愛知県豊田市の26歳の女性が、SNSで見つけた副業の依頼を受け、自分名義の銀行口座に振り込まれた金を別の口座に送金したとして、犯罪収益移転防止法違反の疑いで書類送検されたことが10月20日、分かった。
女性は報酬として8000円を受け取っていた。愛知県警によると、今年7月に施行された改正法で新設された「送金犯罪」の罰則による検挙は、県内で初めてという。
女性は警察の調べに対し、容疑を認め、「育児をしながら副業でお金を稼ぎたかった」と話している。
10回で28万1000円入金、9回に分けて26万9500円送金
書類送検されたのは、豊田市に住む飲食店店員の女性(26)。
警察によると、女性は8月6日、他人から依頼を受け、正当な理由がないにもかかわらず、報酬目的で自分名義の銀行口座に入金された金を指定先へ送金した疑いが持たれている。
女性の口座には10回に分けて計28万1000円が振り込まれ、そのうち26万9500円が9回にわたり複数の口座へ送金されていたという。
送金の指示を出していたのは、女性と面識のない人物だった。
SNSで「単発」「即日」「誰でもできる」 自ら応募
女性はSNSで「単発」「即日」「誰でもできる」などと書かれた副業募集を見つけ、ダイレクトメッセージで連絡したとされる。
その後、面識のない人物から送金先などの指示を受け、自分の銀行口座に入った金を移していた。
女性は取り調べに対し、「報酬を得るために送られてきたお金を指定された口座に送りました」と説明し、容疑を認めているという。
事件が発覚したのは、詐欺被害に遭った男性が、女性名義の口座に現金を振り込んだと名古屋市の緑警察署に相談したことがきっかけだった。
後に女性本人からも、口座が凍結されたことや、SNSで見つけた送金の仕事をしていたことについて、警察に電話で相談が寄せられた。
警察は口座の入出金記録などを調べ、今回の書類送検に至った。
7月施行の改正法で「送金犯罪」を新設 愛知県内初の検挙
犯罪収益移転防止法は今年7月10日に改正法の一部が施行され、他人から依頼を受けて報酬目的で不正な送金を行う行為などを、新たに処罰の対象とした。
従来は、犯罪グループなどが他人名義の銀行口座を買い取り、資金の移動に使う手口が問題となっていた。
これに対し、口座の名義人に管理を続けさせたまま、振り込まれた金を別の口座へ送金させる手口も広がっていた。
新たな罰則は、こうした送金行為を直接処罰するために設けられた。正当な理由がなく、報酬を受け取って送金することや、依頼者の資金移転目的について認識していたことなどが成立要件となる。
愛知県警は今回、新設された罰則を適用して女性を書類送検した。
ただし、女性が送金を依頼した人物の素性や、振り込まれた金の全体的な出所をどこまで把握していたかについて、詳しい捜査内容は明らかになっていない。
編集部まとめ
SNSで見つけた副業をきっかけに、26歳の女性が「送金犯罪」の疑いで書類送検された。報酬は8000円だった。
自分名義の口座を使っていても、他人の依頼による送金が犯罪となる場合がある。愛知県警は同様の募集に応じないよう注意を呼びかけている。
週刊TAKAPI 編集部/松本
特記事項
口座への入金は計28万1000円、送金したとされる金額は26万9500円で、女性が受け取った報酬は8000円。送金額全体を女性の利益とするものではない。
女性は書類送検された段階であり、刑事責任が確定したものではない。
WEEKLY TAKAPI — OFFICIAL CONTACT
TAKAPI LEAKS
その情報が、社会を動かす。
情報提供・取材相談・記事の訂正や削除依頼を
全国から受け付けています。
◆ ご連絡内容は慎重に取り扱います
情報提供・各種お問い合わせ ↗記事の訂正・削除依頼もこちらから

コメント
0件まだコメントはありません。最初のコメントを投稿してみませんか。