栃木県上三川町の住宅で住人の女性が殺害された強盗殺人事件で、警察は新たに、指示役とみられる20代の夫婦を逮捕した。
この事件では、これまでに実行役とみられる16歳の少年4人が逮捕されており、今回の逮捕で逮捕者は合わせて6人となった。
強盗殺人の疑いで逮捕されたのは、竹前海斗容疑者(28)と、妻の美結容疑者(25)。2人は5月14日、16歳の少年4人と共謀し、栃木県上三川町の住宅で、この家に住む富山英子さん(69)の胸などを刺すなどして殺害した疑いが持たれている。
警察は、竹前容疑者夫婦が実行役とみられる少年4人に対し、犯行を指示していた可能性があるとみて調べている。
報道によると、海斗容疑者は羽田空港で身柄を確保された。海外へ出国しようとしていた可能性もあるとみられている。一方、美結容疑者は神奈川県内のビジネスホテルで確保され、その際、生後7カ月の女の子を連れていたという。
事件をめぐっては、神奈川県内に住む16歳の少年4人が実行役としてすでに逮捕されている。警察は、少年らがどのような経緯で事件に関与したのか、また竹前容疑者夫婦とどのように接点を持ったのかを慎重に調べている。
さらに警察は、現場で奪われた物を回収する「回収役」など、夫婦や少年ら以外にも関係者が存在する可能性があるとみて捜査を続けている。
事件前には不審者目撃情報も
この事件では、被害者宅の周辺で、事件前に不審者の目撃情報が相次いでいたことも分かっている。
強盗事件や侵入窃盗では、犯行前に現場周辺を下見するケースがある。今回の事件でも、実行役とみられる少年らや指示役とみられる人物らが、事件前にどのような準備や確認を行っていたのかが今後の焦点となる。
警察は、被害者宅周辺で確認された不審者情報と事件との関連についても調べているとみられる。
警察庁が全国警察に警戒徹底を指示
事件を受け、警察庁は16日、強盗や侵入窃盗の計画に関する情報を得た場合、警戒と情報共有を徹底するよう全国の警察に指示した。
警察庁は、下見活動とみられる動きや、不審な車両、不審者に関する情報を把握した場合、ためらうことなく職務質問を実施するよう求めている。
匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」による事件は、都道府県をまたいで発生する恐れがある。警察庁は、新たな犯行計画や標的が判明した場合には、警察庁と関係する都道府県警に迅速に情報共有することも改めて求めた。
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少年4人、指示役夫婦、さらに関係者の存在も焦点
今回の事件は、実行役とみられる人物がいずれも16歳の少年だったことに加え、その背後に20代の指示役がいた疑いが浮上している点で、いわゆる「闇バイト」やトクリュウ型犯罪との関連にも注目が集まっている。
警察は、少年4人と竹前容疑者夫婦の関係、事件前の連絡手段、犯行の指示内容、奪われた物の回収役の有無などを調べている。
実行役、指示役、回収役、さらに上位の関係者が存在するのか。事件の全容解明に向け、捜査はさらに広がりを見せている。
今回の事件は、住宅を狙った強盗殺人事件にとどまらず、広域的な犯罪グループによる組織的犯行の可能性も含めて捜査が進められている。

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