兵庫県内の県立高校で柔道部に所属していた30代の女性が、当時の男性顧問から10年以上にわたり性暴力や暴行を受けたと主張し、約3700万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴した。
提訴は10月19日付。女性と代理人弁護士が22日に記者会見を開き、明らかにした。
女性側は、高校在学中から卒業後まで被害が続き、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したと訴えている。
高校入学直後から被害を受けたと主張
女性側の説明によると、柔道部に入部した直後から、当時40代だった男性顧問に学校内や遠征先で性交を強要されたという。
拒否すると、指導と称して髪をつかまれ、引きずり回されるなどの暴行を受けたと主張している。
卒業後も関係は断ち切れず、2022年5月には神戸市内の宿泊施設で性交を強要されたと訴えている。女性側は、長期間にわたる性暴力やストーカー行為によってPTSDを発症し、現在も治療を続けていると説明した。
今回の訴訟では、慰謝料や治療費、転居に要した費用など、合わせて約3700万円を請求している。
2023年3月に嫌疑不十分で不起訴
女性は2022年、性的被害を訴えて警察に被害届を提出した。
しかし、神戸地検は2023年3月、男性を嫌疑不十分で不起訴処分とした。
女性側は捜査が不十分だったとして、2026年9月に検察審査会へ申し立てている。
刑事事件で不起訴となったことと、民事訴訟で損害賠償責任が認められるかどうかは別の判断となる。
今後の裁判では、女性側が主張する行為の有無や損害との関係が争われることになる。現段階で、性暴力や暴行が事実として認定されたわけではない。
学校側は当時の状況を把握していたのか
女性側の主張では、被害の一部は学校内や部活動の遠征先で起きたとされる。
教員と生徒という立場の違いがある中で、学校側が顧問の指導状況をどこまで把握していたのかは、教育現場として見過ごせない問題だ。
当時、学校や県教育委員会に相談が寄せられていたのか、教員への指導や調査が行われたのかについては、今回確認できた報道では明らかになっていない。
なお、学校名は公表情報から確認できず、女性の特定につながる推測は避ける。
編集部まとめ
元柔道部顧問による長年の性被害を訴え、30代女性が約3700万円の損害賠償を求めて提訴した。男性は2023年に嫌疑不十分で不起訴となっており、今後は民事裁判で女性側の主張が審理される。
今回の訴えには在学中の行為も含まれる。県教委や学校が当時どのような状況を把握していたのか、教育現場の対応についても確認が必要だ。
特記事項
本記事は2026年10月22日の記者会見に関する報道に基づき構成した。記載した被害内容は女性側の主張であり、裁判で認定された事実ではない。
兵庫県立高校の元柔道部顧問をめぐる訴訟
週刊TAKAPI 編集部/松本
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