「個人情報保護」を理由に学校側拒否 宮城県に要望書提出
仙台市の私立・常盤木学園高校で、2023年4月に入学した女子生徒が同級生4人からいじめを受け、不登校となった末、PTSDを発症し、2025年3月に退学していた問題で、保護者が6月10日、宮城県に対し、調査報告書の公表を学校側に求める要望書を提出した。
保護者らによると、いじめは入学から間もない2023年6月ごろから始まった。女子生徒は、同級生4人から集団的な無視、繰り返しの暴言、体当たりなどの行為を受けたとされる。心身への負担は大きく、登校できない状態となり、PTSDを発症。高校生活を続けることが困難となり、退学に至ったという。
学校側は2024年10月、この事案を「いじめ重大事態」として宮城県に報告した。その後、学校が設置した第三者委員会が調査を行い、2026年3月に調査を終えて報告書を県に提出した。
しかし、保護者が報告書の公表を求めたところ、学校側は「個人情報の保護」を理由に、事実関係を公表しない方針を示した。これに対し、保護者側は、被害の検証や再発防止につながらないとして強く反発している。
10日午後には、保護者の代理として伊藤優太仙台市議が宮城県庁を訪れ、県に要望書を提出した。県教育委員会は、学校側の考えを改めて確認するとしている。
宮城県では、いじめ重大事態の件数が全国的にも高い水準にあり、2024年度は69件と前年度から大きく増加した。県教委は積極的な調査姿勢の結果と説明しているが、被害者保護と情報公開のバランスをどう取るのかという課題は残る。
個人情報の保護は重要だが、被害者側が公表を求めている中で、学校側がどこまで説明責任を果たすのかは重い問題だ。いじめで心身を傷つけられ、学びの場を失った生徒に対し、学校と教育行政は、再発防止につながる透明性ある対応を示す必要がある。
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編集部まとめ
今回の問題は、いじめ被害そのものに加え、調査報告書を公表しない学校側の姿勢が問われています。「個人情報保護」は必要な視点ですが、被害者側が公表を求めている場合、匿名化や部分公開などの選択肢も検討されるべきです。重大事態の調査は、学校のためではなく、被害者救済と再発防止のために行われるものです。
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