清水建設、米ジョージア州で382戸の賃貸住宅開発に参画 総事業費約205億円

清水建設は、米国の不動産投資会社ケネディ・ウィルソンと共同で、ジョージア州サンディスプリングス市における賃貸住宅開発事業に参画した。総戸数は382戸で、総事業費は1億3900万ドル(約205億円)。2028年の入居開始を予定している。

清水建設にとって、ケネディ・ウィルソンとの連携による米国賃貸住宅事業の拡大を示す案件となる。


清水建設が米ジョージア州で「Caldwell」を共同開発

開発する賃貸住宅の名称は「Caldwell(コールドウェル)」。建設地は、アトランタ都市圏北部のサンディスプリングス市・35 Glenlake Parkway NEで、2026年8月末までに建設工事が始まった。

計画地は約6.9エーカー(約2万7900平方メートル)。完成後は382戸の賃貸住宅を供給する。

共同事業者のケネディ・ウィルソンによると、住戸の平均面積は937平方フィート(約87平方メートル)。屋内外には合計1万7500平方フィートを超える共用設備を設ける計画だ。


開発計画の概要

  • 物件名:Caldwell
  • 所在地:米国ジョージア州サンディスプリングス市
  • 総戸数:382戸
  • 敷地面積:約6.9エーカー
  • 住戸平均面積:約937平方フィート
  • 共用施設面積:1万7500平方フィート超
  • 総事業費:1億3900万ドル
  • 入居開始予定:2028年
  • 共同事業者:清水建設、ケネディ・ウィルソン

アトランタ都市圏北部、旧UPS施設跡地を再開発

建設地は、物流大手UPSが使用していたオフィス施設の跡地に当たる。ケネディ・ウィルソンは2025年後半に土地を取得しており、既存施設を大規模な賃貸住宅へ転換する。

サンディスプリングス市はアトランタ中心部の北側に位置し、企業拠点や雇用集積地へのアクセスを持つ郊外都市だ。

開発地周辺では賃貸住宅の供給が限定的とされ、事業者側は新たな住宅需要を取り込めると判断したとみられる。


共用施設を充実させた高級賃貸住宅に

「Caldwell」は、比較的広い住戸と充実した共用施設を備える高級賃貸住宅として開発される。

計画では、屋内外の共用空間にフィットネス施設やプール、入居者向けラウンジなどを設ける見通しだ。住宅だけでなく、共用設備や居住環境の質を高めることで、周辺地域との差別化を図る。

一方、1億3900万ドルという事業規模は、為替や金利、建築費、現地の賃料相場などの影響を受ける。2028年の入居開始までに、米国の住宅市況がどのように変化するかも事業収益を左右する要素となる。


清水建設、米国で不動産開発事業を拡大

清水建設は国内の建設請負だけでなく、海外で自ら資金を投じる不動産開発事業を進めている。

米国では人口や雇用の増加が見込まれる都市を中心に、賃貸住宅などへの投資を拡大。「Caldwell」への参画も、建設会社としての施工力に加え、不動産の開発・保有・運営から収益を得る事業基盤を強化する狙いがある。

同社は2026年1月にも、三菱地所とともにバージニア州アーリントン郡の530戸の賃貸住宅開発へ参画している。


【編集部の考察】なぜ清水建設は米国の賃貸住宅を狙うのか

今回の事業で注目されるのは、清水建設が単に建物を施工するだけでなく、開発事業者として参画している点だ。

国内では人口減少により、中長期的に建設需要が縮小する可能性がある。一方、米国では地域差があるものの、人口や雇用が増えている都市圏で住宅不足が続いている。

特にアトランタ周辺は企業進出が進み、住宅需要を見込みやすい市場の一つだ。清水建設にとっては、成長市場への投資によって国内事業への依存を抑え、継続的な賃料収入や売却益を得る機会になる。

ただし、米国では高金利や建設費の上昇が開発事業の負担となっている。382戸という規模を生かして運営効率を高められるか、完成時の賃料水準で十分な入居率を確保できるかが今後の焦点となる。


Qサンディスプリングス市はアトランタ市内ですか?
A別の自治体ですが、アトランタ都市圏に含まれます。アトランタ中心部から北側に位置する郊外都市です。
Q清水建設が完成後の住宅を施工するのですか?
A今回公表された中心的な役割は、共同開発事業への参画です。具体的な施工会社や清水建設の担当範囲については、追加発表を確認する必要があります。
Q賃貸住宅の募集時期や家賃は決まっていますか?
A2026年9月時点では、具体的な募集開始時期や家賃は公表されていません。入居開始は2028年が予定されています。
Q日本から入居を申し込めますか?
A入居条件や募集方法は未公表です。現地の管理会社による募集要項の発表後に確認する必要があります。

※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。

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週刊TAKAPI編集部:黒木

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