静岡県教委、教諭2人を懲戒免職 盗撮繰り返した中学校教諭と女子高生にわいせつ行為の小学校教諭

磐田市と焼津市の公立校教諭を処分 学校への信頼回復と教職員の性加害対策が問われる

静岡県教育委員会は5月20日付で、磐田市立磐田第一中学校の川島多加宏教諭(47)と、焼津市立小川小学校の西谷知希教諭(31)の2人を懲戒免職処分とした。

処分理由は、それぞれ盗撮行為と女子高校生へのわいせつ行為。いずれも教育現場に立つ教員として、児童・生徒、保護者、地域の信頼を大きく損なう重大な非行と判断された。

川島教諭は2026年1月25日、東京都新宿区のJR新宿駅東口付近の階段で、女性のスカート内をスマートフォンの動画機能で撮影したとして現行犯逮捕された。

その後、性的姿態撮影等処罰法違反の罪で略式起訴され、東京簡易裁判所から罰金50万円の略式命令を受けた。県教委の聞き取りに対し、川島教諭は、以前から学校外で同様の盗撮行為を繰り返していたと認めたという。

県教委によると、勤務先の学校や児童・生徒を対象にした被害は確認されていない。ただ、教員が盗撮を繰り返していた事実は、勤務先の内外を問わず、教育職への信頼を大きく揺るがす。

もう1人の西谷教諭は、2021年4月ごろから約1年間、SNSアプリを通じて知り合った他県の女子高校生に対し、わいせつな行為を繰り返していたとされる。

県教委の調査に対し、西谷教諭は「交際していた」と説明し、発覚を恐れていた趣旨の話をしたという。しかし、相手が高校生である以上、教員という立場にある大人が未成年者と性的な関係を持ったことの重さは変わらない。

今回の処分では、同じ日に県立高校の31歳教諭も、自宅で妻に暴行を加えたとして減給処分を受けている。静岡県教委は計3人の教職員を処分したことになる。

重いのは、性に関わる教職員不祥事が一度きりの例外として片づけられない点だ。

学校は、子どもが毎日通う場所である。教員は、授業だけでなく、生活指導、進路相談、部活動、家庭との連絡などを通じて、児童・生徒と長時間接する。その職にある人物が盗撮や未成年者へのわいせつ行為で処分されれば、保護者は「学校は本当に安全なのか」と不安を持つ。

特にSNSを通じた未成年者との接触は、学校内だけの管理では防ぎきれない。

教員が私的なアカウントを使い、未成年者と連絡を取る。最初は日常会話や相談でも、次第に距離が近くなり、周囲が気づかないまま不適切な関係に進む。こうした危険は、全国の教育現場で繰り返し問題になっている。

盗撮も同じだ。

学校外での行為であっても、教員が女性の下着などを撮影する目的でスマートフォンを向けた時点で、教育職としての適格性は厳しく問われる。今回、川島教諭は「以前から同様の行為を繰り返していた」と認めている。発覚した1件だけでなく、過去の行動をどう把握し、防げなかったのかという点も問われる。

県教委は、児童・生徒が被害者となる不祥事の根絶を重点に掲げている。だが、方針を掲げるだけでは足りない。教職員への研修、管理職による早期把握、相談窓口の周知、SNS利用のルール、児童・生徒からの相談を受け止める仕組みを、現場で動く形にしなければならない。

今回の2人の懲戒免職は、個人の処分で終わらせてはいけない。

保護者が知りたいのは、名前と処分内容だけではない。なぜ起きたのか。過去に兆候はなかったのか。学校や教育委員会は何を確認したのか。同じような行為を防ぐために、明日から何を変えるのか。そこまで説明されて初めて、信頼回復への一歩になる。

教員による性犯罪・盗撮事案では、被害者が声を上げにくいことも大きな問題だ。

相手が教員である場合、子どもや未成年者は「自分が悪いのではないか」「話しても信じてもらえないのではないか」と感じることがある。保護者や学校に知られる不安から、相談が遅れることもある。

だからこそ、学校側には、児童・生徒が安心して相談できる窓口と、相談後に守られる体制が必要になる。

処分は終点ではない。

今回の事案を受け、静岡県教委には、教職員の性加害や盗撮を「本人の問題」で済ませず、採用後の研修、日常の服務管理、SNS接触の点検、被害申告があった場合の初動対応まで、具体策を示すことが求められる。

子どもを預ける側にとって、学校への信頼は毎日の安心に直結する。

2人の懲戒免職は、静岡県の教育現場に対し、再発防止を口約束で終わらせないことを突きつけている。


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教員による盗撮や未成年者へのわいせつ行為は、学校内で起きたかどうかだけでは判断できない。保護者が学校に子どもを預ける以上、教職員の性加害は教育現場全体への信頼に関わる。処分、公表、再発防止、SNS利用のルールを整理する。


編集部まとめ

静岡県教育委員会は5月20日付で、磐田市立磐田第一中学校の47歳教諭と、焼津市立小川小学校の31歳教諭を懲戒免職処分とした。

47歳教諭は東京都内で女性のスカート内を盗撮したとして罰金50万円の略式命令を受け、県教委の聞き取りに対して以前から盗撮を繰り返していたと認めた。

31歳教諭はSNSで知り合った他県の女子高校生に対し、約1年間にわたりわいせつな行為をしていたとされる。

県教委は重大な非行として2人を免職にしたが、今後は処分だけでなく、SNSを通じた未成年者との接触、盗撮の再発防止、児童・生徒が相談しやすい体制づくりが問われる。

事件のポイントQ&A

Q1. 懲戒免職になったのは誰ですか?
磐田市立磐田第一中学校の川島多加宏教諭(47)と、焼津市立小川小学校の西谷知希教諭(31)です。

Q2. 47歳教諭は何をしたのですか?
東京都新宿区のJR新宿駅東口付近で、女性のスカート内をスマートフォンで盗撮したとして現行犯逮捕され、罰金50万円の略式命令を受けました。県教委の聞き取りに対し、以前から同様の盗撮行為を繰り返していたと認めています。

Q3. 31歳教諭は何をしたのですか?
SNSアプリを通じて知り合った他県の女子高校生に対し、約1年間にわたりわいせつな行為をしていたとされています。

Q4. 今後問われる点は何ですか?
処分だけでなく、教職員のSNS利用、未成年者との私的接触、盗撮の再発防止、児童・生徒が相談できる体制づくりが問われます。

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