静岡市は28日、障害福祉サービスを利用する市民の給付費を誤って認定し、サービス提供事業者へ合わせて496万円を過大に支払っていたと発表した。
誤認定の対象となったのは、ショートステイや放課後等デイサービスなどを利用していた市民2人。市によると、担当職員による認定要件の理解不足や、身体障害者手帳の確認漏れが原因だった。
個別等級ではなく「総合等級」で判断
障害福祉サービスの給付費を認定する際、本来は肢体不自由に関する個別の等級を確認する必要があった。
しかし、担当職員は視覚障害など別の障害も含めた身体障害者手帳の総合等級を使って判定していたという。
別のケースでは、担当者が「等級に変更はない」と思い込み、最新の身体障害者手帳を確認しないまま、前年度の資料を流用して手続きを進めていた。
こうした不適切な処理によって、実際の認定区分よりも高い給付費が算定され、事業者への支払いが過大になっていた。
書類の照合作業で発覚 2011年から続いたケースも
誤りは、ことし5月から市が実施していた、認定の根拠となる等級を記載した書類との照合作業で判明した。
対象となった2人のうち、1人に関する誤認定は2011年から続いており、発覚までおよそ15年を要したという。
市が事業者へ余分に支払っていた給付費は、2人分を合わせて496万円に上る。
事業者には返還を求めず
市は、過大に支払った496万円について、サービスを提供した事業者に返還を求めない方針を示している。
事業者側は、市が決定した認定内容に基づいてサービスを提供し、給付費を請求していたため、市は事業者に責任を求めることは適切ではないと判断したとみられる。
一方、長期間にわたって誤った認定が見過ごされていたことから、市の審査や引き継ぎの体制が十分だったのかが問われる。
複数職員での確認を徹底へ
静岡市は再発防止策として、認定時に複数の職員が内容を確認する仕組みを強化する。
あわせて、身体障害者手帳や認定根拠を確認するためのチェックリストを見直し、前年度の資料を安易に流用しないよう職員への周知を徹底するとしている。
編集部まとめ
今回の過大支払いは、制度の複雑さだけでなく、担当者の思い込みや基本書類の確認不足が長期間見過ごされたことで起きました。静岡市には、個人の注意力だけに頼らず、担当者が交代しても誤りを発見できる審査体制の構築が求められます。
週刊TAKAPI編集部/松本
特記事項:本記事は静岡市の発表内容を基に構成しています。障害福祉サービス利用者の特定につながる情報は掲載していません。
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