生活協同組合コープみらいの宅配サービスで、配送委託先の従業員が車両の荷台内で排尿し、組合員に届ける予定だった冷蔵商品を汚損させていたことが分かった。コープみらいは公式サイトで謝罪し、食品衛生と配送管理に関わる問題として、再発防止を進めるとしている。
事案が発覚したのは4月28日。組合員から「冷蔵品が黄色い液体に浸かっている」「尿のような臭いがする」と連絡があり、調査が行われた。コープみらいによると、配送委託先の従業員は配送業務中、車両の荷台内で尿意を催し、廃棄予定の発泡スチロール容器に排尿したという。
従業員は容器にふたをして荷台の床に置いたが、その後、足元のスペースがなくなり、組合員向けの配送器材の上に載せた。廃棄予定の容器には穴が開いており、漏れ出した尿が下段の配送器材に移り、内部の冷蔵商品を汚損させた状態で配達されたとされる。
コープみらいが謝罪、委託先従業員は厳正対処へ
コープみらいは、被害を受けた組合員や利用者に不快な思いをさせたとして謝罪した。今回の事案について、保健所など関係機関への報告と対応を進めている。当該従業員については、配送委託先が事実関係に基づき厳正に対処するとしている。
再発防止策として、コープみらいは食品安全・衛生管理教育の徹底、配送委託先を含めた労務環境の確認、配送中に生理現象が起きた場合の緊急対応整備を挙げている。配送ルート上で利用できるトイレの事前確認や、緊急時に立ち寄れる施設リストの整備と共有も進める方針だ。
今回の問題は、従業員個人の行為だけで片づけられるものではない。配送時間、休憩場所、トイレに立ち寄れる余裕、荷台内の器材管理、委託先への指導体制のどこかに無理があれば、同じような問題が起きる余地は残る。食品を扱う宅配サービスでは、利用者から見えない配送過程こそ信頼の土台になる。
主婦や高齢者にとって、宅配は生活を支えるサービス
コープみらいは関東を中心とする生協だが、岡山でも生協や食材宅配を利用する家庭は多い。重い荷物を運びにくい高齢者、子育て中の家庭、仕事帰りに買い物の時間を取りにくい共働き世帯にとって、宅配は日常を支えるサービスになっている。
女性記者として今回の事案を見ると、冷蔵商品が子どもの朝食や弁当、高齢の親の食事に使われる可能性があった点は重い。忙しい配送現場でトイレに行きづらい事情があったとしても、食品を扱う荷台内で排尿し、その液体が配送器材を通じて冷蔵商品に及んだことは、生活者の感覚から見て受け入れがたい。
食材宅配は、家庭の冷蔵庫に直接つながる生活インフラの一部になっている。だからこそ、運ぶ側には食品を預かる責任がある。今後は、謝罪にとどまらず、配送員が無理なくトイレを利用できる体制、荷台内の衛生管理、異常発生時の報告ルールを現場で徹底できるかが問われる。 コープみらいには、再発防止策を実際の配送現場に落とし込み、利用者が再び安心して商品を受け取れる体制を示すことが求められる。
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画像引用:生活協同組合コープみらい公式サイト「宅配サービスにおける商品汚損に関するお詫び」より

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