今年1月から6月までに懲戒処分を受けた全国の警察官と警察職員が155人に上り、上半期として過去10年で最多となったことが警察庁のまとめで分かった。
前年同期の154人を1人上回った。処分理由では、セクハラや盗撮などを含む「異性関係」が43人で最多。愛知県警は9人で、警視庁と並び全国3番目に多かった。
「異性関係」が43人、全体の約28%
懲戒処分を受けた155人のうち、「異性関係」を理由とする処分は43人で、全体の約28%を占めた。
セクハラや盗撮など、性に関係する不祥事が最も多い処分理由となった。次いで、交通事故や交通違反が23人だった。
市民に法令順守を求め、犯罪や交通違反を取り締まる警察組織だけに、職員自身の違法行為や規律違反は組織全体への信頼を損なう。
業務上の行為による処分は57人
勤務中や職務に関連する行為で処分されたのは57人だった。前年同期より18人増え、私生活上の不祥事だけでなく、業務上の問題も大幅に増加している。
警察官には、捜索や逮捕、職務質問など、市民の権利に直接関わる強い権限が認められている。業務上の不祥事の増加は、警察活動の適正性そのものに関わる問題となる。
愛知県警は9人、全国3番目タイ
都道府県警別では、大阪府警が27人で最多だった。このうち12人は、家宅捜索中の暴行事件に関連する処分だった。
次いで神奈川県警が12人。警視庁と愛知県警がそれぞれ9人で、全国3番目タイとなった。
愛知県警の9人について、個別の事案や処分理由の詳しい内訳は明らかにされていない。全国的に異性関係や業務上の不祥事が増える中、愛知県警でも処分に至った事案の背景と再発防止策が問われる。
組織規模によって単純比較はできないものの、県民の安全を担う警察組織として、全国でも上位となった事実は重い。
前年上半期154人からさらに増加
上半期の懲戒処分者は、前年の154人から1人増えて155人となった。増加幅はわずかだが、過去10年で最多だった前年をさらに上回った。
前年の年間処分者数は337人だった。今年も上半期だけで155人に達しており、依然として高い水準にある。
処分者数の増加には、不祥事そのものの増加だけでなく、内部監察の強化や相談窓口の周知によって、これまで表面化しなかった事案が把握されるようになった可能性もある。
ただし、発覚後に処分するだけでは再発防止にはつながらない。
警察庁は研修と内部監察を強化
警察庁は、不祥事防止に向けた倫理研修や職員教育、内部監察の強化を進めるとしている。
特に性関連の不祥事については、セクハラ防止研修の徹底や相談体制の整備に加え、問題行動を早期に把握できる職場環境をつくる必要がある。
業務上の不祥事では、管理職による指導や監督、捜査手続きの点検も重要となる。個人を処分して終わらせず、所属部署の管理体制に問題がなかったかを検証することが求められる。
編集部まとめ
全国の警察官と警察職員の懲戒処分者は、上半期だけで155人に達した。異性関係が43人で最多となり、業務上の行為による処分も57人に増えている。
愛知県警は9人で全国3番目タイだった。詳しい内訳は公表されていないが、県民に対して処分の背景や再発防止策を丁寧に説明する姿勢が求められる。
処分人数を減らすだけでは十分ではない。不祥事を生む組織上の原因に踏み込み、実効性のある対策を続けられるか。県民、国民の信頼回復に向けた警察組織の取り組みが問われている。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項:本記事は警察庁の集計および各社報道を基に構成しています。愛知県警の処分者9人について、個別の事案や処分理由の詳しい内訳は公表されていません。
処分者155人が示した警察組織の課題
2026年上半期に懲戒処分を受けた警察官と警察職員は155人となり、過去10年で最多を更新しました。異性関係による処分が43人で最も多く、業務上の行為による処分も前年同期から18人増えています。愛知県警は9人で全国3番目タイとなりましたが、詳しい内訳は公表されていません。今後は個人の処分だけで終わらせず、職場環境や管理体制を含めた再発防止策を実際に機能させられるかが問われます。
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