「電話してくれ」「連絡ください」。拒まれてもなお、メッセージは止まらなかった。
兵庫県加古川市で、元交際相手の女性にLINEで40回以上のメッセージを送り、自宅を撮影した写真まで送信したとして、兵庫県警加古川署は7月21日、同市加古川町に住む無職の男(49)をストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。
男が送ったとされるメッセージには、女性の生活を監視しているかのような一文もあった。
「部屋の電気消えたな」
自宅の写真とともに届いたその言葉。画面上の執拗な連絡が、現実の生活圏にまで及んでいたことをうかがわせる。
2日間でLINE40回以上 連絡を繰り返した疑い
逮捕容疑は7月19日から20日にかけて、元交際相手の女性(42)に対し、LINEを通じて40回以上にわたりメッセージを送信した疑い。
男は「電話してくれ」「連絡ください」などと、繰り返し接触を求めていたとされる。
警察は、女性への恋愛感情が満たされなかったことに対する恨みを晴らす目的があったとみている。
わずか2日間で40回を超える連絡。単純計算でも、数十分に一度の頻度でメッセージが届いていた可能性がある。
一通だけなら、別れた相手への未練と受け取られることもある。しかし、相手が応じていないにもかかわらず、短期間に連絡を重ねれば、その行為は「復縁を求める連絡」では済まされなくなる。
女性宅を撮影し「部屋の電気消えたな」
今回、特に深刻なのはメッセージの回数だけではない。
捜査関係者によると、男は女性の自宅を撮影した写真をLINEで送りつけたうえで、「部屋の電気消えたな」などと書き添えていたという。
女性の自宅付近に実際にいたのか。いつ、どこから写真を撮影したのか。警察は詳しい状況を調べている。
自宅の電気が消えたことを知っている。
受け取った側からすれば、外出や帰宅、就寝時間まで見張られていると感じても不思議ではない。
スマートフォンの中だけで続いていた執拗な連絡が、「自宅を見られている」という現実の恐怖へ変わった瞬間だった。
「送ったことは間違いない」と容疑認める
警察の調べに対し、男は「LINEでメッセージを送ったことは間違いない」と話し、容疑を認めているという。
加古川署は、2人が交際していた当時の状況や別れに至った経緯、女性が連絡を拒むようになった後の男の行動について調べを進めている。
また、自宅写真を撮影した時期や方法、女性宅周辺で待ち伏せや見張りに当たる行為がなかったかについても確認するとみられる。
現段階では、男が女性宅へ侵入したり、直接危害を加えたりした事実は明らかになっていない。
一方で、「写真を撮られた」「室内の明かりまで確認されていた」という状況は、被害者にとって十分に切迫した脅威となり得る。
LINEだけでは終わらない「監視型ストーカー」
元交際相手に対するストーカー行為では、電話やLINE、SNSのメッセージが入口となるケースが少なくない。
連絡に応じなければ、別のアカウントから送る。自宅や勤務先の近くに現れる。SNSの投稿から居場所を推測する。家の明かりや車の有無を確認する。
こうして、画面上の接触が現実の監視へ移っていくことがある。
今回の容疑では、自宅写真の送信と「部屋の電気消えたな」という文言が組み合わされていた。
単に返事を求めるだけではなく、女性の私生活を把握していると伝える内容であり、警察が早い段階で危険性を判断した可能性がある。
無視やブロックだけで解決しない場合も
執拗な連絡を受けた場合、相手を刺激しないために返信せず、アカウントをブロックする対応が考えられる。
ただし、相手がすでに自宅や勤務先を把握している場合、連絡を遮断したことで現実の接触へ移る可能性も否定できない。
メッセージ、着信履歴、送られてきた写真、日時が分かる画面は削除せず保存し、危険を感じた段階で警察や周囲へ相談することが重要になる。
自宅付近で不審な人物や車を見かけた場合も、一人で確かめようとせず、安全な場所へ移動したうえで通報する必要がある。
編集部まとめ
「部屋の電気消えたな」という言葉は、短い。
しかし、自宅写真とともに元交際相手から送られてきたとすれば、その意味は重い。
今回の事件では、2日間で40回を超えるLINEだけでなく、女性の生活圏を見ていたと受け取られる行為が伴っていた。
恋愛感情が残っていたとしても、相手の拒絶を無視して連絡を重ね、自宅の様子を知らせる行為は、愛情ではなく監視へ変わる。
加古川署は、男が女性宅周辺でほかにも行動していなかったか、これまでの接触状況を含めて慎重に調べている。
週刊TAKAPI編集部/一条
特記事項: 本記事は警察発表と各社報道を基に構成しています。逮捕容疑と供述内容は現時点のものであり、今後の捜査や司法手続きによって変更される可能性があります。被害女性の具体的な住所や生活状況など、個人を特定し得る情報は掲載していません。
LINE上の執着が現実の監視へ変わった疑い
兵庫県加古川市で、49歳の男が元交際相手の42歳女性に2日間でLINEを40回以上送り、自宅写真とともに「部屋の電気消えたな」と送信したとして逮捕されました。単なる執拗な連絡にとどまらず、女性の生活状況を把握していると受け取られる内容が含まれており、警察は写真を撮影した経緯や女性宅周辺での行動について詳しく調べています。
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