福岡県議会を巡る疑惑や高額海外視察の問題が続くなか、今度は県内の現職市議が窃盗容疑で書類送検された。
福岡県警柳川署は8月3日、柳川市内の商業施設で商品を盗んだとして、窃盗の疑いで、みやま市議会の諸冨正也議員(48)を書類送検した。
諸冨氏は任意の事情聴取に対して容疑を認めているという。7月に報道各社の取材へ応じた際には、「衝動でやってしまった」と説明していた。
柳川市の商業施設で商品を盗んだ疑い
諸冨氏は今年6月、柳川市内の商業施設にある店舗で商品を盗んだ疑いが持たれている。
盗まれた商品の種類や価格など、詳しい状況は明らかになっていない。警察は捜査を進め、3日に事件を検察へ送致した。
書類送検は、警察が逮捕せずに捜査書類を検察へ送る手続きで、有罪が確定したことを意味するものではない。今後、検察が起訴するかどうかを判断する。
「無言電話とごみの投げ込みが続いていた」
諸冨氏が語ったのは、盗みそのものだけではなかった。
取材に対し、自宅兼事務所の敷地内へ頻繁にごみを投げ込まれ、無言電話も続いていたと説明。生活の場と政治活動の拠点が重なる場所で、いら立ちが積み重なっていたとの趣旨を話した。
なぜ、ごみの投げ込みや無言電話が続いていたのか。誰によるものだったのか。警察へ相談していたのか。
その経緯については明らかになっていない。
諸冨氏は、そうした状況のなかで商品を衝動的に盗んでしまったと説明している。一方、今回送検された窃盗容疑と、本人が訴える一連の嫌がらせとの具体的な関係は確認されていない。
2023年初当選、まだ1期目
諸冨氏は2023年のみやま市議選で初当選した1期目の議員。
地域では、これまで真面目で堅実な人物との評価もあったとされる。それだけに、現職議員の書類送検という事態に、周囲では戸惑いが広がっている。
今後は検察の処分に加え、諸冨氏が議員活動を続けるのか、本人が市民へどのような説明を行うのかが注目される。
みやま市議会が事実関係をどこまで把握し、議会として対応を示すのかも焦点となる。
県議会では疑惑、市議会では書類送検
福岡県内では現在、県議会の正副議長ポストを巡る金銭授受疑惑や、高額な海外視察などを巡って説明を求める声が強まっている。
今回の事件は、県議会を巡る一連の問題とは関係のない別件だ。
県議会では金銭授受や公費支出を巡る問題。みやま市議会では、現職議員が万引の疑いで書類送検された。
同じ時期に、福岡県内の異なる議会で、政治家の行動を巡る問題が重なった。
編集部まとめ
諸冨氏は窃盗容疑を認め、背景として、自宅兼事務所へのごみの投げ込みや無言電話によるいら立ちを挙げている。
ただ、その嫌がらせがなぜ続いていたのかは分かっていない。窃盗に至るまでの経緯についても、本人の説明以外に明らかになっていない部分が残る。
検察がどのような処分を判断するのか。諸冨氏が市民に何を説明し、議員活動をどうするのか。
県議会が揺れるなかで起きた、現職市議の書類送検。別々の問題でありながら、政治への視線が厳しくなる時期に重なった事実だけは残る。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は2026年8月3日時点の警察発表、本人の説明および関連報道を基に構成しています。書類送検は有罪を意味するものではなく、今後の刑事処分は検察が判断します。無言電話やごみの投げ込みについては、発生原因や行為者などの詳細が確認されていません。
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