【台風25号・最新】横須賀で60代女性が土砂に巻き込まれ救助続く 千葉3市にレベル5、大島24時間660.5ミリ

台風25号の影響で横須賀市の住宅に土砂が流入し60代女性の救助が続き、千葉県3市に警戒レベル5、伊豆大島で24時間660.5ミリを記録した状況を伝える週刊TAKAPIのアイキャッチ

大型で強い台風25号の接近に伴い、9月21日夕方、関東南部から伊豆諸島、静岡県にかけて土砂災害、河川氾濫、道路冠水、停電などの被害が広がっている。

神奈川県横須賀市では住宅裏の斜面が崩れ、住人の60代女性が土砂に巻き込まれたとみられ、消防などが救助活動を続けている。一部の公開報道は女性を64歳としているが、別の報道では「60代」とされているため、本稿では年齢を60代とする。

千葉県では君津市、市原市、袖ケ浦市で警戒レベル5の「緊急安全確保」が相次いだ。ただし発令理由は同じではなく、君津市と市原市は河川氾濫、市原市では養老川、君津市では小糸川が対象となる一方、袖ケ浦市では土砂災害の危険が高まった地域が対象となっている。

東京都大島町では24時間雨量が660ミリを超える記録的な大雨となり、土砂災害への最大級の警戒が続いている。

横須賀・長井 住宅に土砂、60代女性と連絡取れず

21日午後2時前、横須賀市長井の住宅で、裏山から土砂が流れ込んだとの通報があった。

公開情報では、住宅裏の斜面が崩れ、土砂が家屋内に流入。住人の60代女性が巻き込まれたとみられている。

一部の公開報道は女性を64歳としている一方、別の報道では60代としており、消防などが救助活動を続けている。

通報経路についても情報に差がある。

外出中の男性が通報したとする報道がある一方、「女性が生き埋めになった」と119番通報があったとする情報もあり、現段階では通報者と女性との関係を一つに断定しない。

また、住宅から1人が救助されたとの途中情報もある。救助された人物と、現在捜索・救助対象となっている女性は分けて扱う必要があり、同居者の状況を含め詳細確認が続いている。

横須賀市は午後1時12分、市内全域に避難指示を発令した。市は、自宅の2階以上や崖と反対側の部屋へ移る「屋内安全確保」も選択肢として示している。

鎌倉中心部で道路冠水 車が水没

鎌倉市中心部でも大規模な道路冠水が発生した。

午後4時15分ごろ、鎌倉駅から鶴岡八幡宮へ続く道路では雨水が川のように流れ、先の道路では腰付近まで冠水。水没した車も確認され、警察が通行止めを行った。

小町通り周辺でも店舗への浸水が発生し、店員が排水作業に追われた。

連休中で観光客の多い時間帯と重なり、バスの迂回や道路渋滞にもつながった。

横浜でも土砂被害 都筑区で道路ふさぐ、港北区では法面崩落

神奈川県内では横須賀、鎌倉だけでなく横浜市でも土砂被害が伝えられている。

都筑区では住宅地で土砂が道路をふさぎ、港北区ではアパート周辺の法面が崩れたとの情報がある。

横浜市内には多数の土砂災害警戒区域があり、都筑区、港北区もハザードマップの対象となっている。

川崎市でも一部地域の土砂災害警戒区域を対象に避難情報が出されるなど、神奈川県東部で斜面災害への警戒が続いた。

千葉・君津 小糸川でレベル5 299世帯668人

君津市では午後4時30分、小糸地区の浸水想定区域299世帯668人に警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令された。

