三重県教育委員会は2026年8月20日、中勢地区の県立特別支援学校に勤務する68歳の男性講師について、高等部の男子生徒に不適切な身体接触を行ったとして、8月19日付で停職1か月の懲戒処分としたことを発表した。
県教委によると、問題となった行為は5月から6月にかけて複数回確認されている。
給食指導中、生徒と頬を接触
県教委の発表によると、男性講師は5月26日と28日の給食指導中、高等部の男子生徒を右隣から補助していた。
生徒が給食を完食できた際、男性講師は自身の左頬を生徒の右頬に接触させたとされている。
さらに6月2日、体育館で行われた体育の授業でも身体接触があった。
床に座って整列していた生徒の体を後ろから支えていたところ、生徒が講師の右肩に頭を乗せた際、講師は生徒の左頬に唇を一瞬接触させたという。
「生徒を褒める」場面での行為
一連の行為は、生徒が給食を完食した際や、一生懸命授業に取り組んだ際に行われたと県教委は説明している。
一方、教員が児童・生徒と接する際には、介助など教育上必要な身体接触と、不要な身体接触を明確に区別する必要がある。
特に特別支援学校では、障がいの特性に応じて身体的な介助が必要になる場面もあるからこそ、その範囲や方法を適切に判断することが求められる。
三重県教委が停職1か月 校長も文書訓告
三重県教育委員会は男性講師について、地方公務員法に基づき停職1か月の懲戒処分とした。
また、勤務する特別支援学校の校長についても、管理監督責任を理由に文書訓告とした。
県教委は今回の事案について、学校教育に対する県民の信頼を大きく損なうものだとしている。
「不要な接触は絶対に行わない」県教委が再発防止
三重県教委は再発防止策として、特別支援学校では児童・生徒への不要な接触を行わず、介助が必要な場合でも必要な範囲に限定する方針を改めて示した。
さらに、障がいの特性に応じた適切な介助方法について教職員の理解を深め、安全・安心な学習環境の確保を図るとしている。
県立学校では校長会議などを通じて今回の事案を全教職員に周知し、服務規律を改めて徹底する方針だ。
特別支援教育で問われる「必要な介助」と身体接触の線引き
特別支援教育の現場では、生徒の状態によって日常生活や授業中に身体を支えるなどの介助が必要になることがある。
その一方で、介助を理由として必要性のない身体接触まで許容されるわけではない。
今回の事案を受け、個々の教員への処分だけでなく、学校全体で身体介助の方法や児童・生徒との適切な距離について共通認識を持てるかが、再発防止の重要なポイントとなる。
週刊TAKAPIでは、三重県教育委員会による今後の再発防止策や教員不祥事への対応を引き続き確認する。
※本記事は2026年8月20日に三重県教育委員会が公表した資料などをもとに、週刊TAKAPI編集部が整理・構成しています。生徒の特定につながる情報は掲載していません。
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