高知県いの町の町立保育園で保育士による虐待2件が認定された問題で、池田牧子町長は9月2日に開会した町議会で事案の経緯を報告し、園児や保護者らに謝罪した。
池田町長は「まずはこの事案につきまして、園児・保護者はじめ皆様に心からお詫びを申し上げます」と述べ、「虐待は決してあってはならないこと」との認識を示した。
町長の説明によると、2026年6月22日、町立保育園の正職員の保育士が、同じ園児に対して弁当箱をゴミ箱に入れたほか、左太ももを1回叩いた。
高知県教育委員会は8月31日、弁当箱をゴミ箱に入れた行為を「心理的虐待」、太ももを叩いた行為を「身体的虐待」と認定した。
当該保育士に対する処分について、町は現在検討している。
翌日に別の職員が園長へ報告 24日に担任から外す
町長の議会報告で、発生から対応までの時系列も明らかになった。
問題の行為があった翌日の6月23日、別の職員が園長に報告した。
町側は24日に関係者への聞き取りを行って事実を確認し、同日中に当該保育士を担任から外して代替職員を配置した。
被害を受けた園児の保護者には、園長と町教育委員会事務局が直接経緯を説明し、謝罪したという。
7月13日に県教委へ報告 8月31日に虐待認定
町は7月13日、高知県教育委員会へ今回の事案を報告した。
県側の確認を経て8月31日、同じ保育士が同じ園児に対して6月22日に行った2つの行為について、それぞれ心理的虐待と身体的虐待に当たると認定された。
これまでの報道では「園児を叩いた」「所有物を不適切に扱った」とされていたが、今回の町議会で発生日や具体的な行為、発覚後の対応が明らかになった。
8月31日に県認定、9月1日夜に保護者説明会
県教委が虐待と認定したのは8月31日。その翌日の9月1日午後7時から、町は園の保護者を対象とした説明会を開いた。
約80人が参加し、町側は園児の弁当箱を捨てたり、叩いたりする行為があったことなどを説明した。
参加した保護者からは「信頼していたので不信感しか残らない」との声も出たという。
被害園児の保護者には6月24日に個別説明が行われている一方、園全体を対象とした説明会は県教委による虐待認定後に開かれた。
県の正式認定前に、町や園が他の保護者へどの範囲まで事案を共有していたのかについては、今回明らかになった内容だけでは確認できない。
町長「再発防止と信頼回復に努める」
池田町長は、再発防止策として、子どもの権利や虐待防止に関する倫理研修を実施すると説明した。
さらに、園長や主任による日常の保育状況の確認を進め、必要に応じて職員との面談も行うとしている。
池田町長は「再発防止と信頼回復に努める」と述べた。
一方、当該保育士に対する具体的な懲戒処分などは、9月2日時点で決まっていない。
処分と再発防止策の実効性が次の焦点
今回の町議会報告により、発生日、虐待と認定された行為、発覚から担任を外すまでの対応、県教委への報告時期が具体的になった。
今後は、当該保育士に対する処分に加え、町が示した倫理研修や管理職による保育状況の確認、職員面談をどのように実施するのかが焦点となる。
園名や当該保育士、被害園児の年齢・性別などは公表されていない。
編集部まとめ
今回の議会報告で、これまで不明だった虐待の具体的内容と発覚後の時系列が明らかになった。
今後は当該保育士への処分と、町が示した再発防止策が実際の保育現場でどう機能するかが問われる。
週刊TAKAPI 編集部/一条
特記事項
本記事は2026年9月2日のいの町議会で明らかになった内容などを反映した続報です。虐待と認定されたのは、同じ正職員の保育士が同じ園児に対して6月22日に行った2つの行為です。園名、保育士や園児の年齢・性別など、町が公表していない個人・施設の特定につながる情報は掲載していません。
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