福井県敦賀市の敦賀市立看護大学が在学生を対象に実施した調査で、卒業後の勤務地として県外を希望する学生が64.5%に上った。敦賀市内を希望した学生は10.8%にとどまった。
調査は2026年6月から7月に実施し、1年生から4年生まで203人が回答した。卒業後、看護師として就職を希望する学生は134人で、全体の66.0%だった。
勤務地については、県外を希望した学生が131人、敦賀市内が22人。地域に公立看護大学が設置されていても、地元就職希望が多数を占めるとは限らないことを示す結果となった。
2027年4月の開設が予定されている名古屋市立大学「蒲郡キャンパス」も1学年50人を受け入れる計画だが、卒業生に三河地域の医療機関への就職義務はない。
敦賀の調査結果は、蒲郡キャンパス開設後の地域就職率や看護人材の定着を検証する上で、一つの比較材料となる。
敦賀市内希望10.8%、県外64.5%
敦賀市立看護大学の調査では、卒業後の勤務地として敦賀市内を希望した学生は22人、10.8%だった。
県外を希望した学生は131人で、64.5%を占めた。
卒業後の進路では、看護師として就職を希望する学生が134人、66.0%で最も多く、助産学専攻科への進学、保健師としての就職が続いた。
大学は今年度から進路に関する設問を追加し、学生の希望を早期に把握する取り組みを始めた。
市内や県内で就職する学生が近年減少していることから、市内病院の情報発信や、県内で働く卒業生との交流などを強化し、地元就職につなげる方針を示している。
過去の実績でも県外就職が多数
敦賀市立看護大学では、過去の実際の就職実績でも県外就職が多数を占めた年度がある。
2020年度は就職者47人のうち、県外が30人、敦賀市内が12人、敦賀市以外の福井県内が5人だった。
県外就職は約64%となる。
今回の調査は在学生の「希望勤務地」、2020年度の数字は実際の就職先であり、同じ指標ではない。
ただ、県外就職が多い状況について、大学側が継続的な課題として認識していることは確認できる。
名市大蒲郡キャンパスは1学年50人
名市大「蒲郡キャンパス」は2027年4月の開設を予定している。
蒲郡校の入学定員は1学年50人。大学は、三河地域の地域医療に貢献する看護職員の育成を設置目的の一つとしている。
一方、卒業後については、三河地方の医療機関への就職を義務付けない。
就職先は学生本人が選択する。
このため、蒲郡校の定員50人をそのまま地域の看護師50人とみなすことはできない。
地域医療への効果を検証するには、卒業後に何人が蒲郡市や東三河の医療機関へ就職するかを見る必要がある。