小糸川の中島地先付近で氾濫が発生、または切迫しているおそれがあるとして、市は直ちに命を守る行動を取るよう求めた。

警戒レベル5は、これから避難所へ向かうことを一律に求める情報ではない。

すでに屋外への移動が危険な場合は、より高い場所へ移るなど、その場で可能な安全確保が必要になる。

市原市も養老川でレベル5 5万5562人対象

市原市は午後6時、養老川の洪水浸水想定区域に警戒レベル5の緊急安全確保を発令した。

対象は姉崎、市原、五井、三和、南総、加茂地区の2万9669世帯、5万5562人。

市は、養老川が増水し、すでに氾濫が発生しているおそれがあるとしている。

袖ケ浦市は「土砂災害」でレベル5

同じ千葉県内でも、袖ケ浦市のレベル5は河川氾濫ではなく、土砂災害の危険を対象としたものだ。

したがって、「千葉県内3市でレベル5」とまとめる場合でも、

君津=小糸川
市原=養老川
袖ケ浦=土砂災害

と発令理由を分けて見る必要がある。

河川から離れていても、崖や斜面付近では危険が高まっている地域がある。

千葉市緑区 8月豪雨の被災地域で再び警戒

千葉県内では、8月の記録的豪雨で大きな被害を受けた千葉市緑区周辺でも再び道路や斜面への影響が伝えられている。

緑区では8月の豪雨で道路や法面が崩れ、県道千葉大網線などで復旧工事が続いていた。市の公式資料でも、9月に入ってなお一部区間で災害復旧に伴う通行規制が残っていた。

今回の大雨では、こうした既被災箇所で再崩落や道路寸断、停電が伝えられており、8月豪雨から復旧途上の地域に再び大雨が重なった形となった。

伊豆大島 24時間雨量660.5ミリ

東京都大島町では、21日午後4時10分までの24時間降水量が660.5ミリに達し、9月としての観測記録を大幅に更新した。

土砂災害について警戒レベル5相当となる特別警報が発表され、大島町も緊急安全確保を発令している。

雨が弱まった後も地盤には大量の水が含まれており、斜面や沢から離れた場所で身を守る必要がある。

東京都では大島の危険度が突出している一方、21日夕方までの速報では、23区などで多数の住宅が損壊したとする大規模な住家被害の公表は限定的だ。ただし、交通障害や局地的な浸水は発生しており、被害集計は今後増える可能性がある。

静岡東部などで停電 数字は集計時刻で差

停電は関東から静岡にかけて広域で発生した。

午後4時半ごろの公開情報では、東京電力パワーグリッド管内で1万軒規模の停電となり、静岡県東部では約2420軒との集計が伝えられた。

一方、別時刻の集計では静岡県内約3260軒とする情報もある。

停電件数は復旧と新規発生によって短時間で変動するため、数字を比較する際には同じ集計時刻のデータで見る必要がある。

松崎町、熱海市、東伊豆町など伊豆地域でも停電が発生し、復旧作業が続いた。

切れた電線や垂れ下がった電線には近づかないことが重要だ。

空の便275便欠航 成田105便は午前9時時点

交通機関への影響も大きい。

空の便では、21日午前までに羽田空港発着便を中心として全日空140便、日本航空135便、計275便の欠航が決まり、4万人以上に影響する見通しとなった。

成田空港では午前9時時点で、国内線・国際線合わせて105便の欠航が決まっていた。

その後の午後3時時点でも、羽田発着便を中心とする両社計275便の欠航が伝えられており、交通への影響が続いた。

鉄道では内房線などで運転見合わせが発生。高速道路でも館山道や東京湾アクアライン連絡道、東名高速の一部で通行止めとなった。

台風25号 17時推定で勝浦市の南約110キロ

21日午後5時推定で、大型で強い台風25号は千葉県勝浦市の南約110キロを北東へ時速35キロで進んでいた。

中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。

伊豆諸島に加え、関東南部や伊豆半島も暴風域に入り、21日夜にかけて荒れた天候が続く見込みとされた。

台風が通過方向へ進んでも、土砂災害や河川氾濫の危険が直ちに解消するわけではない。

編集部まとめ

21日夕方までに、台風25号による被害は土砂崩れ、河川氾濫、冠水、停電、交通障害へ広がった。

特に重要なのは、同じ「警戒レベル5」でも危険の種類が地域によって異なることだ。川から離れていても斜面災害が迫る地域があり、雨が弱まった後も危険は残る。

自治体ごとの最新の避難情報と、自宅周辺が河川・斜面のどちらの危険区域にあるのかを確認する必要がある。

週刊TAKAPI編集部/成田

特記事項

本稿は2026年9月21日午後6時台までに確認できた自治体、気象・交通機関などの公表情報と公開報道を照合して構成しています。

横須賀市長井の女性については、公開情報に「64歳」と「60代」の両方があるため、本稿では60代と表記しています。現場住所も「横須賀市長井」までとし、「長井1丁目」は一次資料で確認できないため掲載していません。

横須賀の通報者についても、「外出中の男性」「住宅からの119番」など表現に差があるため、同居関係や通報経路を確定情報として一本化していません。

停電件数、欠航便数、台風位置、避難対象人数はいずれも時刻によって変わります。本稿では数字の確認時刻を可能な限り併記しています。

千葉県内の警戒レベル5は、君津市と市原市では河川氾濫、袖ケ浦市では土砂災害と、発令理由が異なります。

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