東京都日野市は10月8日、職場のパソコンを使って他の団体などを装った張り紙を作成し、他人の車に貼り付けたとして、教育部に所属する59歳の用務員を戒告の懲戒処分にしたと発表した。
職員は市の条例に違反する歩行喫煙も行っていた。市は一連の行為が公務員としての信用を著しく失墜させるものと判断し、処分に踏み切った。
勤務時間外に職場PCで張り紙作成 他人の車に貼り付け
日野市の発表によると、処分されたのは教育部に所属する主事で、職種は用務員。年齢は59歳で、性別は公表されていない。
職員は2026年7月、勤務時間外に職場のパソコンを職務とは関係のない目的で使用。特定の団体などを装った不適切な内容の張り紙を作成し、他人の車両に貼り付けた。
市はこの行為を「他機関の名を騙った張り紙」として処分資料に記載している。
ただ、名前を使われた団体や張り紙の具体的な内容、車両に貼り付けた理由については明らかにしていない。職員と車両の所有者との関係も公表されておらず、行為の目的までは確認できない。
職場のパソコンを私的に使っただけでなく、実際に作成した張り紙を他人の車に貼り付けていた点が、今回の事案の特徴だ。
歩行喫煙でも条例違反 市内全域で禁止
今回の処分には、張り紙とは別の行為も含まれている。
市によると、職員は2026年度中に路上で歩行喫煙を行い、「日野市路上喫煙禁止条例」に違反していた。
同条例は2025年4月1日に施行され、市内全域の道路や公園、広場などの公共の場所で、移動しながらたばこを吸う行為を禁止している。火がついているなど、喫煙できる状態のたばこを持って移動する行為も禁止対象となる。
違反者に対しては市長が必要な指導を行うことができ、指導に従わない場合には措置を命じることができる。条例第11条では、その命令に違反した者に2万円以下の過料を科すと定めている。
歩行喫煙をしただけで直ちに過料が科される仕組みではない。今回の職員についても、市の懲戒処分資料には過料の有無は記載されていない。
59歳主事を戒告処分 市は信頼回復を表明
日野市は10月8日付で、教育部の59歳用務員を戒告処分とした。
戒告は地方公務員法に基づく懲戒処分の一つで、非違行為について職員の責任を問い、将来を戒める措置に当たる。
市は処分の発表で今回の件を深く反省するとともに、組織の規律維持と市民からの信頼回復に努める方針を示した。
職員の所属は教育部だが、市は具体的な勤務先の施設名を明らかにしていない。学校内で起きた行為や、児童生徒が関係する事案と判断できる情報も公表されていない。
処分理由となったのは、職場のパソコンを使って他機関を装う張り紙を作成・貼り付けた行為と、市が禁止する歩行喫煙だった。日野市は性質の異なる二つの行為を、公務員の信用を損なう問題として処分している。
編集部まとめ
日野市の教育部に所属する59歳用務員が、他機関を装った張り紙の作成・貼り付けと、歩行喫煙による条例違反を理由に戒告処分を受けた。
張り紙は勤務時間外に職場のパソコンで作成され、他人の車に貼り付けられていた。
市は組織の規律維持と信頼回復を表明したが、張り紙の内容や貼り付けた理由は明らかにしていない。職場設備の私的利用と、市職員自身による条例違反が重なった事案となった。
週刊TAKAPI 編集部/一条
特記事項
本記事は、日野市が2026年10月8日に公表した職員の懲戒処分資料、および日野市路上喫煙禁止条例の条文を確認して作成した。
市の発表は「今回の件を深く反省」としており、明示的な謝罪とは区別した。また、過料は指導に従わなかった後の命令違反に対するものであり、歩行喫煙そのものへの即時適用ではないことを条例第10条・第11条で確認している。

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