山形県山辺町の小学校で、女子トイレの個室に小型カメラを設置して盗撮しようとしたとして、この学校に勤務する31歳の教員業務支援員の男が逮捕された。
不審物を最初に見つけたのは、校内を清掃していた児童だった。
児童が日常的に利用する学校のトイレで、しかも学校内部で勤務する職員が関与した疑いが浮上した今回の事件。警察は余罪の有無などについても調べている。
女子トイレ個室に小型カメラ
建造物侵入と性的姿態等撮影未遂の疑いで逮捕されたのは、山形県上山市に住む31歳の男。
報道によると、男は9月9日、山辺町内の小学校の女子トイレに正当な理由なく入り、個室内に小型カメラを設置し、盗撮しようとした疑いが持たれている。
男は、この小学校で「教員業務支援員」として勤務していた。
教員業務支援員は、教員の負担を軽減するため、プリントの作成や印刷など学校内の業務をサポートする職員。町教育委員会によると、男は会計年度任用職員で、おととしから勤務していたという。
勤務態度について、これまで大きな問題は確認されていなかったとされる。
発見したのは清掃中の児童
事件が発覚したきっかけは、児童による発見だった。
山辺町などによると、9月9日、児童が女子トイレを清掃していた際、USBメモリーのような不審物を発見した。
学校側からの連絡を受けて警察が調べた結果、不審物には撮影機能があり、小型カメラだったことが判明した。
さらに、カメラには設置した人物とみられる姿が記録されていたという。
警察が男から事情を聴いたところ、小型カメラを設置したことを認め、その後、逮捕された。
山形署による逮捕は10日付。
警察は、男が容疑を認めているとしている。
「児童が映った動画はなかった」
最も懸念されるのは、実際に児童が撮影されていたのかという点だ。
山辺町によると、確認された動画ファイルには、児童が映ったものはなかったという。
このため、今回の逮捕容疑は「性的姿態等撮影未遂」とされている。
一方、小型カメラが学校の女子トイレ内に実際に設置されていたこと自体は重大だ。
警察は動機だけでなく、ほかにも同様の行為がなかったかなど、余罪について捜査を進めている。
問われる学校内の安全管理
今回の事件では、校外から第三者が侵入したのではなく、学校で日常的に勤務する職員が逮捕された。
学校の防犯対策は、不審者の校内侵入を防ぐことに重点が置かれがちだ。
しかし、学校関係者であれば校舎内を移動できる場面も多い。
特にトイレ、更衣場所など児童のプライバシーが極めて高い場所について、学校内部の職員を含めたアクセス管理や、不審物を早期に発見する仕組みが十分だったのかは今後検証される必要がある。
そして今回は、結果的に児童自身が清掃中に不審物を発見した。
児童がカメラらしきものを見つけなければ、設置がさらに長時間続いていた可能性も否定できない。
山辺町「絶対に許されない」
山辺町は11日に会見を開き、事件について陳謝した。
町は今回の行為について「絶対に許されることではない」との認識を示している。
男の処分については今後、県教育委員会が判断する予定と報じられている。
刑事事件としての捜査とは別に、町や教育委員会には、なぜ学校内の女子トイレに小型カメラを設置できたのか、安全管理体制を検証し、児童や保護者に説明することも求められる。
山形県では過去にも学校内で盗撮事案
学校内への小型カメラ設置は、山形県で初めて問題になったわけではない。
山形県教育委員会が公開している盗撮防止研修資料でも、過去の事例として「小学校の校舎内のコンセントに小型カメラを設置し、着替え中の児童を盗撮」した事案などを挙げ、該当教員が免職となったケースを紹介している。
県教委自身が、学校における盗撮を重大な不祥事として認識し、研修対象としてきたことが分かる。
それでも再び学校内で小型カメラを巡る事件が起きたことになる。
再発防止策が現場でどこまで機能しているのかという点も、今回あらためて問われる。
Q&A 今回の事件で分かっていること
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「学校に相談したが対応されなかった」
「以前にも不審なカメラや機器が見つかっていた」
「保護者への説明と実際の状況が違う」
「教育委員会に伝えたが改善されない」
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※逮捕された人物については捜査段階であり、刑事責任が確定したものではありません。今後の捜査・裁判によって事実関係が変わる可能性があります。
担当記者:一条
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