8割以上が「水道水がおいしい」――鳥取・山梨が全国トップ 県内でも異なる「おいしさ」の秘密

「水道水は、そのまま飲むものではない」と考える人も少なくありません。

しかし、2026年にBRITA Japanが実施した全国調査では、鳥取県と山梨県で水道水を「おいしい」と感じる人が82%に達し、全国1位となりました。富山県が80%、長野県が79%、熊本県が76%で続いています。

上位県に共通するのは、山地や豊かな水源です。今回は調査結果をもとに、水道水のおいしさを左右する要素と、鳥取県内で異なる水源の特徴を紹介します。


水道水を「おいしい」と感じる割合

BRITA Japanは2026年3月30日から4月17日にかけて、全国47都道府県の20~60代男女、各100人、計4,700人を対象にインターネット調査を実施しました。

「居住している地域の水道水をおいしいと感じる」と回答した割合は、次の通りです。

順位 都道府県 割合

1位 鳥取県・山梨県 82%

3位 富山県 80%

4位 長野県 79%

5位 熊本県 76%

鳥取県には大山や中国山地、山梨県には富士山や南アルプス、富山県には立山連峰、長野県には日本アルプス、熊本県には阿蘇地域があります。

水道水の味は水源だけで決まりませんが、良質な水源を確保できる自然環境が、おいしい水道水の土台になっていると考えられます。


水道水のおいしさを左右する「水の旅」

山に降った雨や雪は、川へ流れ込むだけでなく、地中へ浸透して地下水や伏流水になります。その過程で土壌や岩盤を通り、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含むようになります。

こうした成分は水の味や口当たりに影響しますが、含有量が多ければ必ずおいしくなるわけではありません。水源の種類や水質のバランスが重要です。

さらに、水道水は浄水場で処理・消毒され、配水管を通って家庭に届きます。つまり、自然の水源と適切な浄水処理、安定した水道インフラが組み合わさって、飲みやすい水道水が生まれます。


鳥取県の水道水が高く評価される理由

鳥取県は今回の調査だけでなく、2024年にパナソニックが実施した調査でも、水道水をおいしいと感じる割合が78%で全国1位でした。

その背景には、県内に異なる水源があることが挙げられます。


東部は千代川の伏流水

鳥取市など県東部では、千代川の伏流水が主要な水源の一つとして利用されています。

伏流水とは、川の水が河川敷などの地中に浸透し、地下を流れている水のことです。地表を流れる水に比べて水質が安定しやすく、大雨で川が濁った場合も影響を受けにくいとされています。

鳥取市水道局によると、鳥取市では千代川の川底から約3メートル下にある伏流水を水源の一つとして利用しています。


西部は大山由来の地下水

県西部では、大山に降った雨や雪が地中へ浸透してできる地下水が重要な水資源となっています。

水は土壌や地層を通る間にろ過され、岩石などに由来するミネラルを含みます。このため、大山は天然のろ過装置のような役割を果たしているといえます。

米子市周辺では地下水が飲料水などに利用されており、大山山麓には天然水を使う飲料メーカーの工場も立地しています。


「おいしい水」は県単位では語れない

鳥取県だけを見ても、東部では千代川の伏流水、西部では大山由来の地下水というように、地域によって水源が異なります。

このことからも、水道水のおいしさは県単位のランキングだけでは捉えきれません。重要なのは、「その地域の水がどこから来ているのか」という視点です。

山梨県の富士山や南アルプス、富山県の立山連峰、長野県の日本アルプスなど、上位県にもそれぞれ異なる水源環境があります。


水道水をそのまま飲む人は39.2%

今回の調査では、日常的に飲む水として「水道水をそのまま飲む」と答えた人が39.2%で最も多く、次いで「ペットボトルの水」が37.6%でした。

「水道水を浄水器で浄水して飲む」は27.7%、「水道水を沸騰させて飲む」は16.7%です。

一方、水道水の安全性については、49.5%が「気になる」と回答しました。水道水は身近な飲料水である一方、味や安全性への意識には個人差があることが分かります。


おいしい水道水を守るには

おいしい水道水を維持するには、浄水場だけでなく、水源となる森林や河川、地下水を守ることが欠かせません。

山に降った雨や雪がきれいな水として地中へ浸透するには、森林や土壌の状態が大きく関わります。水道水は、山や森林、川、地下水、浄水場、水道管といった一連の環境とインフラによって支えられています。


まとめ

鳥取県と山梨県は、2026年の調査で水道水を「おいしい」と感じる人の割合が82%となり、全国1位でした。

鳥取県では、東部の千代川の伏流水と西部の大山由来の地下水など、地域によって異なる水源が利用されています。こうした豊かな自然環境に加え、適切な浄水処理と水道インフラが整っていることが、高い評価につながっていると考えられます。

水道水のおいしさを知るには、県の順位だけでなく、自分の地域の水がどこから来ているのかを調べることが大切です。普段何気なく飲んでいる一杯の水にも、その土地の地形や自然、地域の水道事業が関わっています。


Q水道水がおいしい都道府県1位はどこ?
A2026年のBRITA Japan調査では、鳥取県と山梨県が82%で同率1位でした。
Q3位はどこ?
A富山県で80%でした。4位は長野県79%、5位は熊本県76%です。
Q鳥取県内でも水源は違う?
Aはい。東部では千代川の伏流水、西部では大山由来の地下水が重要な水源となっています。
Q全国で水道水をそのまま飲む人は多い?
A2026年の調査では39.2%で、最も多い回答でした。浄水器や沸騰を含めると、水道水を利用する人はさらに多くなります。

※本記事の調査結果は、BRITA Japanが2026年3月30日~4月17日に実施した「47都道府県・水道水に関する意識調査」に基づいています。調査は各都道府県100人、計4,700人を対象としたインターネット調査です。水道水の味や感じ方には個人差があり、水源・浄水処理・水道設備によっても地域差があります。

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週刊TAKAPI編集部:黒木

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