名古屋の夜を盛り上げる「もう一人の市長」が誕生した。
名古屋市は9月17日、市出身で三代目 J SOUL BROTHERSのメンバー、俳優としても活動する岩田剛典さんを「名古屋市ナイトメイヤー(夜の市長)」に委嘱した。
市政を担う市長とはもちろん役割が異なる。岩田さんに託されたのは、名古屋の夜の魅力を市内外へ発信し、夜間のにぎわいや地域活性化につなげる役割だ。
岩田剛典さんが名古屋市の「ナイトメイヤー」に
委嘱式は17日午後、名古屋市市政資料館で行われ、広沢一郎市長から岩田さんに委嘱状が手渡された。
名古屋市によると、ナイトメイヤーを設けた目的は、夜のにぎわい創出と地域活性化。岩田さんは今後、市内で開かれる夜間イベントへの出演や、市の広報媒体などを通じた情報発信を担う。
岩田さんは名古屋市出身。2010年に三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーとしてデビューし、現在はアーティストだけでなく俳優としても映画やドラマなどで活動している。
地元出身で全国的な知名度を持つ岩田さんに、名古屋の「夜の顔」としての役割を託した格好だ。
「名古屋の夜は早い」 夜の時間帯をどう生かすか
背景にあるのが、夕方から夜にかけての観光や飲食、娯楽などを経済活動につなげる「ナイトタイムエコノミー」だ。
広沢市長は委嘱式で「夜が早いといわれる名古屋市」に触れ、岩田さんに夜の名古屋を楽しんでもらうための「夜のアイコン」としての役割を期待した。
観光客が昼間に市内を回って終わるのか、それとも夕食を取り、夜のイベントや観光を楽しみ、宿泊するのか。その違いは、飲食店や宿泊施設をはじめ地域で消費される金額にも関わってくる。
単純に「夜遅くまで営業する店を増やす」という話ではない。ライトアップや文化イベント、飲食、エンターテインメントなど、夜だからこそ楽しめる街の魅力をどうつくるかが問われる。
海外ではロンドンやニューヨークでも
「夜の市長」という名称は耳慣れないが、同様の取り組みは海外でもみられる。
ロンドンやニューヨークなどでは、夜間の文化や観光、娯楽などに関わる施策を進める役割が置かれている。名古屋市も、こうしたナイトタイムエコノミーの考え方を取り入れ、夜間の観光・娯楽の充実につなげたい考えだ。
今回のナイトメイヤーは、行政上の権限を持つ「市長」がもう一人置かれるわけではない。
名古屋市が岩田さんに期待しているのは、イベントへの出演や情報発信を通じて「夜の名古屋」に注目を集めることだ。
アジア大会を前に「夜の名古屋」を発信
就任のタイミングも象徴的だ。
名古屋ではアジア競技大会を控え、国内外から多くの来訪者が見込まれている。
岩田さんは委嘱式後、名古屋城の夜間ライトアップの点灯式にも参加。「この地域が活性化する何か一つのきっかけになったらすごくうれしく思います」と話し、名古屋を盛り上げていきたいとの考えを示した。
市によると、岩田さんのナイトメイヤーとしての任期は2027年3月末まで。今後は祭りなどのイベントへの出演や情報発信を予定している。
「岩田剛典効果」を一過性で終わらせない仕組みも必要
全国的な知名度を持つ岩田さんの起用は、「名古屋の夜」に目を向けてもらう入口として大きな発信力を持つ。
一方、本当の意味でナイトタイムエコノミーを育てられるかどうかは、著名人を起用しただけでは決まらない。
夜に楽しめる観光コンテンツがどれだけ増えるのか。飲食や宿泊への消費につながるのか。交通手段や安全面を含め、夜まで滞在しやすい環境をどう整えるのか。
ナイトメイヤー誕生を話題だけで終わらせず、実際の観光消費や街のにぎわいにつなげられるかが、これからのポイントになりそうだ。
岩田剛典さんが就任した「ナイトメイヤー」とは?
名古屋市が夜のにぎわい創出と地域活性化を目的に設けた「夜の市長」。市長と同じ行政権限を持つ役職ではなく、夜間イベントへの出演や情報発信などを通じて、名古屋の夜の魅力をPRする役割を担う。
岩田剛典さんは何をする?
名古屋市内で開かれる夜のにぎわいを目的としたイベントへの出演や、市の広報媒体などを使った情報発信を予定している。任期は2027年3月末まで。
※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。
週刊TAKAPI編集部:黒木

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。
この記事のコメント投稿は締め切られています。