【独自取材・愛知・岡崎】酒気帯びで懲戒免職の20代消防士 午前4時半から約5時間飲酒、青信号で動かず発覚

岡崎市で酒気帯び運転により懲戒免職となった20代男性消防士について週刊TAKAPIが消防本部へ独自取材した記事のアイキャッチ

岡崎市が2026年8月28日付で懲戒免職とした20代男性消防士の酒気帯び運転について、発覚の経緯や事案後の勤務状況、処分まで約8カ月を要した経過が、週刊TAKAPIの岡崎市消防本部への取材で新たに分かった。

岡崎市の公式発表によると、男性消防士は2025年12月21日午前10時ごろ、名古屋市内で飲酒後に乗用車を運転し、名古屋市北区で警察官による呼気検査を受けて酒気帯び運転で検挙された。

今回の取材では、これに加え、男性が名古屋市中区の飲食店で午前4時30分ごろから約5時間飲酒していたことや、青信号になっても車が動かなかったことから警察への通報につながったことが確認できた。

青信号になっても動かず 運転席で寝ていた

岡崎市消防本部によると、男性の車が青信号になっても発進しなかったため、異変に気付いた通行人が警察に通報した。

警察官が現場に駆けつけた際、男性は車内で寝ていたという。

その後の呼気検査では、消防本部が把握する範囲で呼気1リットル当たり0.25ミリグラム以上のアルコールが検出された。

事故や第三者への人的・物的被害はなかった。

男性は逮捕されたのではなく、警察による任意の事情聴取を受けた。

飲酒場所は名古屋市中区 当日は休日

消防本部への取材では、男性が酒を飲んでいたのは名古屋市中区の飲食店だったことも分かった。

飲酒開始は午前4時30分ごろで、約5時間にわたって飲酒していたという。

当日は勤務日ではなく休日だった。

一方、市の公式発表が示しているのは「名古屋市内で飲酒した後、午前10時ごろ乗用車を運転し、名古屋市北区で呼気検査を受けた」というところまで。

中区の飲食店で午前4時30分ごろから約5時間飲酒していたこと、青信号で停止したまま寝ていたことは、今回の週刊TAKAPIによる消防本部への直接取材で確認した情報となる。

なお、中区の飲食店から北区の検挙場所までの具体的な走行経路や移動距離については確認していない。

消防本部には本人が当日連絡

消防本部が事案を把握したのは2025年12月21日当日だった。

警察からの連絡ではなく、男性本人から消防本部へ連絡があったという。

これまでの公表資料では、消防本部がいつ、どのような経緯で酒気帯び運転を認知したのかまでは明らかになっていなかった。

懲戒免職まで勤務継続 車両運転業務から外す

事案発覚後、男性消防士は懲戒免職となる8月28日まで勤務を続けていた。

ただし消防本部は、消防車、救急車などの公用車を運転する業務には就かせず、消防署内で事務業務に従事させていたと説明した。

別の消防署や部署へ異動させたのではなく、所属する消防署で業務内容を限定していたという。

5月21日に免許取消 6月24日に罰金30万円

今回の取材では、行政・刑事手続きの時系列も確認した。

消防本部によると、運転免許については2026年5月21日付で取消2年の行政処分を受けた。

その後、6月24日に罰金30万円の略式命令を受けた。

岡崎市は8月28日の公式発表で、男性が罰金30万円の刑事処分と、運転免許取消2年の行政処分を受けたことを明らかにしている。

なぜ処分まで約8カ月 刑事手続き後に懲戒審査

酒気帯び運転が発覚した2025年12月21日から、懲戒免職となった2026年8月28日までは約8カ月ある。

消防本部は取材に対し、当初は警察による任意の事情聴取から始まったため、刑事手続きの進展を待ったと説明した。

6月の略式命令などを確認した後、市側で懲戒審査委員会を開催し、8月28日に最終的な処分を通知したという。

したがって、市側が事案を知らないまま処分が遅れたのではなく、発生当日に把握し、勤務上の措置を取りながら刑事処分を待ち、その後に懲戒手続きを進めたというのが消防本部の説明となる。

酒気帯び運転は原則「懲戒免職」

週刊TAKAPIは、今回の懲戒免職が個別事情による特別な処分だったのか、市の懲戒基準上の原則的な量定だったのかも確認した。

消防本部は、酒気帯び運転について懲戒免職が原則的な処分との認識を示した。

また、男性消防士には過去の懲戒処分歴や、飲酒を巡る指導歴はなかったという。

具体的な所属消防署名を公表していない理由については、個人の特定を防ぐためと説明した。

所属長を招集 全職員対象の教養を指示

再発防止策として、消防本部は処分後、所属長を招集して注意喚起を行った。

さらに、所属署から全職員を対象とした教養を実施するよう指示したという。

市の処分発表だけでは具体的な再発防止策は示されておらず、この対応も今回の直接取材で明らかになった。

編集部まとめ

今回の取材で重要なのは、酒気帯び運転の発覚から処分までの約8カ月について、消防本部が事案を放置していたわけではなく、発生当日に本人から申告を受け、車両運転業務から外した上で刑事処分を待っていたと説明した点だ。

一方で、懲戒免職まで本人が消防署で勤務を続けていたことも確認された。刑事手続きが確定するまでの職務制限をどこまで行うかという点は、消防組織の服務管理を考える上で一つの論点となる。

週刊TAKAPI 編集部/成田

特記事項

本記事は、岡崎市が2026年8月28日に公表した懲戒処分資料と、週刊TAKAPIが岡崎市消防本部総務課へ直接電話取材して確認した内容を基に構成しています。

名古屋市北区での検挙、午前10時ごろの運転などは市の公式発表に基づきます。中区での飲酒時間、青信号で停止した車内で寝ていたこと、消防本部への当日申告、事案後の業務内容、呼気濃度、行政処分日、再発防止策などは今回の独自取材で確認した情報です。

Q酒気帯び運転はどのように発覚しましたか?
A週刊TAKAPIの取材によると、男性消防士の車が青信号になっても動かなかったため、通行人が警察へ通報しました。警察官が確認した際、男性は車内で寝ていたということです。
Qどのくらい飲酒していたのですか?
A消防本部によると、名古屋市中区の飲食店で午前4時30分ごろから約5時間飲酒していました。呼気からは1リットル当たり0.25ミリグラム以上のアルコールが検出されたとしています。
Q消防本部はいつ事案を把握しましたか?
A2025年12月21日当日に、男性本人から消防本部へ連絡があったということです。
Q懲戒免職まで勤務していたのですか?
A勤務を続けていました。ただし、消防車や救急車など公用車を運転する業務から外し、消防署内で事務業務に従事させていたと消防本部は説明しています。
Qなぜ懲戒免職まで約8カ月かかったのですか?
A消防本部は、警察による任意の事情聴取から始まったため刑事手続きの結果を待ち、6月の略式命令などを確認後、懲戒審査委員会を開催して8月28日に処分したと説明しています。

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