新聞購読率が初の5割割れ、49.8%に低下 高市内閣支持率62.3%も物価高対策は過半数が評価せず

2026年の新聞通信調査会の全国世論調査で、新聞購読率が49.8%となり初めて5割を下回ったことを伝える週刊TAKAPIの報道アイキャッチ画像。

日本の新聞離れが、調査開始以来初めて「購読率5割割れ」という節目を迎えた。

公益財団法人・新聞通信調査会が10月10日に発表した「第19回メディアに関する全国世論調査」によると、月決めで新聞を購読している人の割合は**49.8%**となり、2008年度の調査開始以来、初めて50%を下回った。

調査開始当初の購読率は88.6%だったが、約18年間で38.8ポイント低下した。

一方、今回の調査では高市早苗内閣への評価も明らかになった。

内閣支持率は**62.3%**と6割を超えたものの、物価高対策については52.6%が「評価しない」と回答。米国との外交に対する評価とは対照的な結果となった。

新聞購読の減少とニュース接触手段の変化、そして政権に対する政策別の評価が浮き彫りになっている。


新聞購読率は49.8%、2008年の88.6%から大幅減少

新聞通信調査会が実施した今回の全国世論調査では、月決めの新聞購読率が49.8%となった。

前年度の50.1%から0.3ポイント低下し、調査開始以来初めて5割を割り込んだ。

主な推移は次の通り。

調査年度新聞購読率
2008年度88.6%
2025年度50.1%
2026年度49.8%

2008年度と比較すると、減少幅は38.8ポイントに達する。

ただし、この数字は月決めの新聞購読率を示すものであり、新聞を一切読まない人が50.2%いることを意味するわけではない。

新聞の電子版やインターネット上の記事など、月決め購読以外の方法でニュースに接している人もいるためだ。

今回の結果は、紙の新聞を定期購読する習慣が長期的に縮小していることを示している。


ニュースを見る手段はテレビ84.2%、インターネット74.4%

新聞によるニュース接触率も初めて5割を下回る

今回の調査では、1週間のうちにニュースに接した媒体についても質問している。

結果は次の通り。

ニュースに接した媒体割合
民放テレビ84.2%
インターネット74.4%
NHKテレビ69.7%
新聞49.7%
ラジオ27.6%

新聞でニュースに接した人は49.7%となり、こちらも初めて5割を下回った。

一方、インターネットは74.4%に達しており、新聞との差は24.7ポイントとなっている。

なお、この設問は複数の媒体を利用する人も含まれるため、各割合の合計は100%にはならない。

全国紙は減少、地方紙は前年より増加

新聞の種類別に見ると、全国紙の購読率は21.4%で、前年から1.5ポイント低下した。

一方、県紙・地方紙は21.2%となり、前年から0.7ポイント上昇した。

新聞全体の購読率が低下するなかでも、全国紙と地方紙では異なる動きが見られる。

地域の行政、事件・事故、学校、企業、店舗など、生活圏に密着した情報を扱う地方紙の役割についても、今後注目される。


高市内閣の支持率は62.3%、若年層ほど支持する傾向

今回の世論調査では、高市内閣に関する質問が初めて追加された。

その結果、内閣支持率は**62.3%**となった。

年代別では、若い世代ほど支持する傾向が確認された。

ただし、今回の62.3%という数字は新聞通信調査会による調査結果であり、他の報道機関が実施する世論調査とは調査方法や実施時期が異なる。

そのため、異なる調査の支持率を単純に比較して、支持が上昇した、あるいは低下したと判断することには注意が必要だ。


高市内閣の物価高対策、52.6%が「評価しない」

米国との外交は50.1%が評価

内閣全体の支持率が6割を超えた一方、個別政策への評価には違いが見られた。

米国との外交については、50.1%が評価すると回答した。

一方、物価高への対応については、**52.6%が「評価しない」**と答えた。

つまり、内閣を支持することと、政府が実施する個別政策を評価することは必ずしも一致していない。

物価高対策については、評価しない人が過半数を占める結果となった。

物価高への厳しい評価が示すもの

食品や日用品などの価格上昇は、家計に直接影響する問題だ。

今回の調査では、内閣支持率が62.3%に達する一方で、物価高対策を評価しない人が52.6%となった。

この結果からは、政権全体への支持と生活に関わる政策への評価を分けて考える回答者がいることがうかがえる。

ただし、今回の数値だけで、物価高対策への不満が今後の内閣支持率をどの程度左右するかまでは判断できない。


憲法改正への関心は65.6%、賛成31.2%・反対15.3%

今回の調査では、憲法改正に関する意識についても質問している。

憲法改正に関心があると回答した人は65.6%だった。

一方、改正そのものへの賛否では、次の結果となった。

回答割合
賛成31.2%
反対15.3%
どちらとも言えない約50%

