【茨城】茨城大学が教員2人を懲戒処分 差別的言動の准教授を懲戒解雇、教授はアカハラで停職13日

茨城大学が差別的言動などを巡り准教授を懲戒解雇し、アカデミックハラスメントで教授を停職13日とした教員処分の記事画像

茨城大学は9月1日、人文社会科学野の50代男性准教授を懲戒解雇、教育学野の50代男性教授を停職13日の懲戒処分としたことを公表した。

准教授について大学は、2019年4月から2022年7月にかけて差別的な内容の言動を伴う授業などを繰り返し、注意や訓告、3度の業務命令にも従わなかったとしている。

一方、教授については、複数の学生への不適切な行為がアカデミック・ハラスメントに該当すると認定した。

大学は被害を受けた学生らに謝罪し、再発防止に取り組むとしている。

准教授は3度の業務命令にも従わず懲戒解雇

人文社会科学野の50代男性准教授について、大学が問題とした行為は2019年4月から2022年7月まで続いた。

報道では、人種や性的マイノリティーに対する差別的な言動があり、複数の学生から被害の訴えが寄せられていたとされる。

大学は准教授に繰り返し注意したものの改善がみられず、訓告した上で、差別的な言動をせずに授業を行うよう3度にわたって業務命令を出した。

それでも命令に従わなかったとして、大学は2022年度後期から准教授を授業担当から外した。

最終的に「大学の職員たるにふさわしくない行為」と判断し、7月31日付で懲戒解雇とした。処分は8月5日に確定した。

授業担当を外してから約4年 経過は公表されず

今回の公表内容で確認が残るのが、2022年度後期から2026年度前期まで准教授を授業担当から外していた期間だ。

大学は、この約4年間にどのような調査、審議、本人への手続きが行われ、最終的な懲戒解雇に至ったのかについて詳しく説明していない。

そのため、処分決定までの期間を「遅かった」と評価することも、逆に「慎重な手続きを要した」と説明することも、現時点では根拠が不足する。

公表情報から確認できるのは、大学が長期間にわたり授業担当から外した上で、2026年に懲戒解雇したという事実までとなる。

教育学野教授はアカハラで停職13日

教育学野の50代男性教授について、大学は複数の学生に対する不適切な行為をアカデミック・ハラスメントと認定した。

大学は、学生を指導する教員として許されない行為で、教育研究環境を害するものだとして、停職13日の懲戒処分とした。処分は8月27日に確定している。

具体的な行為については、被害を受けた学生が特定されるおそれがあるとして公表していない。

このため外部から確認できるのは、複数学生への行為がアカデミック・ハラスメントと認定され、停職13日となったことまでだ。

懲戒解雇と停職13日 単純な重さの比較はできない

今回の2件では、懲戒解雇と停職13日という大きく異なる処分が科された。

ただ、処分の重さだけから両事案を単純に比較することはできない。

准教授については、差別的言動の継続に加え、大学からの注意、訓告、3度の業務命令にも従わなかったことが具体的に示されている。

一方、教授については被害学生への配慮から行為の詳細や期間が公表されておらず、処分量定を外部から詳細に比較できる材料が十分ではない。

今回の発表では「何をしたか」だけでなく、各処分に至るまでに大学がどのような是正措置を取り、それに教員がどう対応したのかを見る必要がある。

大学にはハラスメント調査制度 今回の適用状況は不明

茨城大学には、ハラスメントについて相談や調査を行い、必要に応じて調査委員会を設置する制度がある。

ただし、今回の教授の事案について、いつ相談や申し立てがあり、実際にどの手続きが適用され、どの程度の期間をかけて調査したのかは公表されていない。

同様に、准教授の差別的言動についても、大学内部でどのような審査手続きを経て懲戒解雇が決定されたのか、詳細な時系列は示されていない。

規程の存在と、今回実際に行われた手続きを分けて見る必要がある。

学長「教育機関としてあってはならない」

佐川泰弘学長は今回の2件について、大学教員としての自覚と責任に欠ける行動であり、「教育機関としてあってはならない」として、被害を受けた人たちに謝罪した。

大学は同様の事案を防ぐため、構成員の人権意識向上に向けた啓発を進めるとしている。

今後は再発防止という表現だけでなく、学生から訴えがあった場合にどの時点で教員と学生を切り離すのか、教育環境をどう確保するのかといった具体的な対応も問われる。

編集部まとめ

今回の2件のうち、准教授については、差別的な言動だけでなく、注意や訓告、3度の業務命令にも従わなかった経緯まで大学が示した。

一方で、2022年度後期から授業担当を外していた准教授が、なぜ2026年に懲戒解雇となったのか、その間の具体的な手続きは明らかになっていない。

教授のアカデミック・ハラスメントについても、被害学生への配慮から詳細を伏せる必要性はあるが、停職13日という判断を外部から検証できる情報は限られている。

次に必要なのは、処分結果だけでなく、大学が問題を把握してから学生保護、調査、是正措置、最終処分までをどのように進めたのかという時系列の説明だ。

週刊TAKAPI 編集部/成田

特記事項

本記事は2026年9月1日時点で公表された茨城大学の処分内容と、大学が公開しているハラスメント関連規程などを基に構成しています。

大学にはハラスメント調査制度がありますが、今回の2件にどの条項や手続きが具体的に適用されたのかは公表情報だけでは確認できていません。また、人文社会科学野准教授について、2022年度後期から懲戒解雇までの詳細な審査過程も明らかにされていません。

Q茨城大学は何人の教員を懲戒処分にしましたか?
A人文社会科学野の50代男性准教授と、教育学野の50代男性教授の2人です。
Q准教授が懲戒解雇された理由は何ですか?
A差別的な内容の言動を伴う授業などを繰り返し、大学からの注意や訓告、3度の業務命令にも従わなかったことなどが理由です。
Qなぜ2022年度後期から授業を外されていた准教授が2026年に懲戒解雇されたのですか?
A大学は、その間にどのような審査や手続きを行ったのかを詳しく公表していないため、現時点では理由を断定できません。
Q教育学野教授のアカデミック・ハラスメントはどのような内容ですか?
A複数の学生への不適切な行為がアカデミック・ハラスメントと認定されていますが、被害者特定を避けるため具体的な内容は公表されていません。
Q茨城大学にはハラスメントを調査する制度がありますか?
A大学にはハラスメントに関する相談・調査制度があります。ただし、今回の教授の事案で具体的にどの手続きが適用されたのかは公表されていません。

情報提供募集

各種ご相談、情報提供、現地写真・動画、関係者からの証言などをお持ちの方は、メール(info@108takapi.jp)、各種SNSのDM、または公式LINEまでお寄せください。週刊TAKAPI編集部が内容を確認のうえ、取材・報道の参考とさせていただきます。

リアルタイム
サイト訪問者数
61

コメント

0件

まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。

コメントを投稿する

名前は空欄でも投稿できます。その場合は「匿名」と表示されます。