2026年8月27日
大分県豊後大野市内の障害者支援施設で、20代の男性職員が知的障害のある男性利用者2人に暴行を加え、豊後大野市が身体的虐待と認定していたことが分かった。
被害を受けたのは、施設に入所していた40代男性と、通所で利用していた20代男性。40代男性は2026年6月中旬、男性職員から顔を蹴られ軽傷を負った。ところが職員は施設側に「ぶつかったことによる事故」とする趣旨の報告をし、施設も当初は事故として処理していた。
6月末までに関係者から虐待を疑う情報が寄せられ、施設側が他の職員への聞き取りなどを実施。その過程で40代男性への暴行に加え、同じ職員による20代男性への別の暴行も判明した。施設は市と県に通報し、7月に職員を懲戒解雇した。
男性職員は2件の暴行をいずれも否定したと報じられている。施設側は、他の職員らへの聞き取りなどを踏まえて虐待があったと判断した。
6月中旬に40代男性の顔を蹴る 職員は「事故」と報告
確認されている最初の事案は6月中旬。
20代の正規職員だった男性が、知的障害のある40代男性利用者の顔を蹴り、軽いけがを負わせたとされる。
職員は施設側に対し、男性のけがについて「ぶつかったことによる事故」と説明。施設側も当初、その説明を前提に事故として処理していた。
一方、事故と判断した際に、けがの写真や診断内容を確認したのか、利用者本人から聞き取りを行ったのか、目撃者や複数の職員に確認したのかといった初期確認の具体的な手順は、現在確認できる公表・報道内容では明らかになっていない。
本紙では現時点で、この点について豊後大野市や施設側への独自照会は行っていない。初期対応を検証するうえで、今後確認が必要な部分となる。
6月末に関係者から通報 施設が内部調査
複数の報道を総合すると、6月末に関係者から虐待を疑う情報が寄せられ、施設側が内部調査を開始した。
施設は他の職員らへの聞き取りなどを進め、40代男性のけがが事故ではなく職員による暴行だった疑いがあると判断。その後、市と県に通報したとされる。
一方、「関係者」が別の職員だったのか、利用者本人や家族など別の人物だったのかについては公表されていない。
また、40代男性への暴行は6月中旬とされているのに対し、虐待の疑いが表面化したのは6月末と報じられている。
正確な発生日と市・県への通報日時が公表されていないため、けがの発生から外部通報まで何日を要したのかは現段階では確定できない。
この時間差は、施設の初期対応が適切だったかを検証するうえで重要なポイントとなる。
調査で別の20代利用者への暴行も判明
施設側が調査を進める過程で、同じ職員が別の20代男性利用者にも暴行を加えていたことが判明した。
40代男性が入所利用者だったのに対し、20代男性は通所で施設を利用していたと報じられている。
ただし、20代男性に対する暴行がいつ行われたのか、具体的にどのような行為だったのか、回数やけがの有無については、現在確認できる報道では明らかにされていない。
これは「市が把握していない」と確認されたものではなく、あくまで公表・報道されていない情報だ。
男性職員は、この20代男性への行為を含む2件の暴行を否定したとされている。
市が施設を訪問 職員らに聞き取り
施設から報告を受けた豊後大野市は、施設を訪問して職員らへの聞き取りを実施するなど、改めて事実確認を行った。
その結果、市は40代と20代の男性利用者2人について、男性職員による身体的虐待があったと認定した。
施設は7月、男性職員を懲戒解雇した。
施設長は取材に対し、職員としての専門意識が薄れていたとの認識を示したうえで、これまで築いてきた信頼を失墜させたとして謝罪している。
施設名と運営法人名は明らかにされず
虐待があった施設について、確認できる報道では「豊後大野市内の社会福祉法人が運営する障害者支援施設」とされており、施設名と法人名は明らかにされていない。
ただし、施設名などを公表していない理由について、市が「利用者のプライバシー保護のため」などと公式に説明した事実は現在確認できていない。
このため、本記事では非公表の理由を推測しない。
防犯カメラ設置 市は改善状況を継続確認へ
施設は被害を受けた利用者の家族に謝罪し、建物内への防犯カメラ設置などを盛り込んだ再発防止策を市に提出した。
豊後大野市社会福祉課は、同様の事案を繰り返さないよう、施設の改善状況を継続して確認する方針を示している。
行政処分を含む今後の対応については、大分県と協議するとしている。
一方、防犯カメラ以外に、利用者にけがが確認された際の報告手順、管理者による複数確認、内部通報制度、自治体への外部通報基準などを再発防止策に盛り込んでいるのかは明らかになっていない。
本紙では、提出された再発防止策の全文や具体的な運用内容について、市・施設側への独自確認は現時点で行っていない。
警察への被害届は「希望すれば支援」
施設責任者は、被害を受けた利用者側が警察への被害届提出を希望した場合、施設として支援する考えを示している。
一方、8月27日時点で、すでに被害届が提出されたのか、警察が刑事事件として捜査を開始しているのかについては、確認できる報道では明らかになっていない。
行政上の対応については、豊後大野市が大分県と協議するとしているが、施設や運営法人に対する行政処分が決定したとの公表も確認されていない。
本紙では現時点で、警察、大分県、施設側それぞれへの独自照会は行っていないため、「捜査していない」「行政処分を行わない」と判断できる段階ではない。
編集部まとめ
今後、特に明らかにする必要があるのは3点だ。
第一に、40代利用者のけがを施設が「事故」と判断した際、本人確認や複数職員への聞き取りなど、どのような確認を行っていたのか。
第二に、6月中旬のけが発生から6月末の問題発覚、市・県への通報まで、実際に何日を要し、その間にどのような対応が取られていたのか。
第三に、他の利用者への追加調査、警察への相談、県による行政上の対応が今後どこまで進むのかだ。
週刊TAKAPI編集部/一条
特記事項
本記事は2026年8月27日時点で確認できる、豊後大野市や施設関係者への取材に基づく複数の報道を基に構成した。
40代男性への暴行は6月中旬、虐待の疑いが表面化したのは6月末とされている。施設は他の職員への聞き取りなどを行い、市と県に通報した。その後、市も施設を訪問して職員らへの聞き取りを実施し、利用者2人への身体的虐待を認定した。
男性職員は2件の暴行を否定したと報じられている。
施設名、運営法人名、非公表としている理由、20代利用者への具体的な暴行内容やけがの有無、正確な市・県への通報日時については、現在確認できる情報では明らかになっていない。
また、本紙は現時点で豊後大野市、大分県、警察、施設側への独自照会を実施していない。警察への被害届提出や刑事捜査、行政処分の有無については、確認できる公表情報の範囲を超えて断定していない。
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今回の修正では、前稿で落としていた「6月中旬→6月末」「正規職員」「40代は入所・20代は通所」「職員は2件とも否定」「施設が他職員へ聞き取り」「市も現地訪問して聞き取り」「行政処分は県と協議」という確認可能な事実を戻しました。ここまで拾わずに前稿を出したことが品質低下の原因です。
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