富山県教育委員会は17日、飲酒運転で事故を起こし、執行猶予付きの有罪判決を受けた特別支援教育課の女性指導主事(47)を懲戒免職とした。
職場の懇親会で酒を飲み、いったんは運転代行を利用していた。それでも、別の代行業者を待つわずかな時間に自らハンドルを握り、ブロック塀へ衝突した。
「少し動かすだけ」という判断が、教育行政への信頼を失わせる重大な結果を招いた。
懇親会後、運転代行で帰宅途中
事故が起きたのは昨年10月。
女性職員は富山市内で開かれた職場の懇親会に参加し、酒を飲んだ後、運転代行を利用して帰宅していた。
途中でコンビニに立ち寄り、トイレを利用しようとした際、最初に依頼した代行業者を帰したという。
その後、別の代行業者を呼んだものの、到着を待つ間に自家用車を運転した。
女性職員は「車を少し移動させよう」と考えたとされるが、車はブロック塀に衝突。飲酒運転事故として逮捕、起訴された。
「少しだけ」の判断が懲戒免職に
飲酒後に車を運転してはならないことは、移動距離の長短に左右されない。
数メートルであっても、駐車場所を変えるだけであっても、酒を飲んだ状態で運転席に座り、車を動かせば飲酒運転となる。
今回の事故は、代行業者を待っていたにもかかわらず、その場で待ち切れずに自ら運転したことで起きた。
事故を起こさずに車を移動できていたとしても、行為そのものの危険性は変わらない。
執行猶予付きの有罪判決
女性職員は今月3日、富山地方裁判所で執行猶予付きの有罪判決を受けた。
本人は一部の記憶があいまいだとしながらも、事実関係をおおむね認めているという。
また、「県教育行政の信頼を損ねたことを深く反省している」という趣旨の説明をしている。
富山県教育委員会は今年3月、女性職員を休職としていたが、判決が確定したことを受け、17日付で懲戒免職へ切り替えた。
特別支援教育を担う指導主事
女性職員は、特別支援教育課に所属する指導主事だった。
指導主事は、学校現場への指導や助言、教育施策の推進などを担う立場にある。
教育現場を支え、教職員へ規範を示す側の職員による飲酒運転だけに、県教育委員会が受けた信用上の打撃は大きい。
飲酒運転の危険性を児童生徒へ伝える教育行政の内部で起きた不祥事として、処分だけでなく、職員全体への再発防止策も問われる。
編集部まとめ
職場の懇親会後、運転代行を利用していたにもかかわらず、別の代行業者を待つ間に「少しだけ」と自ら車を動かし、事故を起こした。飲酒運転に「少しなら大丈夫」という例外はない。教育行政を担う指導主事による行為だからこそ、失われた信頼は重い。富山県教育委員会には、形式的な注意喚起ではなく、飲酒を伴う会合後の移動方法まで含めた実効性ある再発防止が求められる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:本記事は富山県教育委員会の発表および各社報道を基に構成しています。
「少しだけ」が失わせた教育行政への信頼
富山県教育委員会は、飲酒運転事故で執行猶予付きの有罪判決を受けた特別支援教育課の女性指導主事(47)を懲戒免職としました。女性職員は職場の懇親会後、運転代行を利用していたものの、別の代行業者を待つ間に自ら車を動かし、ブロック塀へ衝突しました。飲酒後の運転に移動距離の長短は関係ありません。「少しだけ」という判断が、教育行政を担う職員としての立場と信頼を失う結果につながりました。
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