東京都小金井市の住宅街で、1軒の住宅が5月に入ってから少なくとも5回狙われていたことが分かった。警視庁は5月24日未明、この住宅に強盗に入る準備をしていたとして、男3人を強盗予備と住居侵入などの疑いで逮捕した。
逮捕されたのは、干場勇生容疑者(30)、山川龍治容疑者(20)、運転役とみられる三浦和基容疑者(36)の3人。3人は黒い服装にマスク、フード、手袋を身につけ、マイナスドライバーなどの工具を持って住宅周辺にいたところ、警戒中の警察官に発見された。
警視庁は、闇バイトで集められた実行役が住宅を狙った可能性があるとみている。匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」が関与した疑いも視野に、指示役や標的情報の入手経路を調べている。
今月だけで少なくとも5回 住人が語った恐怖
住人の男性は、5月に入ってから少なくとも5回、不審者や侵入被害に遭っていたと明かした。
今月3日には窓ガラスを割られ、現金10万円を盗まれる被害もあった。男性は当時の室内について、土足で入られ、床が足跡だらけになっていたと話している。
その後も不審者が現れ、警察からはホテルへの避難も勧められたという。だが、男性は自宅があるにもかかわらず、なぜ自分がホテル代を払って避難しなければならないのかと苦しい胸の内を明かした。
男性は取材に対し、こう語っている。
「やっぱり怖いですよね。寝られていないし。3週間で5回とか来られちゃうと、精神的にきつい部分はある」
さらに、男性はこう続けた。
「普通の精神状態じゃいられない。僕、普通の会社員ですから。何をもって俺が金持っているって思っているのかよくわからない」
金品を盗まれた被害だけではない。住み慣れた家で眠れない。自宅にいることが不安になる。今回の事件は、住宅強盗が住民の日常そのものを奪う現実を示している。
黒ずくめの実行役 闇バイト応募の供述も
警視庁によると、逮捕された3人のうち1人は「闇バイトに応募した」と供述している。
トクリュウは、匿名・流動型犯罪グループの略称で、SNSや秘匿性の高い通信アプリを使い、面識のない人物を短期間で集める手口が確認されている。実行役は互いの本名や詳しい素性を知らないまま、指示役から送られた住所や指示に従って現場へ向かうケースがある。
今回の小金井市の事件でも、誰がこの住宅を指定したのか、住所や資産に関する情報がどこから出たのか、実行役にどのような指示が届いていたのかが焦点になる。
警視庁トクリュウ対策本部は、標的情報が複数の実行役に共有されていた可能性も視野に、指示役や関係者の特定を急いでいる。
同じ住宅が何度も狙われる危険
今回の事件で重いのは、同じ住宅が一度だけではなく、短期間に何度も狙われた点だ。
トクリュウ型の犯罪では、指示役が実行役を入れ替えながら、同じ住所へ別の人物を向かわせるおそれがある。実行役が逮捕されても、標的情報が消えなければ、別の人物が再び現場へ来る可能性がある。
住人男性が「普通の会社員」と話している点も重要だ。高額な資産があると決めつけられたのか、過去の情報が出回ったのか、誤った情報で狙われたのかは分かっていない。
ただ、住所や家の情報が一度犯罪グループ側に渡れば、住人側は理由も分からないまま警戒を続けるしかない。今回の小金井市の事件は、住宅街の一軒家が突然、犯罪グループの標的になる怖さを示している。
類似事件との関連も視野 警察は指示役を追う
首都圏では、闇バイトで集められた実行役による住宅侵入や強盗事件が相次いでいる。実行役が若者や生活に困った人物で、背後に指示役がいるとみられる事件も少なくない。
警視庁は、今回の3人がどのように集められたのか、現場までの移動手段、使用した通信アプリ、報酬の約束、住宅情報の入手経路を調べている。
今後の焦点は、逮捕された3人だけではない。誰が指示を出したのか。なぜこの住宅が繰り返し狙われたのか。ほかの住宅も同じように標的になっていないのか。
小金井市の住宅街で起きた今回の事件は、トクリュウ型犯罪が一部の繁華街や特殊な場所だけの問題ではなく、普通の住宅街に入り込んでいることを示している。
住人男性の「普通の精神状態じゃいられない」という言葉は、被害の深刻さを物語っている。警察が指示役と標的情報の流れをどこまで追えるかが、今後の再発防止の鍵になる。
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編集部まとめ
東京都小金井市の一軒家が、5月に入ってから少なくとも5回狙われていたことが分かった。
警視庁は5月24日未明、この住宅に強盗に入る準備をしていたとして、男3人を強盗予備と住居侵入などの疑いで逮捕した。
逮捕されたのは、干場勇生容疑者(30)、山川龍治容疑者(20)、三浦和基容疑者(36)の3人。
3人は黒い服装にマスク、フード、手袋を身につけ、工具を持って住宅周辺にいたとされる。
住人男性は、今月だけで少なくとも5回、不審者や侵入被害に遭ったと明かし、「普通の精神状態じゃいられない」と恐怖を語った。
逮捕された3人のうち1人は「闇バイトに応募した」と供述している。
警視庁トクリュウ対策本部は、指示役や標的情報の入手経路、類似被害の有無を調べている。
この記事の要点Q&A
Q1. 小金井市で何が起きましたか。
東京都小金井市の一軒家が、5月に入ってから少なくとも5回狙われました。警視庁は5月24日未明、この住宅に強盗に入る準備をしていたとして男3人を逮捕しました。
Q2. 逮捕されたのは誰ですか。
逮捕されたのは、干場勇生容疑者(30)、山川龍治容疑者(20)、三浦和基容疑者(36)の3人です。3人は黒い服装にマスク、フード、手袋を身につけ、工具を持っていたとされています。
Q3. トクリュウとの関係は何ですか。
逮捕された3人のうち1人が「闇バイトに応募した」と供述しており、警視庁は匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」型の手口との関連を調べています。
Q4. 今後の焦点は何ですか。
指示役の特定、住宅の標的情報がどこから出たのか、同じように狙われた住宅がほかにもあるのかが焦点です。

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