【企業・提訴】「聖闘士星矢」作者側、約46億8600万円の損害を主張 元マネージャーら11者を東京地裁に提訴

漫画「聖闘士星矢」などで知られる漫画家・車田正美さんの著作権などを管理する関連会社3社が9月2日、元マネージャーの男性や関係する個人・法人を相手取り、約28億8600万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。

原告側は、無断送金やライセンス料の流用などによる損害が総額約46億8600万円に上ると主張しています。このうち約18億円は回収済みで、残る金額を今回の訴訟で請求しています。

訴えられたのは元マネージャーを含む個人・法人の計11者です。現時点で裁判所による事実認定はなく、被告側の詳しい反論も明らかになっていません。

2018年ごろから資金流出か

原告側の説明によると、元マネージャーの男性は長年にわたり関連会社の役員などを務め、経理や資金管理、外部との契約交渉を任されていました。

訴状では、少なくとも2018年ごろから2024年にかけて、会社の預金口座から男性本人や男性が経営する会社、関係者の口座へ無断で送金したと主張しています。

さらに、車田さん側が受け取る予定だった作品のライセンス料を別会社へ入金させたほか、保険や再保険の仕組みを利用して、男性が管理する海外法人へ資金を移したとも訴えています。

ライセンス料を巡っては、車田さん側の会社と似た名称の会社を設立し、本来の入金先を変更させていたというのが原告側の主張です。

国税局の質問状から発覚

一連の資金移動が表面化するきっかけになったのは、2024年1月に東京国税局から届いた質問状だったとされています。

原告側は、元マネージャーが同年2月、車田さんの筆跡をまねた文書を作り、サイン用の印章を押して国税局へ提出したとも主張しています。車田さん本人は当時、税務当局による調査が進んでいることを知らされていなかったと説明しています。

その後、国税局と車田さん側が直接連絡を取ったことで、不自然な資金の流れが判明したといいます。これらは原告側が訴状や記者会見で示した内容で、今後の裁判で証拠に基づいて審理されることになります。

約18億円を回収、残額を請求

原告側によると、流出したとする資金の一部は暗号資産などに投じられていました。その後の価格上昇などもあり、これまでに約18億円を回収したとしています。

主張する損害総額は約46億8600万円ですが、今回の請求額は回収分を差し引いた約28億8600万円です。

提訴の段階では、送金に権限があったのか、各被告がどの程度関与したのか、損害額の算定が妥当かなどについて、裁判所の判断は示されていません。

25年間の信頼関係が崩れる

車田さんは元マネージャーを約25年間にわたり信頼し、家族に近い存在として接していたと説明しています。

会見では、怒りを通り越して虚しさを感じたとの心境を明かし、長年信じていた人物に裏切られたとする苦しさを語りました。

一方、被告側が原告の主張を認めるのか、請求額や責任の範囲を争うのかは現時点で確認できていません。

今後の裁判で争われることは

今後は訴状が被告側へ送達され、被告側が答弁書などを通じて認否や反論を示すことになります。

主な争点として、各送金や契約変更の経緯、元マネージャーに与えられていた権限、関係する個人・法人の役割、実際に生じた損害額などが審理されるとみられます。

今回の提訴は民事上の損害賠償を求めるものです。原告側の主張が認められるかは今後の裁判で判断されます。

損害額と請求額は同じですか

同じではありません。

原告側が主張する損害総額は約46億8600万円です。このうち約18億円を回収したとして、訴訟では残る約28億8600万円を請求しています。

資金の流用は確定した事実ですか

現時点では確定していません。

無断送金やライセンス料の流用などは原告側の主張であり、裁判所による事実認定や判決はまだ出ていません。被告側の主張も含め、今後の審理を確認する必要があります。

誰が提訴したのですか

車田正美さんの著作権などを管理する関連会社3社が原告です。

元マネージャーの男性をはじめ、資金移動などに関係したと原告側が主張する個人・法人の計11者を提訴しています。

週刊TAKAPI 編集部/黒木

情報提供募集

各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。

リアルタイム
サイト訪問者数
50