーションが行われ、午前9時ごろに聖火リレーがスタートする予定だ。

周辺道路では交通規制も実施され、一部路線バスでは迂回やバス停の休止が予定されている。

つまり8月29日の「ここにこ」周辺は、

午前=アジア大会聖火リレー午後=ここにこリニューアルオープン

という大型イベントが続く一日となる。

5.2億円の改修は「成功」するか 評価はこれから

新しいデジタルラボ。

体を動かすデジタルパーク。

職業体験ショップ。

そして耐震化、防水、LED化。

「ここにこ」は今回、子どもの体験内容だけでなく、施設そのものを大きく更新した。

ただ、5億2520万円という公費を伴う大型改修の評価は、オープンした時点で決まるものではない。

利用者数はどう変わるのか。

新しい設備は継続的に使われるのか。

子育て世帯からどのような評価が出るのか。

中心市街地への波及効果はあるのか。

年間66万人が利用してきた豊橋の子育て拠点が、今回の大型リニューアルでどのように変化するのか。

週刊TAKAPIでは、再開後の利用状況や市民の反応についても継続して注目していく。


豊橋「ここにこ」リニューアルを簡単に解説

Q豊橋の「ここにこ」はいつリニューアルオープンする?
A2026年8月29日(土)にリニューアルオープンします。初日は午後1時開館、午後1時30分からオープンセレモニーが予定されています。 (豊橋市公式サイト⁠)
Q「ここにこ」の改修費はいくら?
A改修工事の総費用は5億2520万円とされています。デジタル設備だけでなく、つり天井耐震化、外壁などの防水工事、全館照明LED化なども含む施設全体の改修です。
Qリニューアルで何が新しくなる?
A主な新設備は、コマ撮りアニメを制作できるデジタルラボ、体を動かして映像を操作するデジタルパーク、パン屋や八百屋などを体験できるお仕事体験ショップなどです。
Qなぜオープンが延期された?
A当初は2026年6月1日の再開予定でしたが、つり天井耐震化工事の再入札により契約が遅れたため、約3カ月延期されました。
Q8月29日は聖火リレーもある?
Aあります。第20回アジア競技大会の聖火リレーが、ここにこから松葉公園まで行われる予定で、周辺道路では交通規制も予定されています。
Q「ここにこ」は年間何人くらい利用している?
A2024年度には約66万人が利用したとされています。

取材・文/松本
編集/週刊TAKAPI編集部

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