【全国】アキダイ社長「2年後、食卓からおかずが1品減る」国会で食料品減税に警鐘、医療費・社会保険料への影響も懸念

アキダイ秋葉弘道社長が国会で指摘した食料品消費税減税終了後の家計負担

食料品の消費税を引き下げれば、本当に家計の負担は軽くなるのか。

2026年10月27日、衆議院財務金融委員会に参考人として出席したスーパーマーケット「アキダイ」の秋葉弘道社長が、2年間限定の食料品減税が終了した後、家庭の食卓からおかずが減る可能性を指摘した。

秋葉社長は、消費税率の引き下げ自体は消費者に歓迎されるとしながらも、減税終了後の負担増に強い懸念を表明。食事の品数が減ることで栄養バランスが崩れ、将来的に医療費などの社会保障負担にも影響しかねないとの見方を示した。

今回の国会審議では、食料品の消費税率を現行の8%から1%へ、2年間に限って引き下げる法案が議論されている。社会 : 日刊スポーツ+2

アキダイ社長が国会で訴えた「2年後の食卓」

秋葉社長が問題視したのは、減税によって一時的に食品価格が下がることではなく、減税が終了して税率が元に戻るときの家計への影響だった。

国民民主党の田中健氏から、2年間の減税終了後にスーパーや消費者の行動がどう変わるかを問われ、秋葉社長は、減税前の買い控えや終了前の買いだめよりも、その後の食生活への影響が深刻になるとの認識を示した。

特に印象的だったのが、次の発言だ。

「2年後、食卓からおかずが1品減る」

長年スーパーを経営してきた経験から、生活費が厳しくなると家庭では食事の品数を減らす動きが起き、一度減った品数が元に戻るとは限らないと説明した。ライブドアニュース+1

なぜ食料品の消費税を下げても不安なのか

今回議論されている制度は、飲食料品の消費税率を現行の8%から1%に引き下げ、2年後に元へ戻すというものだ。

仮に税抜価格1,000円の商品があり、本体価格が変わらなかった場合、税込価格は次のようになる。

食品1,000円(税抜)の場合

現行8%

1,080円

減税中1%

1,010円

終了後8%

1,080円

減税期間中の負担軽減

70円

本体価格が一定の場合の単純計算。実際の販売価格は仕入れ価格や事業者の価格設定によって変わる。

減税中は家計の負担が軽くなる一方、その価格に慣れた消費者にとっては、2年後の税率引き上げが新たな値上がりとして受け止められる可能性がある。

秋葉社長は、物価高や異常気象によって食品そのものの価格が上昇すれば、税率が戻る際の負担感がさらに大きくなることも懸念した。

また、減税に使う財源を農業生産者の支援に充て、農機具や肥料、飼料などの負担を軽減する考え方も示した。社会 : 日刊スポーツ+1

食卓のおかずが減ると医療費にも影響? 社会保険料との関係

秋葉社長が訴えたのは、家計負担だけの問題ではない。

食費を切り詰めるために食事の品数を減らす家庭が増えれば、栄養バランスが偏り、長期的には健康状態への悪影響が生じる可能性があるという指摘だ。

さらに、健康を損なって医療機関を受診する人が増えれば、医療費などの公的負担も増加しかねないとの見方を示した。

ただし、おかずが1品減ることで実際に医療費や社会保険料がどの程度増えるのかについて、今回の発言から具体的な数値が確認できたわけではない。

食事の品数と栄養摂取量は必ずしも一致しないため、健康への影響を判断するには、食品の種類や摂取量、世帯ごとの状況などを検証する必要がある。

今回の発言は、将来の医療費増加を確定的に予測したものではなく、生活費の圧迫が健康問題に波及することへの警鐘と捉えるのが適切だ。ライブドアニュース

99円の商品で消費税が取れない? スーパーの現場にも課題

秋葉社長は、税率1%への引き下げに伴う小売店の実務負担についても言及した。

例えば、税抜99円の商品に1%の消費税を適用した場合、税額は0.99円となる。

1円未満を切り捨てる計算方法では、99円の商品を1個だけ購入した際の消費税額は0円になる。一方、5個をまとめて購入すれば、税額は4円となる。

この違いを利用して、消費者が会計を複数回に分ける可能性を秋葉社長は指摘した。

レジに並ぶ回数が増えれば、従業員の負担やレシートなどの経費が増加する。セルフレジでも同様の課題が生じるという。

ただし、実際の納税負担は税額計算や仕入税額控除の仕組みに左右される。99円以下の商品を販売するだけで、必ず店舗が税額を負担するという意味ではない。ライブドアニュース

【編集部の考察】減税は家計を救うのか、それとも負担を先送りするのか

今回の発言で注目したいのは、消費税率の数字だけではなく、食料品の価格が家計の行動に与える影響だ。

2年間の減税は、その期間の食費負担を軽減する可能性がある。一方、終了後に税率が戻れば、負担感が急激に強まることも考えられる。

ただし、減税期間中の負担軽減そのものにも意味がある。家計の可処分所得が増えれば、食生活の改善や他の生活費への支出に回せる可能性もある。

政策の効果を判断するには、少なくとも次の点を検証する必要がある。

  • 減税によって実際の食品販売価格がどの程度下がるのか。
  • 低所得世帯や子育て世帯の負担軽減につながるのか。
  • 減税終了後の負担増をどう緩和するのか。
  • 生産者支援など、食品価格の安定につながる政策とどう組み合わせるのか。

減税するかどうかだけでなく、減税が終わった後も食生活を維持できる仕組みを考えることが重要だ。

食料品の消費税減税はいつから? 今後の国会審議

2026年10月27日時点で、飲食料品の消費税率を2年間引き下げる法案は国会で審議されている。

衆議院の公式審議記録でも、同日の財務金融委員会で秋葉社長ら参考人の意見聴取が行われたことが確認できる。

今後は、制度の開始時期や終了後の扱い、小売店の対応、財源などが焦点となる。

今回の発言が、制度設計にどのように反映されるかが注目される。shugiintv.go.jp

Q食料品の消費税は現在何%?
A2026年10月27日時点では、軽減税率の対象となる飲食料品は原則8%。酒類や外食などは原則10%となっている。
Qスーパーの惣菜や弁当も減税対象になる?
A一般に、持ち帰り用の惣菜や弁当は軽減税率の対象となる。ただし、今回の法案における具体的な対象範囲は、成立する法律や制度の詳細に従う必要がある。
Q減税が終わると食品価格は必ず上がる?
A税抜価格が同じなら税込価格は上昇する。ただし、実際の販売価格は原材料費や流通コスト、店舗の価格設定などにも左右される。

週刊TAKAPI 編集部/黒木

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