大型で強い台風25号による大雨で21日、神奈川県内では横須賀市や三浦市を中心に土砂崩れが相次いだ。
神奈川県が22日午前8時に発表した「令和8年台風25号による県内被害状況(第10報)」によると、午前7時30分現在、横須賀市で1人が死亡。横須賀市で2人、三浦市で2人の計4人が行方不明となっている。三浦市で1人が重傷、平塚市、座間市、葉山町で計3人が軽傷とされている。いずれも速報値で、今後変更される可能性がある。
本稿は神奈川県内の被害に絞り、県の公表資料を基準に22日朝までの状況を整理する。
横須賀市長井 64歳女性が死亡
横須賀市長井では21日午後2時前、住宅に土砂が流れ込み、この家に住む64歳の女性が巻き込まれた。
消防などによる救助活動が続けられ、女性は午後9時半すぎに救出されたが、その場で死亡が確認された。
同じ長井地区では別の住宅にも土砂が流れ込み、70代の夫婦2人と連絡が取れなくなっている。県の第10報でも、横須賀市の行方不明者は2人と集計されている。
警察や消防などが捜索を続けている。
三浦市で2人行方不明 住宅やアパートに土砂
三浦市でも複数の場所で土砂崩れが発生した。
南下浦町上宮田では裏山の斜面が崩れ、2階建てアパートに土砂が流入。住人の20代女性と連絡が取れなくなっている。
初声町和田でも住宅に土砂が流れ込み、30代女性の安否が分かっていない。
神奈川県の第10報では、三浦市の人的被害を行方不明2人、重傷1人としている。
災害発生直後から安否情報は更新されており、人数や被害状況は今後の捜索によって変わる可能性がある。
神奈川県が自衛隊へ災害派遣を要請
神奈川県は21日午後4時30分、台風25号への対応のため災害対策本部を設置した。
さらに午後5時46分、三浦市で「迅速な人命救助等を要するため」として、自衛隊に災害派遣を要請した。要請区域は三浦市となっている。
防衛省・自衛隊は県知事からの要請を受理し、県庁と三浦消防署に連絡員を派遣するとともに、初動対処部隊を三浦市へ向かわせたと報じられている。
全壊2棟、一部破損4棟 県が第10報で公表
神奈川県災害情報ポータルの第10報では、22日午前7時30分現在、県内の建物被害として全壊2棟が確認されている。内訳は横須賀市と三浦市で各1棟。
一部破損は4棟で、横浜市3棟、横須賀市1棟。逗子市では床下浸水1棟と公共建物1棟の被害も報告されている。
これらは市町村や県警察本部からの情報を基にした速報値で、県も今後変更される可能性があるとしている。
県管理道路でも、土砂流出などに伴う通行止めが発生している。
三浦で365.5ミリ 9月として記録的な大雨
神奈川県が22日午前5時に発表した第9報の雨量情報によると、降り始めから22日午前4時までの雨量は、三浦で365.5ミリ、横浜市中区山手町で342.0ミリ、藤沢市辻堂で249.5ミリに達した。
一方、気象庁の観測では、三浦の21日の日降水量は244.0ミリを記録した。気象庁の「9月としての値」の統計では、三浦の日降水量として観測史上1位となっている。
短時間に大量の雨が降った地域では、雨が弱まった後も土砂災害への警戒が必要となる。
編集部まとめ
横須賀市と三浦市では、22日朝も安否不明者の捜索が続いている。
台風が遠ざかった後も、大量の雨を含んだ斜面では新たな崩落が起きる可能性がある。今後は4人の捜索とともに、救助活動中の二次災害を防げるかが重要になる。
週刊TAKAPI 編集部
特記事項
本記事は2026年9月22日午前までに確認した神奈川県災害情報ポータル「令和8年台風25号による県内被害状況(第9報・第10報)」、神奈川県の災害対応発表、気象庁の観測資料および公開報道を照合して構成した。
県の第10報は22日午前7時30分現在の速報値で、死者1人、行方不明4人、重傷1人、軽傷3人としている。人的被害、建物被害とも今後の確認や捜索によって変更される可能性がある。
横須賀市長井の死亡女性については、報道で64歳と確認されている。救出までの所要時間には報道上の表現差があるため、本稿では「午後9時半すぎに救出」と時刻のみを記載した。

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