
進級判断・退学勧奨をめぐり生徒側が法的対抗へ
大阪市内の私立校、昇陽高等学校をめぐり、生徒・保護者側が「不当な扱いを受けた」として法的対応の準備を進めていることが分かった。すでに2025年10月には大阪弁護士会に人権侵害の申立てが受理され、調査が予定されているという。
■ “噂”を根拠にした指摘と退学勧奨
関係者によると、2025年12月、生徒に対し担任とされる教員が「噂で聞いた」として問題行為を指摘。
その後、生徒は全身検査や所持品検査を受けたが、いずれも異常は確認されなかった。
しかし、その後も退学を勧められたとされ、保護者側は代理人弁護士を通じて学校側との交渉に入った。
■ 学校側は一転「退学勧奨していない」
2026年1月、学校側は「退学勧奨はしていない。本人が望んだため退学届を渡した」と説明。
さらに「復帰希望であれば異存はない」との見解を示した。
だが、復帰後の対応が新たな問題を生んだ。
■ 別室隔離と威圧的対応の指摘
復帰登校した生徒は、担任教員により別室へ連れて行かれ、長時間にわたり隔離されたとされる。
その際、「言いがかりをつけているのか」といった威圧的発言があったとの主張もあり、生徒は再び登校できなくなった。
代理人はこの対応について学校側に抗議している。
■ 交渉中に“原級留置”を通告
さらに2026年3月下旬、学校側は「12月以降登校していない」ことを理由に原級留置(進級不可)を通告。
それ以前は出席や成績に問題はなかったとされる。
同時期、同様の申立てを行っていた生徒4人全員に対し、口頭で原級留置が伝えられたという。
■ 話し合い拒否、学校長は説明の場に出ず
代理人は説明と協議を求めたが、学校側は全体での話し合いを拒否し、「個別対応のみ」とする姿勢を示した。
最終的に話し合いは行われたものの、学校長が直接説明の場に出ることはなかったとされる。
■ 生徒は転学・退学へ それでも終わらない
結果として、対象となった生徒4人はいずれも転学または退学を選択。
一時は裁判も検討されたが、結論が出るまで進級できない可能性があることから断念した。
しかし保護者側は「戦いは終わっていない」としており、不当な扱いについて法的措置の準備を進めている。
■ 浮かび上がる問題点
● 進級・処分判断の不透明性
重大な判断にもかかわらず、基準や説明が不十分とされる。
● 証拠不十分なままの指導
“噂”を根拠にした指摘と検査、さらに退学勧奨に至った経緯の妥当性。
● 診断書の扱いと配慮不足
受け取り拒否や配慮の欠如が指摘されている。
● 威圧的指導と隔離対応
生徒の心理的安全性を損なう可能性のある対応。
● 交渉中の一方的判断
代理人を介した協議中にもかかわらず進級不可が決定。
● 説明責任の欠如
学校長が前面に出ず、組織としての説明責任が問われている。
■ “現在も続く”との指摘
関係者によると、同様の指導は現在も続いている可能性があり、新たに対象となっている生徒がいるとの情報もある。
問題とされる教員は、引き続き同じ学年を担当しているという。
■ 教育現場に問われる透明性
進級や退学といった人生に直結する判断において、透明性と説明責任は不可欠だ。
今回のケースは、教育現場の在り方そのものを問う問題へと発展している。
週刊TAKAPI
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