沖縄県病院事業局は24日、石垣市の沖縄県立八重山病院に勤務する職員2人を、それぞれ懲戒処分とした。
男性の臨床工学技士は、複数の同僚に対するパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントに加え、職員を拳で殴ってけがをさせたなどとして停職6カ月。
女性看護師は、病院の薬品棚から薬100錠を無断で持ち出して私的に服用したなどとして、減給3カ月の処分となった。
2件は別々の事案で、相互に関係があるとの情報はない。一方、同じ県立病院で同日に性質の異なる重大な服務違反が公表された形となった。
臨床工学技士 複数職員へのパワハラ・セクハラ
病院事業局によると、処分を受けた男性臨床工学技士は、複数の同僚職員に対してパワーハラスメントを繰り返していた。
認定された行為には、職員への不適切な言動に加え、卑わいな発言などのセクシュアルハラスメント、身体的特徴を侮辱する発言も含まれていた。
さらに、同僚職員を拳で殴り、肩にあざを負わせた行為もあったという。
病院事業局は一連の行為を踏まえ、男性を停職6カ月の懲戒処分とした。
相談窓口への相談で発覚
事案が明らかになったきっかけは、2025年12月ごろに院内のハラスメント相談窓口へ寄せられた相談だった。
その後の調査で、複数の職員に対するハラスメントなどが確認されたとされる。
男性は県側の調査に対し、「冗談半分で場を和ませるつもりだった」とする趣旨の説明をしているという。
今回確認できた情報では、被害を訴えた職員の総数や、行為がどの程度の期間続いていたのかなどは詳しく明らかになっていない。
看護師は薬100錠を無断持ち出し
同じ24日、病院事業局は八重山病院の女性看護師についても減給3カ月の懲戒処分とした。
女性看護師は2025年11月ごろ、自ら服用する目的で、病院の薬品棚から薬100錠を許可なく持ち出したとされる。
病院事業局は、この行為を懲戒処分上の「横領」として認定した。
女性はその後、医師から正規に処方を受けた同じ薬を薬品棚へ戻し、持ち出した分を補ったという。
また、本来は廃棄する予定だった薬を私的に服用した行為も確認された。
「後で戻せばいいと思った」
女性看護師は調査に対し、「後で戻せばいいと思い、取ってしまった」とする趣旨の説明をしているという。
ただ、現時点で薬剤名は明らかになっていない。
一般的な処方薬なのか、より厳格な管理が必要な薬剤なのかによって、医薬品管理上の意味合いは大きく変わる。
今回確認できた情報では、持ち出した薬の種類や金額、具体的な管理方法については公表されていない。
同じ病院で「暴力・ハラスメント」と「薬品持ち出し」
24日に公表された2件は内容が大きく異なる。
臨床工学技士の事案では、職場内のハラスメントと暴力行為が問題となった。
一方、看護師の事案では、患者の治療にも使われる病院内の医薬品を職員が無断で持ち出したことが問題となっている。
現時点で2件に直接の関連があるとの発表はない。
ただ、同じ病院で同日に2人の医療従事者への懲戒処分が公表されたことで、職員の服務管理に加え、ハラスメント相談体制や医薬品管理の運用も確認点となる。
刑事事件としての扱いは確認されず
臨床工学技士については、職員を拳で殴り負傷させた行為が懲戒処分の対象に含まれている。
一方、今回確認できた情報では、被害届の提出や警察への相談、逮捕、書類送検などの刑事手続きは確認されていない。
看護師についても、病院事業局は懲戒上の処分理由として「横領」としているが、刑法上の犯罪成立や罪名が確定したという意味ではない。
行政・組織内の懲戒処分と刑事責任は分けて扱う必要がある。
編集部まとめ
沖縄県立八重山病院では24日、職員2人に対する懲戒処分が明らかになった。
男性臨床工学技士は、複数職員へのパワハラ・セクハラや暴力行為などで停職6カ月。女性看護師は病院の薬100錠を無断で持ち出すなどしたとして減給3カ月となった。
2件は別々の事案だが、同じ病院で同日に公表された。今後は、臨床工学技士の行為がどの程度の期間・人数に及んだのか、また看護師が持ち出した薬剤の種類と管理状況など、現時点で明らかになっていない部分の確認が焦点となる。
週刊TAKAPI 編集部/一条
特記事項
この記事は2026年9月24日までに確認された沖縄県病院事業局への取材に基づく公開報道をもとに構成しています。
臨床工学技士と看護師は、いずれも沖縄県立八重山病院の職員として同日付で懲戒処分を受けていますが、2件に直接の関連があるとの情報はありません。
臨床工学技士の暴力行為について刑事手続きが取られたとの情報は現時点で確認されていません。また、看護師について病院事業局が示した「横領」は懲戒上の認定であり、刑法上の犯罪成立が確定したことを意味するものではありません。

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