憲法改正に関心を持つ人が6割を超える一方で、賛否については態度を決めていない人が多いことが分かる。

また、望ましい改正内容を尋ねた質問では、「自衛隊の存在を明記する」が32.6%で最も高かった。

憲法改正への関心の高さが、そのまま改正への賛成を意味するわけではない点にも注意が必要だ。


【編集部の考察】新聞購読率5割割れで地方メディアの役割はどう変わるのか

今回の調査で注目すべきなのは、単に新聞の購読率が低下したことだけではない。

ニュースを受け取る方法そのものが変化していることだ。

インターネットでニュースに接する人が7割を超える一方、月決めの新聞購読率は5割を下回った。

こうした変化は、地方メディアにとっても重要な課題となる。

例えば、自治体の予算や行政サービス、地域企業の動向、店舗の開店・閉店、学校に関する問題などは、地域住民の生活に密接に関係する情報だ。

しかし、全国的なニュースと比較すると、地域の細かな出来事は広く報道されない場合もある。

今後は紙媒体かインターネットかという違いだけでなく、地域で必要とされる情報を、誰が継続的に取材し、検証して届けるのかという点が重要になると考えられる。

一方で、インターネットによる情報発信には、誤情報の拡散や情報源の不透明さといった課題もある。

新聞購読率の低下が、そのまま報道機関への信頼低下を意味するわけではない。

媒体の形態が変化しても、行政資料の確認、関係者への取材、複数の情報源による裏付けなど、報道に求められる基本的な役割は変わらないだろう。


今回の新聞通信調査会の世論調査はいつ、何人を対象に実施された?

今回の調査概要は次の通り。

調査名称: 第19回メディアに関する全国世論調査

実施主体: 公益財団法人新聞通信調査会

調査期間: 2026年7月17日~8月16日

調査対象: 全国の18歳以上の男女5,000人

有効回答数: 2,676人

回答率: 53.5%

調査方法: 訪問留置法

結果発表: 2026年10月10日

今回が19回目の調査となる。

回答者の属性や調査方法によって結果に一定の違いが生じる可能性があるため、数字を読み解く際には調査条件も確認する必要がある。


新聞購読率の低下は今後も続くのか

新聞購読率は2008年度の88.6%から2026年度の49.8%まで低下した。

一方、直近1年間の減少幅は0.3ポイントとなっている。

このことから、長期的には大幅な低下が確認できるものの、今後も同じ速度で減少するとは限らない。

今後の調査では、新聞の定期購読率だけでなく、電子版の利用状況やニュースへの信頼度、世代別の情報接触の違いなども重要な指標となる。

紙の新聞を購読する人が減少するなかで、報道機関がどのように取材体制を維持し、信頼できる情報を届けていくのか。

今回の「初の5割割れ」は、日本のニュースメディアの今後を考えるうえで、一つの節目となりそうだ。


Q新聞通信調査会とはどのような団体?
A新聞や通信などのメディアに関する調査・研究を行う公益財団法人。

メディアへの信頼度やニュースの利用状況、社会問題に対する意識などを調査している。

Q新聞を購読していない人も、新聞社の記事を読むことはできる?
A新聞社によっては、公式ニュースサイトや電子版で記事を公開している。

無料で読める記事と有料会員向けの記事があり、利用条件は各社で異なる。

Q今回の新聞購読率49.8%は、日本の全世帯の購読率を意味する?
A今回の調査は全国の18歳以上の個人を対象としている。

そのため、49.8%という数字を、そのまま日本の全世帯の新聞契約率と読み替えることはできない。

Q高市内閣の支持率62.3%は10月11日時点の支持率?
A今回の調査が実施されたのは2026年7月17日から8月16日まで。

したがって、62.3%は調査期間中の回答を集計した結果であり、10月11日時点の支持率を直接示す数字ではない。


まとめ|新聞購読率が初の5割割れ、政権支持と政策評価には差

新聞通信調査会の2026年全国世論調査では、新聞購読率が49.8%となり、調査開始以来初めて5割を下回った。

インターネットでニュースに接する人は74.4%に達し、新聞との利用率の差が鮮明になった。

一方、高市内閣の支持率は62.3%だったものの、物価高対策については52.6%が評価しないと回答した。

今回の調査は、ニュースメディアの利用状況と、政権全体への支持・個別政策への評価をそれぞれ考える材料となっている。

新聞離れが進むなか、報道機関には情報発信の方法だけでなく、正確性や取材力、地域社会に必要な情報を届ける役割が、引き続き問われることになりそうだ。


参考資料・出典

公益財団法人新聞通信調査会
「第19回メディアに関する全国世論調査」(2026年10月10日発表)

時事通信社(2026年10月11日報道)

共同通信社(2026年10月11日報道)

週刊TAKAPI 編集部/黒木

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