愛知県新城市は9月2日、「新城市放課後児童クラブ・新城ハートフルスタッフ運営業務委託」について、公募型プロポーザルを実施すると発表した。
市が行ってきた行政事務などの一部を包括的に外部委託し、放課後児童クラブの運営と学校現場を支援する「新城ハートフルスタッフ」の業務を一体的に担う事業者を選定する。
委託期間は2027年4月1日から2032年3月31日までの5年間。市の実施要領に示された年度別の提案上限額を合計すると、放課後児童クラブ業務が9億529万2000円、新城ハートフルスタッフ業務が2億3381万1600円で、合わせて11億3910万3600円となる。なお、この金額は契約予定価格ではなく、あくまで提案額の上限として示されている。
放課後児童クラブと学校支援を一括で委託
新城市によると、今回の委託対象は大きく、
- 放課後児童クラブ業務
- 新城ハートフルスタッフ業務
の2つ。
市は外部委託の目的について、行政事務などの一部を包括的に委託することで、住民ニーズに対応した質の高い公共サービスを提供する仕組みを構築するためとしている。
公募には、新城市の入札参加資格者名簿に登録されていることなど一定の条件を満たす法人が参加できる。市は、放課後児童クラブや学校教育支援への理解が深く、質の高いサービスを提供できる事業者を公募型プロポーザルで選定するとしている。
児童クラブは通年17クラブ、長期休業のみ2クラブ
市が公開した業務実施場所によると、対象となる放課後児童クラブは、通年開設が17クラブ。
新城児童クラブA・B、千郷児童クラブA~D、東郷西児童クラブA・B、東郷東児童クラブ、舟着児童クラブ、八名児童クラブ、鳳来中部児童クラブ、東陽児童クラブ、黄柳川児童クラブ、鳳来東児童クラブ、作手児童クラブ、鳳来寺児童クラブが対象となる。
このほか、長期休業期間のみ開設する千郷児童クラブE、東郷西児童クラブCの2クラブも対象に含まれている。
クラブの開設日は年間240日程度とされ、通常の登校日は基本的に午後1時30分から午後6時30分、長期休業中は午前7時30分から午後6時30分までを想定している。
児童の安全管理から入退会手続きまで
委託される業務は、単に児童を見守る業務だけではない。
仕様書では、児童の健康管理や安全確保、遊び・生活・学習への支援、生活習慣や学習習慣の確立に向けた支援のほか、クラブ運営の管理、業務日誌などの記録、家庭や関係機関との連絡調整などが示されている。
さらに、新規利用者の募集、入会説明会、入退会申請書の受付なども業務に含まれている。保護者との連絡については、ICTを活用した手段を講じることも求めている。
支援員については、児童40人以内を1単位として、1単位につき2人以上を配置することを基本とし、そのうち1人は補助員に代えることができるとしている。
ハートフルスタッフは市内18小中学校が対象
「新城ハートフルスタッフ」の業務実施場所として示されているのは、市内の小中学校18校。
小学校は新城、千郷、東郷西、東郷東、舟着、八名、鳳来中部、鳳来寺、黄柳川、東陽、鳳来東、作手の各校。
中学校は新城、千郷、東郷、八名、鳳来、作手の各校となっている。
市が公開した配置表では、学校ごとに週当たりの勤務日数や時間数なども設定されている。
5年間の提案上限額は約11億3910万円
市が示した放課後児童クラブ業務の提案上限額は、
2027年度が1億6868万6000円、2028年度が1億7487万6000円、2029年度が1億8105万5000円、2030年度が1億8724万7000円、2031年度が1億9342万8000円。
5年間では9億529万2000円となる。
一方、新城ハートフルスタッフ業務は2027年度4296万9300円から始まり、5年間の上限額は2億3381万1600円。
両業務を合わせた提案上限額は、計算上11億3910万3600円となる。
ただし、市は実施要領で、これらの金額について契約時の予定価格を示すものではなく、提案の上限額だと明記している。放課後児童クラブ業務とハートフルスタッフ業務では消費税の取り扱いも異なる。
「価格だけ」では決めない 業務体制や安全対策も評価
今回の事業者選定では、価格だけでなく、事業者の経営安定性、業務実施体制、導入実績、事業内容、安全対策・情報管理なども評価対象となる。
市が公表した評価基準は総合300点で、このうち見積価格の評価は15点。放課後児童クラブでは、継続的・安定的に運営できる業務体制や、安全対策などにも大きく配点されている。
第1次審査は書面審査で、原則として上位3者以内を選定。その後、プレゼンテーションとヒアリングを行い、最優秀提案者を決める。
10月7日まで参加表明 12月中旬に契約予定
今後のスケジュールでは、9月17日正午が質問書の提出期限。
参加表明書は10月7日午後4時まで、提案書は10月26日午後4時まで受け付ける。
11月5日に第1次審査結果を通知し、11月16日にプレゼンテーション・ヒアリングを実施。11月19日に第2次審査結果を通知し、12月中旬の契約締結を予定している。
契約が予定通り進めば、新たな運営体制は2027年4月から始まる。
放課後児童クラブは、児童の放課後の生活と安全を支える重要な行政サービスだ。また、ハートフルスタッフも学校現場に直接関わる業務となる。
約5年間にわたる包括的な外部委託となるだけに、今後、どの事業者が選ばれるのか、現在の運営体制から何が変わるのか、職員や利用者への影響がどうなるのかも注目される。
週刊TAKAPI 編集部/松本
情報提供募集
各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。
サイト訪問者数

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。