【東三河・渇水】豊川用水、21日から再び5%節水 宇連ダム貯水率17.4% 解除から約4か月で再開

愛知県東三河地域の生活や農業、産業を支える豊川用水で、8月21日午前9時から再び5%の節水対策が始まる。

対象となるのは農業用水、水道用水、工業用水で、いずれも節水率は5%。

最大の水源となっている宇連ダムの貯水率は20日午前0時時点で17.4%まで低下した。宇連ダム、大島ダム、調整池を合わせた豊川用水全体でも貯水率は41.0%となっており、平年の同じ時期のおよそ半分の水準となっている。

宇連ダムは17.4% 貯水量は約494万立方メートル

愛知県が8月20日に公表した「水源状況表」によると、宇連ダムの有効貯水量は2842万立方メートル。

これに対し、20日午前0時の貯水量は493万9000立方メートルで、貯水率は17.4%となった。

一方、大島ダムは有効貯水量1130万立方メートルに対し、貯水量707万5000立方メートルで、貯水率は62.6%。

宇連ダム、大島ダム、調整池を合わせた豊川用水全体では、有効貯水量5182万立方メートルに対して、貯水量は2125万立方メートル。全体の貯水率は41.0%となっている。

【統計】8月20日午前0時の貯水状況

水源有効貯水量現在の貯水量貯水率
宇連ダム2,842万㎥493.9万㎥17.4%
大島ダム1,130万㎥707.5万㎥62.6%
豊川用水全体5,182万㎥2,125万㎥41.0%

※豊川用水全体は宇連ダム、大島ダム、地区内調整池を合わせた数値。愛知県「水源状況表」から週刊TAKAPI作成。

1日で約107万立方メートル減少

さらに注目されるのが、貯水量の減少幅だ。

愛知県の資料では、豊川用水全体の貯水量は前日から107万1000立方メートル減少。宇連ダムだけでも前日から77万6000立方メートル、大島ダムでは17万5000立方メートル減っている。

夏場は水道だけでなく、水稲をはじめとする農業用水の需要も大きい。

豊川流域では7月から雨の少ない状態が続いており、8月の雨量は例年の14%ほどにとどまっていると報じられている。

21日午前9時から「一律5%」

こうした水源状況を受け、豊川用水節水対策協議会は8月21日午前9時から節水対策を実施する

節水率は、

  • 農業用水 5%
  • 水道用水 5%
  • 工業用水 5%

の一律5%となる。

豊川用水は、豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市など東三河地域の水道を支える重要な水源でもある。愛知県もこの5市を東三河地域の県営水道受水地域としている。

現時点で今回の措置は5%の節水であり、市民生活に直ちに大規模な断水が発生するという内容ではない。

一方、今後まとまった降雨がなければ、水源状況や節水率がさらに変化する可能性があり、貯水率の推移が焦点となる。

わずか約4か月で節水が再開

豊川用水をめぐっては、2025年8月29日から長期の節水対策が続いていた。

雨不足の深刻化に伴って節水率は段階的に引き上げられ、2026年3月27日には農業用水50%、水道用水30%、工業用水50%まで強化された。

その後の降雨などで水源状況が回復し、4月28日午前9時に全面解除された。

【豊川用水・節水の推移】

時期農業用水水道用水工業用水
2025年8月29日5%5%5%
2026年1月28日30%17%30%
2026年3月27日50%30%50%
2026年4月28日全面解除全面解除全面解除
2026年8月21日5%5%5%

前回の節水対策は243日間に及んだ。水資源機構によると、今年3月には宇連ダムの貯水率が一時0%となる極めて厳しい状況にまで追い込まれていた。

全面解除から今回の節水再開までは約4か月。

東三河では、2年続けて夏に節水対策が行われることになる。

なぜ豊川用水の貯水率が重要なのか

豊川用水は単なる「ダムの水」ではない。

東三河地域では、家庭で使用する水道水だけでなく、農業や工場など幅広い分野で豊川用水の水が利用されている。

特に宇連ダムは豊川用水の主要な水源の一つであり、その貯水率が17.4%まで低下していることは、今後の雨量次第では水利用への影響がさらに広がる可能性を示す数字といえる。

一方で、大島ダムや各調整池を含めた水源全体では41.0%が残っている。このため、「宇連ダム17.4%=東三河全体の水が残り17.4%」という意味ではない点にも注意が必要だ。

今後の焦点は「まとまった雨」

今回の節水はまず5%からのスタートとなる。

今後の最大のポイントは、豊川流域にどの程度まとまった雨が降るかだ。

前回の渇水では節水率が段階的に引き上げられた経緯があるだけに、今回も宇連ダムだけでなく、豊川用水全体の貯水率が41.0%からどう推移するかを確認する必要がある。

水資源機構は地域住民に対し、暑い時期で水が必要な場面も多いとして、無理のない範囲で節水への協力を呼びかけている。

週刊TAKAPIでは、宇連ダムをはじめとする豊川用水の貯水率、降雨量、今後の節水率について引き続き確認する。

豊川用水の節水はいつから始まる?

豊川用水では、2026年8月21日午前9時から5%の節水が始まります。農業用水、水道用水、工業用水がいずれも5%の節水対象となります。

豊川用水の節水対象となる地域は?

主な対象は、豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市の東三河5市です。豊川用水は家庭の水道だけでなく、農業や工業にも利用されています。

宇連ダムの貯水率は現在何%?

2026年8月20日午前0時時点で17.4%です。宇連ダムは豊川用水の主要な水源の一つで、低い貯水率が続いています。

豊川用水全体の貯水率も17.4%なの?

いいえ。17.4%は宇連ダム単体の貯水率です。宇連ダム、大島ダム、地区内調整池を合わせた豊川用水全体の貯水率は41.0%となっています。

なぜ再び節水が始まるの?

豊川流域では雨の少ない状態が続き、8月の雨量が平年の14%ほどにとどまっています。水源の貯水量も減少していることから、再び節水対策が実施されることになりました。

5%節水で豊橋市などが断水するの?

今回発表されたのは5%の節水対策で、直ちに断水するという内容ではありません。ただし、今後もまとまった雨が降らず貯水率が低下した場合には、節水率が変更される可能性があります。

豊川用水では以前も節水が行われた?

はい。豊川用水では2025年8月から節水対策が続き、2026年4月末に一度全面解除されました。今回の節水開始は、解除から約4か月後となります。

今後、何に注意すればいい?

今後は、宇連ダムの貯水率、豊川用水全体の貯水率、豊川流域の降雨量、節水率の変更がポイントになります。特にまとまった雨が降るかどうかが、水源回復の大きな焦点です。

担当記者:週刊TAKAPI編集部

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