陸上自衛隊富士駐屯地は2026年8月31日、酒に酔った状態で全裸のまま徘徊したとして、富士教導団本部付隊に所属する50代の1等陸曹を停職3か月の懲戒処分とした。
問題となった行為があったのは2020年6月15日夜。1等陸曹は勤務時間外に静岡県駿東郡内の飲食店で酒を飲み、泥酔した状態で全裸となって徘徊し、通報を受けた警察に保護されたという。
翌16日には、1等陸曹を保護した警察から所属部隊へ連絡が入り、事案が発覚していた。つまり、部隊側が問題を把握したのは2020年6月の段階だったことになる。
駿東郡内の飲食店で飲酒 警察が保護
富士駐屯地によると、1等陸曹は駐屯地の外に居住しており、当日は勤務時間外だった。
6月15日夜、静岡県駿東郡内の飲食店で飲酒。その後、酒に酔った状態で全裸となって徘徊し、通報を受けた警察に保護された。
部隊の聞き取りに対し、1等陸曹は当時の状況について「飲みすぎて記憶がない」と説明しているという。今回の処分については深く反省しているとしている。
警察による保護の翌日、2020年6月16日には警察から所属部隊に連絡が入り、問題が明らかになった。
発覚は2020年6月 処分は2026年8月31日
富士駐屯地は2026年8月31日付で、1等陸曹を停職3か月の懲戒処分とした。
事案発生からは約6年2か月、警察から部隊への連絡で発覚した時点からみても約6年が経過している。
富士駐屯地側は、処分まで長期間を要した理由について、事実関係の調査と処分手続きに時間を要したためと説明している。
一方、現時点で公表されている情報では、2020年6月16日に部隊が事案を把握した後、いつ正式な懲戒調査を開始したのか、調査をいつ終えたのか、その後の審理や処分決定にそれぞれどの程度の期間を要したのかは明らかになっていない。
このため、「調査そのものに6年間かかった」と断定することはできない。
自衛隊の懲戒処分はどう決まる? 調査後に審理、処分の種類・程度を決定
自衛隊員の懲戒手続きについて、自衛隊法施行規則では、懲戒権者が隊員に規律違反の疑いがあると認めた場合、事実関係の調査を行い、供述調書や証拠などを含む調査報告を受ける仕組みが定められている。
調査によって規律違反が認められれば原則として審理に進み、本人側からの供述を聴いたうえで、懲戒処分を行うかどうかを判断する。処分すると判断した場合には、停職、減給、戒告など処分の種類と程度を決定し、処分を宣告する流れとなる。
大まかに整理すれば、
事案の認知 → 事実関係の調査 → 審理 → 処分の種類・程度の決定 → 処分の宣告
という流れになる。
同規則は、懲戒処分を行う際には「適正、且つ、迅速」を旨とすることも定めている。
ただし、これは自衛隊における一般的な懲戒手続きの説明であり、今回の1等陸曹について各段階がいつ行われたのかは公表されていない。約6年を要した具体的な内訳については、依然として確認できていない。
本部付隊長「極めて遺憾」 服務指導を徹底へ
富士教導団本部付隊長の武田隼人3等陸佐は、所属隊員が今回の事案を起こしたことについて「極めて遺憾」とコメントした。
その上で、所属隊員に対する服務指導を改めて徹底し、再発防止を図る考えを示している。
過去の類似事案とは別件
今回処分されたのは、富士教導団本部付隊に所属する50代の1等陸曹で、対象となった行為は2020年6月15日に発生した。
自衛隊員が酒に酔った状態で問題行動を起こした事案や、別の若い自衛官が処分された事案も過去に報じられているが、今回とは別件となる。
記事を確認する際には、**「2020年6月15日」「50代1等陸曹」「富士教導団本部付隊」「2026年8月31日付で停職3か月」**という点を区別する必要がある。
編集部まとめ
今回の事案は2020年6月15日に発生し、翌16日には警察から所属部隊へ連絡されていた。一方、懲戒処分が発令されたのは2026年8月31日で、発覚から約6年が経過している。
富士駐屯地は調査と処分手続きに時間を要したと説明しているが、調査開始・終了時期や審理、処分決定までの具体的な時系列は公表されていない。
週刊TAKAPI 編集部/一条
特記事項
この記事は、2026年8月31日時点で公表・確認されている陸上自衛隊富士駐屯地側の説明と、防衛省の法令情報を基に構成しています。
自衛隊の懲戒手続きに関する説明は、自衛隊法施行規則に基づく一般的な制度の流れです。今回の事案について、2020年6月16日の発覚から2026年8月31日の処分までに各手続きがいつ行われたのかは公表されていません。
また、警察による「保護」と逮捕は異なります。今回確認できる公表内容では、1等陸曹は警察に保護されたとされており、逮捕されたとはされていません。
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