米テキサス州ウェーコの連邦地裁陪審は現地時間16日、半導体大手キオクシアホールディングスが米衛星通信企業ビアサットのフラッシュメモリ関連特許を侵害したとして、2億2900万ドルの損害賠償を認める評決を下した。
日本円では、1ドル145円換算で約332億円となる。
NANDフラッシュの誤り訂正技術が争点
訴訟では、NAND型フラッシュメモリに搭載された誤り訂正技術が、ビアサットの保有する特許を侵害しているかが争われた。
ビアサット側は、衛星通信向けに開発した低消費電力で信頼性の高いデータ保存技術が、キオクシア製品に無断で使われたと主張。陪審は特許侵害を認定し、2億2900万ドルの損害額を示した。
キオクシア側は、特許侵害を否定するとともに、対象特許の有効性についても争っていた。
キオクシアは評決に反発
キオクシアは陪審の判断には誤りがあるとして、評決後の申し立てを進める方針を示した。必要に応じて控訴する構えで、法廷闘争は今後も続く見通しだ。
現段階は陪審評決であり、賠償額や侵害認定が最終的に確定したわけではない。裁判所の正式命令や、その後の控訴審によって判断が変更される可能性も残る。
他社のライセンス交渉にも影響か
キオクシアは、スマートフォンやパソコン、データセンター向けに使われるNAND型フラッシュメモリの世界的メーカーだ。
記憶容量が増えるほどデータの読み書きエラーを補正する技術の重要性は高まり、誤り訂正技術は製品の性能や耐久性を左右する。
ビアサットはウエスタンデジタルに対しても同様の特許侵害訴訟を提起している。今回の評決が維持されれば、同種技術を使う半導体メーカーとのライセンス交渉や、製品設計の見直しにつながる可能性がある。
巨額賠償の行方は、キオクシアの業績見通しや投資家心理にも影響を与えかねない。ただし、現時点では支払いが確定していないため、実際の財務影響は今後の司法手続きを見極める必要がある。
編集部まとめ
キオクシアに対する2億2900万ドルの賠償評決は、同社にとって大きな法務リスクとなった。ただし、陪審評決は最終確定ではなく、キオクシアは申し立てや控訴を進める方針だ。今後は評決が維持されるのかに加え、フラッシュメモリ各社の特許ライセンスや製品開発へ影響が広がるかが焦点となる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:本記事は米連邦地裁の陪審評決、企業側の発表および各社報道を基に構成しています。賠償額と特許侵害の認定は、今後の司法手続きによって変更される可能性があります。
巨額評決の行方は控訴手続きへ
米陪審は、キオクシアによるビアサットのフラッシュメモリ関連特許侵害を認定し、2億2900万ドルの損害賠償を認めました。争点はNAND型フラッシュメモリの誤り訂正技術で、キオクシアは侵害認定と特許の有効性を争っています。同社は評決後の申し立てや控訴を進める方針で、賠償額はまだ確定していません。今後は司法手続きの行方に加え、半導体各社のライセンス交渉や製品開発へ影響が広がるかが焦点です。
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