愛知県の大村秀章知事は31日、全国知事会を代表して法務省を訪れ、事実婚の関係を公的に証明できる仕組みの検討を求める提言書を平口洋法相へ手渡しました。
提言は、少子化が進むなかで多様な家族の形を認め、カップルが出産や子育てを選択しやすい社会環境を整えることを目的としています。
事実婚を公的に証明できる仕組みを提案
現在、婚姻届を提出していない事実婚のカップルは、法律婚の夫婦とは異なり、関係性を公的書類で一律に証明できる制度が整備されていません。
今回の提言では、事実婚の関係を公的に証明できる仕組みについて、国に導入の検討を求めました。
平口法相は提言を受け、「家族の在り方に関わる重要な問題だ」としたうえで、国民の意見や国会での議論を注視していく考えを示しました。
フランスの「PACS」を参考例に
提言後、大村知事は、フランスで導入されている「PACS(連帯市民協約)」を参考例として挙げました。
大村知事は、法律婚を選択しない同居カップルについても、社会保障などの面で公的に関係性を認める制度を日本で検討すべきだとの考えを示しました。
PACSは、婚姻とは異なる契約制度として、共同生活を送るカップルの関係を公的に登録する仕組みです。今回の提言は、日本へ制度をそのまま導入するよう求めたものではなく、事実婚を証明する公的制度を検討する際の参考例として示されたものです。
少子化問題研究会の議論を反映
大村知事は、全国知事会に設置された少子化問題に関する研究会で座長を務めています。
今回の提言は、研究会で進められてきた議論を踏まえたもので、婚姻の形にかかわらず、出産や子育てを望む人が不利益を受けにくい環境づくりを国へ求める内容です。
今後、事実婚の証明制度をめぐり、対象となる関係の要件や登録方法、法律婚との違い、社会保障制度との関係などが議論の対象になるとみられます。
編集部まとめ
愛知県の大村知事が全国知事会を代表し、事実婚の関係を公的に証明できる制度の検討を法務大臣へ求めました。
提言は、多様な家族の形を認め、出産や子育てを選びやすい環境を整える少子化対策の一環です。大村知事はフランスのPACSを参考例に挙げましたが、日本でどのような制度を構築するかは今後の議論となります。
制度の対象範囲や法律婚との違いを明確にしながら、当事者の生活上の不利益をどこまで解消できるかが焦点です。
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