旭川地裁 女子高校生殺害事件裁判 内田梨瑚被告「いまは殺意があったと思う」 被告の母が反省ノート15冊を証言 被害者母は極刑求める

北海道旭川市で2024年4月、当時17歳の女子高校生が神居大橋から川に落下させられて死亡した事件をめぐり、殺人、不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われている無職・内田梨瑚被告(23)の裁判員裁判が6月3日、旭川地裁で続いた。

この日の公判では、午前に検察側による被告人質問が行われた。最大の焦点は、内田被告に殺意があったのかどうかだった。検察側が「被害者に対し、殺意があると思わないか」と問うと、内田被告は沈黙した後、「いまは思います」と述べた。

さらに、被害者を橋の欄干に座らせた行為について、「落ちたら死ぬかもしれないとわかっていたか」と問われると、内田被告は「はい」と答えた。そのうえで、「それは殺意があることにならないか」と重ねて問われると、「いまは、そんな危険なことをしていたので、殺意があったと言われるのも当然だと思う」と供述した。

内田被告はこれまでの公判で、「殺意はなかった」「橋から落下させていない」と主張してきた。一方、共犯として有罪判決が確定している小西優花受刑者は、被害者が転落した場面について、内田被告が「肩甲骨のあたりを両手で押した」と証言している。橋の上で何が起きたのかをめぐり、両者の説明は大きく食い違っている。

午後には、弁護側証人として内田被告の母親が出廷した。母親は、内田被告について「幼いころから陽気で人懐っこく、祖父母が大好きな子だった」と振り返った。高校卒業後は土木関係や飲食店で働き、母親と同じ美容関係の仕事にも取り組んでいたという。

一方で、母親は、内田被告が交友関係を広げる中で暴力団関係者とつながりを持つようになったことも把握していたと明かした。20歳ごろには金銭トラブルがあり、両親が返金対応したうえで、「二度と関わらないよう約束させた」と証言した。

事件後の様子について、母親は逮捕後に面会を重ねてきたと説明した。内田被告が拘置所などで書き続けた反省ノートは15冊に及ぶといい、そこには被害者や遺族への謝罪の言葉が記されていたという。ノートには、被害者に怖い思い、痛い思い、苦しい思いをさせたことへの謝罪、自分が謝ることができなかったこと、将来や夢を奪ってしまったことへの反省が記されていたとされた。

ただ、母親は反省の様子を語る一方で、事件の核心部分では娘の説明を信じる姿勢も示した。橋の上での行為について、共犯者の証言と内田被告の説明が食い違っている点を問われると、母親は「梨瑚の証言を信じています」と述べた。複数回の面会で確認した結果、嘘はついていないと思うとの認識を示した。

この日の法廷では、被害者の母親の手紙も読み上げられた。手紙には、娘が感じた恐怖、怒り、悲しみを思うとやり切れないとの思いがつづられ、「一番の願いは娘を生きて返してもらいたいということです。しかし、それはかなわない。だからこそ極刑を求めます」と記されていた。読み上げの間、内田被告は前方を見つめたまま、大きく表情を変えなかったという。

事件は、被害者が内田被告の写真をSNSに無断掲載したことを発端に、金銭要求、監禁、暴行へと進んだとされる。今回の公判では、内田被告の殺意に関する供述、反省ノート15冊をめぐる母親証言、被害者母親の極刑を求める手紙が法廷で示された。今後の裁判では、殺意の認定、共犯者証言との食い違い、反省の評価、そして量刑判断が大きな焦点となる。

解説動画

編集部まとめ

今回の公判で最も重いポイントは、内田梨瑚被告が殺意について問われ、「いまは思います」と述べた点です。これまで殺意を否認してきた被告の発言として、裁判所がどのように評価するかが焦点になります。

また、被告の母親は反省ノート15冊を明かし、反省の様子を証言しました。一方で、橋の上での行為については「梨瑚の証言を信じています」と述べ、共犯者証言との対立は残ったままです。

被害者母親は手紙で「極刑を求めます」と訴えました。今後は、殺意、実行行為、供述の信用性、遺族感情、反省の有無が量刑判断にどう反映されるかが注目されます。

事件のポイントQ&A

Q1. 旭川女子高校生殺害事件の裁判で、6月3日に何がありましたか。
旭川地裁で内田梨瑚被告の裁判員裁判が続き、検察側の被告人質問と、被告の母親の証人尋問が行われました。法廷では、殺意の有無、反省ノート15冊、被害者母親の手紙が大きな焦点となりました。

Q2. 内田梨瑚被告は殺意について何と述べましたか。
検察側から殺意の有無を問われた内田被告は、沈黙の後、「いまは思います」と述べました。また、橋の欄干に被害者を座らせた行為について、「殺意があったと言われるのも当然だと思う」と供述しました。

Q3. 被告の母親は反省ノートについて何を証言しましたか。
母親は、内田被告が拘置所などで書き続けた反省ノートが15冊に及ぶと明かしました。ノートには、被害者や遺族への謝罪、怖い思いや苦しい思いをさせたこと、将来や夢を奪ったことへの反省が記されていたと説明しました。

Q4. 今後の裁判の焦点は何ですか。
今後は、内田被告の殺意の認定、橋の上での実行行為、共犯者証言との食い違い、反省ノートの評価、被害者母親が求めた極刑の訴えが量刑判断にどう反映されるかが焦点になります。

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