北海道釧路市の障がい者支援施設「鶴が丘学園」で、入所者の男性4人に暴行を加えたとして傷害罪などに問われている元職員、高橋海吏被告(29)の初公判が17日、釧路地方裁判所で開かれた。
高橋被告は起訴内容について「間違いありません」と述べ、全面的に認めた。
支援を必要とする入所者を守る立場にありながら、暴力を繰り返していたとされる元職員。検察側は、その目的について「入所者より優位に立つこと」と「自身のストレスをぶつけること」だったと指摘した。
ソファーに座る入所者の顔を蹴る
起訴内容によると、高橋被告は今年3月、施設内のソファーに座っていた男性入所者の顔を足で蹴ったほか、手で叩くなどの暴行を加えたとされる。
被害はこの男性だけではない。
高橋被告は、別の男性入所者3人にも暴力を振るったとして起訴されており、被害者は合わせて4人に上る。
入所者は、日常生活を職員の支援に頼らざるを得ない立場にある。その関係の中で暴力が行われていたとすれば、単なる職員個人の不祥事では済まされない。
「優位に立ちたかった」「ストレスをぶつけた」
検察側は冒頭陳述で、高橋被告が入所者に暴力を振るった理由について、相手より優位に立つことや、自身のストレスをぶつけることが目的だったと述べた。
本来、職員に求められるのは、入所者の安全と尊厳を守ることだ。
それにもかかわらず、抵抗や被害の訴えが難しい立場の入所者に感情をぶつけていたとすれば、悪質性は重い。
ストレスがあったとしても、暴力を振るっていい理由にはならない。
次回公判は8月12日
次回公判は8月12日に開かれる予定で、弁護側の冒頭陳述や被告人質問、証人尋問が行われ、その日のうちに結審する見通しとなっている。
今後は、高橋被告がなぜ暴力を繰り返したのか、施設側は異変を把握できなかったのか、被害を止める機会はなかったのかが焦点となる。
個人の刑事責任だけでなく、施設の管理体制や職員への支援、虐待を早期に発見する仕組みについても検証が求められる。
編集部まとめ
障がい者を支える立場の職員が、入所者4人に暴力を振るったとされ、その理由として「優位に立つこと」と「ストレスをぶつけること」が指摘された。高橋被告は起訴内容を認めているが、問題は本人の反省だけでは終わらない。なぜ暴力が続き、施設内で止められなかったのか。次回公判では、被告本人の説明とともに、施設側の管理体制にも厳しい目が向けられる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:本記事は初公判の内容および各社報道を基に構成しています。判決が確定するまでは被告人として扱われます。
支援する立場から、暴力を振るう側へ
釧路市の障がい者支援施設「鶴が丘学園」で、元職員の高橋海吏被告(29)が男性入所者4人に暴行を加えたとして起訴され、初公判で罪を認めました。検察側は、入所者より優位に立つことや、自身のストレスをぶつける目的で暴力を振るったと指摘しています。支援を必要とする入所者を守る立場の職員が、その力関係を利用して暴力を加えたとすれば悪質です。次回公判では、被告本人の説明だけでなく、なぜ施設内で暴行を止められなかったのか、管理体制や再発防止策も問われます。
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