【独自・愛知豊川】2024年度の不登校659人 市教委「即効性ある対応策見つからない」 登校0日は市全体数示さず
愛知県豊川市で2024年度(令和6年度)、不登校児童生徒が小学校297人、中学校362人の計659人だったことが、週刊TAKAPIの独自取材で分かった。
豊川市教育委員会学校教育課が、いじめ、不登校、いじめ重大事態、スクールカウンセラー(SC)、スクールソーシャルワーカー(SSW)など29項目の質問に回答した。
市教委は不登校への対応について、各校と市が未然防止や初期対応に取り組んでいる一方、
「即効性のある対応策が見つからない」
との認識を示した。
また、年間登校日数が0日の児童生徒や、SC・SSW、学校外の支援機関と継続的につながっていない児童生徒について、各校からの報告で状況を把握しているものの、市全体の人数としては示していないことも分かった。
なお、当初の市教委回答には2025年度(令和7年度)の数値も含まれていたが、その後、市教委から現時点では公表前の数値であるとの連絡があった。このため、週刊TAKAPIでは市教委の依頼を受け、公表可能となるまで該当年度の数値掲載を見合わせている。
2024年度は小学校297人、中学校362人
市教委が回答した公表可能な直近2年間の不登校児童生徒数は次の通り。
| 年度 | 小学校 | 割合 | 中学校 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 273人 | 2.66% | 361人 | 6.90% |
| 2024年度 | 297人 | 2.99% | 362人 | 6.90% |
小中学校を合わせると、2023年度は634人、2024年度は659人だった。
小学校では273人から297人へ24人増加。中学校は361人から362人で、不登校の割合は両年度とも6.90%だった。
市教委は近年の状況について、2022年度から2023年度に不登校児童生徒数が大きく増加したと説明している。
学校と市が未然防止や初期対応に取り組んでいる一方、
「即効性のある対応策が見つからない」
とも回答した。
年間登校0日「状況は把握」 市全体の人数は示さず
週刊TAKAPIは、不登校児童生徒の中でも学校との接点が特に少ないケースについて確認した。
年間の登校日数が0日の児童生徒について、市教委は月ごとと年度末に各学校から報告を受けており、
「状況は把握していますが、総数は出していません」
と回答した。
年間登校日数が10日以下、30日以下の児童生徒についても同様だった。
また、前年度から継続して不登校となっている児童生徒についても、各校からの報告を通じて状況を把握している一方、市全体の総数は示していないという。
支援につながっていない児童生徒も数値示さず
学校への登校が難しく、SC、SSW、学校外の支援機関とも継続的につながっていない児童生徒についても質問した。
市教委は、毎月各校からの報告を受け、不登校児童生徒の状況を把握しているとした。
一方、
「SC・SSWや学校外の支援機関とも継続的につながっていない児童生徒」
という区分では、数値を出していないと回答した。
学校職員が本人と直接会うことが難しいケースについても、状況そのものは把握しているものの、その区分で市全体の人数は示していない。
不登校児童生徒全体の人数は把握されている一方、その中で登校日数が極端に少ない児童生徒や、支援との接点が乏しい児童生徒がどの程度いるのかは、市全体の数字として今回示されなかった。
いじめ認知 2024年度は269件
いじめ認知件数は、2023年度が小学校171件、中学校96件の計267件。
2024年度は小学校178件、中学校91件の計269件だった。
| 年度 | 小学校 | 中学校 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | 171件 | 96件 | 267件 |
| 2024年度 | 178件 | 91件 | 269件 |
当初の回答には2025年度の数値も含まれていたが、市教委から現時点では公表前であるとの連絡があったため、公表可能となるまで掲載を見合わせている。
このため、本稿では2025年度を含めたいじめ認知件数の増減について評価していない。
重大事態 詳細日程は回答控える
週刊TAKAPIは、いじめ防止対策推進法上の「重大事態」についても、年度別件数や、学校が事案を把握してから市教委への報告、重大事態としての判断、市長への報告、調査開始までの日程などを尋ねた。
重大事態の具体的な類型や日程について、市教委は、
「個人の特定につながる恐れがあるため回答を差し控えます」
と回答している。
2025年度の件数については、公表前の数値に該当するため、本稿では公表可能となるまで掲載を見合わせる。
児童生徒本人や保護者から重大事態に該当するとの申し立てがあった場合については、学校が市教委へ報告し、市教委が調査主体を判断すると説明した。
SC14人、SSW2人 2024年度
2024年度の専門職配置は、SCが14人、SSWが2人だった。
2023年度はSC14人、SSW1人で、SSWは2024年度に1人増えている。
また、市教委によると、2026年度はSSWを3人配置し、それぞれ4校、3校、5校を担当している。
SCへの相談では、希望から実際の対応まで待ち時間が生じるケースがあると回答した。
一方、「希望した時期に相談できなかったケース」はないとしている。
SSW対応数は集計方法が異なる
SSWが対応した不登校児童生徒について、2023年度は小学校45人、中学校28人だった。
2024年度は小学校125人、中学校93人。
ただし、2023年度は「実人数」、2024年度は「延べ人数」で集計されている。
このため、年度間の数字をそのまま比較することはできない。
SCについては、不登校児童生徒のうち何人が利用したかについて、市として人数を把握していないと回答している。
市教委「見逃しゼロ」「新たな一人をださない」
豊川市は、いじめについて「見逃しゼロ」、不登校支援について「新たな一人をださない」を掲げている。
市教委は、それぞれの学校の特色を踏まえ、各校にとってより効果的な取り組みを行うことが課題だとした。
また、いじめ重大事態への初動、不登校支援、SC・SSWなどの専門職配置について、現時点で新たに強化・見直しを予定している点があるかとの質問には、
「ありません」
と回答している。
編集部まとめ
豊川市では2024年度、不登校児童生徒が小学校297人、中学校362人の計659人だった。
市教委は不登校への対応について「即効性のある対応策が見つからない」とする一方、年間登校0日や、支援機関と継続的につながっていない児童生徒については、各校から状況を把握しているものの、市全体の人数は示していない。
なお、当初の回答に含まれていた2025年度の数値については、市教委から現時点では公表前との連絡があったため、公表可能となるまで掲載を見合わせている。
週刊TAKAPI 編集部/成田
特記事項
この記事は、週刊TAKAPIが豊川市教育委員会学校教育課へ行った独自取材への回答をもとに構成しています。
その後、市教委から、当初回答に含まれていた2025年度(令和7年度)の豊川市の数値について、現時点では公表前であるとの連絡がありました。
市教委から公表可能となる時期まで掲載を控えてほしいとの依頼があったため、本稿では該当年度の数値について掲載を見合わせています。
数値そのものに誤りがあったとの連絡ではなく、現時点では公表前であることを理由とした掲載見合わせです。
公表可能となりましたら、改めて内容を確認したうえで記事を更新します。
独立メディアだからこそできる、忖度しない報道を。

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