【沖縄県知事選2026】古謝玄太氏と玉城デニー氏、辺野古・経済で鮮明な違い 過去最多6人が立候補

任期満了に伴う沖縄県知事選挙が8月27日に告示され、現職1人、新人5人の計6人による17日間の選挙戦が始まった。投開票は9月13日。候補者数は過去最多となった。

選挙戦では、3期目を目指す現職の玉城デニー氏(66)と、前那覇市副市長で新人の古謝玄太氏(42)を軸に、経済政策や暮らし、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題などをめぐり、それぞれの主張が示されている。

告示日は沖縄の旧盆最終日「ウークイ」

告示日の8月27日は、2026年の沖縄の旧盆最終日にあたる「ウークイ」と重なった。2026年の旧盆は8月25日から27日までで、27日は先祖を送り出す日とされている。

各候補は県内各地で第一声を上げ、支持を訴えた。

古謝玄太氏 県民所得倍増、経済成長を前面に

新人の古謝玄太氏は、2026年2月まで那覇市副市長を務めた。自民党の公表資料によると、総務省勤務や長崎県財政課長、復興庁などを経て、那覇市副市長を務めている。

古謝氏が選挙戦で前面に掲げるのが、沖縄経済と県民所得の引き上げだ。

県民所得を現在の水準から2倍以上となる500万円へ引き上げることや、観光収入、子育て関連予算の拡大などを政策として打ち出している。自民党が公表した政策では、観光、健康、環境、海洋、起業を軸とした「新5K経済」なども掲げている。

選挙戦では、デジタルやAIなどを活用しながら経済成長を進める考えを示し、7.2%の経済成長率を目指すと訴えた。

自民・維新などが古謝氏を推薦 下地幹郎氏も支援へ

古謝氏は、自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党、日本保守党、公明党県本部から推薦を受けている。

選挙戦の構図に大きな影響を与えたのが、立候補を予定していた元衆院議員・下地幹郎氏の撤退だった。

自民党の西村選対委員長は8月25日、下地氏との政策協定締結を明らかにした。下地氏は同日、知事選への立候補を取りやめる意向を表明し、その後、古謝氏の支援に回った。

辺野古移設 古謝氏は容認

米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について、古謝氏は容認する立場を示している。

古謝氏は選挙戦で、工事やこれまでの裁判の状況に触れ、新たな移設案を一から構築するには時間を要するとの認識を示した。一方で、「辺野古が唯一とは思わない」とも述べている。

経済政策だけでなく、基地問題への対応でも玉城氏との違いが鮮明になっている。

玉城デニー氏 2期8年の実績と生活支援を訴え

現職の玉城デニー氏は3期目を目指す。

玉城氏は2期8年間の県政運営を実績として掲げ、物価高への対応や家計支援、経済政策、子ども・若者支援などを訴えている。

玉城氏側は、2024年度の県税収入が決算ベースで過去最高の1997億円だったことなどを実績として挙げている。

2026年の政策では「命を守る」「くらしを支える」「未来をひらく」の3点を掲げ、経済成長の恩恵を県民生活へ還元する「循環型経済」の構築や、若者の住居・生活支援、18歳までの窓口医療費無料化の拡大などを打ち出している。

玉城氏は辺野古移設反対を継続

基地政策では、玉城氏は辺野古移設への反対姿勢を維持している。

告示日の第一声でも辺野古移設を認めない考えを改めて示した。

玉城氏は選挙戦で、普天間飛行場の危険性除去を辺野古移設によって実現する政府方針について問題点を指摘し、古謝氏との「明確な争点の違い」と位置付けた。

これまで玉城県政を支えてきた「オール沖縄」を取り巻く政治状況も変化しており、県内11市の市長に「オール沖縄」系とされる首長がいない状態で今回の知事選を迎えている。

過去最多6人が立候補

沖縄県知事選には、古謝氏と玉城氏のほか4人が立候補した。

届け出順では、

  • 古謝玄太氏(42)=無所属・新人
  • 兼島俊氏(48)=無所属・新人
  • 末吉正弘氏(73)=無所属・新人
  • 玉城デニー氏(66)=無所属・現職
  • 比嘉隆氏(49)=無所属・新人
  • 屋良朝助氏(74)=琉球独立党・新人

の6人となっている。

兼島氏は候補者の政策を比較したうえで投票することを訴え、末吉氏は高齢者や子どもの貧困問題への対応、比嘉氏は新型コロナワクチンの中止、屋良氏は沖縄の自治をめぐる独自の構想をそれぞれ訴えている。

「県政継続か刷新か」だけではない17日間

今回の知事選では、玉城県政2期8年への評価に加え、県民所得や物価高、子育て、観光、基地負担、辺野古移設への対応など、多岐にわたる政策が問われる。

古謝氏と玉城氏では、とりわけ辺野古移設への姿勢に明確な違いがある。一方、選挙には計6人が立候補しており、それぞれが異なる政策を掲げていることも見落とせない。

投票は9月13日に行われ、原則として即日開票される。竹富町では9月12日に繰り上げ投票が行われる。

週刊TAKAPI 編集部

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