【独自•愛知県•田原市】消防車1台を予定価格6万円で再出品 フレーム腐食で車検通らず、11月17日まで参加受付

田原市の消防車再出品と予定価格6万円、フレーム腐食による売却理由を伝えるアイキャッチ

愛知県田原市が、2002年6月に初度登録された消防自動車1台を、KSI官公庁オークションに予定価格6万円で再出品している。参加申し込みは2026年11月17日午後2時まで、入札は12月1日から8日まで。市消防課への取材では、フレームの腐食と穴によって車検を通せなくなったことが売却の理由と分かった。後継車両は発注済みだが、納入時期や購入費用は今回の取材では確認できていない。

売却する消防車は2002年式 走行距離11万6327キロ

売却対象は、ダイハツ「ハイゼットトラック」の消防自動車。大型の消防ポンプ車ではなく、乗車定員2人の軽自動車で、車体は赤色、変速機はオートマチックとなっている。

市の出品情報によると、初度登録は2002年6月、走行距離は11万6327キロ。車検は期限が切れており、定期点検記録簿は「記録簿なし」と記載されている。売却区分番号は「R8-12」。

市消防課によると、この車両は消防団ではなく、常備消防で使用してきたものだという。火災への出動や巡回などに使っていたと説明した。

初度登録から約24年が経過しているが、それがそのまま実際の稼働期間を示すわけではない。使用を終了した具体的な日付や、これまでの累計出動回数は確認できていない。担当者は出動実績について、過去の記録をすべて拾い出すことは難しいと回答した。

なぜ売却する? 市消防課「腐食がなければ使う予定だった」

売却を判断した直接の理由は、車体のフレームに生じた腐食と穴だった。

市消防課の担当者は、その状態では車検を通せず、消防車として使用できなくなったと説明した。腐食がなければ継続して使う予定だったという。

出品情報にも、シャーシに腐食と穴があることや、経年劣化、使用などによる傷が記載されている。公表資料に示された車両の状態と、電話取材で得られた売却理由は一致している。

担当者によると、腐食を確認したのは「出品する半年ほど前」。ただし、具体的な点検日や腐食の原因、修理費の見積もりについては今回の取材では確認できていない。

このため、地域の気候や保管環境などを腐食の原因と結び付けたり、修理費が高額だったため売却したと説明したりすることはできない。確認できたのは、フレームの状態によって車検を通せず、継続使用を断念したという経緯だ。

予定価格6万円の算定根拠は? 前回入札と鉄くず価格を比較

今回の出品は、最初の売却手続きではない。市消防課によると、前回の入札が不調となり、再び出品することになったという。

予定価格の算定について、担当者は、前回の入札で提示された価格の平均を取り、鉄くずとしての価格などとも比較検討した上で決めたと説明した。

一方、前回の予定価格、入札件数、個々の入札額、不調となった詳しい理由までは確認できていない。したがって、前回について「参加者がいなかった」「入札がゼロだった」とは断定できない。

また、今回公表された6万円は予定価格であり、売却額が確定したわけではない。落札結果が出る前に「消防車を6万円で売却した」「6万円で購入できる」と伝えることは適切ではない。

購入を検討する場合は、入札額だけでなく、車両の状態や引き取り後に必要となる支出も含めて考える必要がある。

後継車両は発注済み 更新年数や購入費用は未確認

後継車両について、市消防課はすでに発注済みと回答した。機能については、従来の車両と変わらないとの説明だった。

ただし、具体的な車種や仕様、納入予定日、購入費用は確認できていない。使用を終えた車両の役割を現在どのように補っているかについても、今回の取材では明らかになっていない。

担当者は車両更新に関する決まりがあることにも触れたが、具体的な更新年数は示されなかった。田原市が消防車を一律に「20年で更新している」とは記載できない。

廃車となる消防車両のインターネット入札は、従来から行っているという。担当者は、車両を廃車にするタイミングで出品していると説明しており、今回だけの特別な売却方法ではない。

売却代金の使い道は? 消防に限定せず市の事業へ

消防車を売った収入は、何に使われるのか。

市の担当者によると、消防関係の物品を売却したからといって、収入を消防の事業に限定して充てるわけではない。市の収入として受け入れ、市の事業に使う予定という。

今回の取材では、具体的な充当先の事業名までは示されなかった。後継車両が発注済みであることと、売却代金の使途は別の話であり、この収入が後継車両の購入費に直接充てられると決まっているわけではない。

赤色灯やサイレンを撤去 引き渡し後の修理・輸送は落札者負担

市消防課によると、引き渡し時には赤色灯などの消防装備を取り外す。

公表条件でも、消防装備や車体の名称表記を取り外し、一時抹消登録の状態で、現状のまま引き渡すとしている。修理や輸送に関する費用は落札者が負担する。

担当者は、落札後の用途について、市として特別な条件は設けていないと説明した。ただし、これは消防装備を付けた状態で購入できることや、そのまま公道を走行できることを意味しない。

今回の車両は、現役の消防車としての継続使用を断念したものだ。赤い車体や予定価格だけで判断せず、引き渡し時の状態を理解した上で検討する必要がある。

参加申し込みは11月17日まで 入札開始は12月1日

今回の売却は、田原市の公有財産売却として実施される。申し込みと入札は別の日程になっている。

手続き・項目日程・金額
予定価格6万円
入札保証金6,000円
参加申し込み期限2026年11月17日午後2時
入札期間12月1日午後1時~12月8日午後1時
契約締結期限12月17日午後5時
売払代金納付期限12月22日午後2時30分

市は現物を確認し、状態を理解した上で入札するよう求めている。手続きを進める際は、KSI官公庁オークションの出品ページで最新の条件を確認したい。

Q下見の予約はいつまで受け付けていますか?
A受付期限は11月13日午後5時。受付は土日・祝日を除く。
Q下見できる日時と場所は?
A11月2日から17日までの午前9時~午後5時で、土日・祝日も可能。場所は田原市田原町丸田14番地の田原市消防署となっている。
Q下見をしなくても入札できますか?
A参加できる。ただし、市は車両の状態をすべて理解した上で参加したものとみなすとしている。
Q保証金と売払代金の支払い方法は?
A入札保証金はクレジットカードのみ。売払代金は銀行振込となっている。
Q問い合わせ先はどこですか?
A田原市総務部契約検査課。電話は0531-23-3505、メールはkensa@city.tahara.aichi.jp。受付時間は午前9時~午後5時。KSI官公庁オークション

週刊TAKAPI 編集部/黒木

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