入所者に「クズが」 横浜の障害者施設で暴言・不適切隔離か 元職員「常態化していた」

横浜市戸塚区の障害者支援施設「朝日塾」で、職員が入所者に暴言を浴びせ、不適切に居室へ隔離していた疑いを伝える報道アイキャッチ

横浜市戸塚区の障害者支援施設「朝日塾」で、職員が入所者に暴言を浴びせ、必要な手続きを踏まずに居室へ閉じ込めていた疑いが浮上した。横浜市は、日常的な虐待が行われていた可能性もあるとみて、施設側への聞き取りなど事実関係の確認を進めている。

関係者への取材や確認された映像・写真によると、6月下旬、男性入所者がトイレで排泄していた際、職員が「出せよ」「クズが」などと大声で罵倒したとされる。ドアは開いたままで、ほかの入所者からも中の様子が見える状態だったという。

さらに別の男性入所者については、居室のドアを木材などで外側から固定し、本人が中から開けられないようにしていたケースも確認された。こうした対応について、必要な判断や記録が適切に行われていたのかが大きな焦点となっている。

朝日塾は、強度行動障害があり、自傷や他害の恐れがある人を含む、重度の知的障害者を支援する施設だ。支援の現場には難しい判断が求められる一方、入所者の人格を傷つける暴言や、安易な隔離が正当化されることはない。

元職員は、不適切な言動が一時的なものではなく、施設内で常態化していたと証言している。施設側は、暴言や閉じ込め行為があったことを一部認め、「代替案を検討したい」と説明している。

ただ、問題は一人の職員の言動だけでは済まされない。管理者は把握していたのか、職員同士で問題を止める仕組みはあったのか、同様の対応を受けた入所者がほかにもいなかったのか。施設全体の支援体制と組織風土が問われている。

横浜市は今後、虐待の有無や施設運営の実態を詳しく調べ、必要に応じて指導や改善を求める方針だ。声を上げにくい立場にある入所者の尊厳が、日常の中で本当に守られていたのか。徹底した検証が必要となる。

編集部まとめ

重度障害者の支援には高い専門性と慎重な対応が求められる。しかし、現場の厳しさを理由に暴言や閉じ込めを見過ごせば、支援そのものが加害へ変わる。今回の問題では、個人の責任だけでなく、施設全体で不適切な対応を止められなかった背景まで明らかにする必要がある。

週刊TAKAPI編集部/成田

特記事項:関係者証言、確認された映像・写真、施設側の説明を基に構成しています。虐待の認定については横浜市が調査中です。

Qどの施設で問題が発生したのですか?
A横浜市戸塚区にある障害者支援施設「朝日塾」です。社会福祉法人「朝日の里」が運営しています。
Qどのような暴言があったとされていますか?
A男性入所者に対し、職員が「出せよ」「クズが」などと大声で罵倒したとされています。
Q不適切な隔離とはどのような行為ですか?
A居室のドアを木材などで外側から固定し、入所者本人が中から開けられない状態にしていたケースが確認されています。
Q施設側は事実を認めていますか?
A施設側は、暴言や閉じ込め行為があったことを一部認め、「代替案を検討したい」と説明しています。
Q横浜市はどのように対応していますか?
A横浜市は虐待の可能性があるとみて、施設側への聞き取りや事実関係の確認を進め、必要に応じて指導や改善を求める方針です。

記事要点

横浜市戸塚区の障害者支援施設「朝日塾」で、職員が入所者に暴言を浴びせ、必要な手続きを踏まずに居室へ隔離していた疑いが浮上しました。元職員は不適切な対応が常態化していたと証言し、施設側も一部の行為を認めています。横浜市は虐待の有無や施設全体の運営実態を調査しています。

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