患者の信頼を悪用か 予約表から施術日時を把握、PCには別の映像約10人分も
週刊TAKAPI編集部
神奈川県内の美容皮膚科クリニックで、全身脱毛の施術を受ける女性客を小型カメラで撮影したとして、看護師の男が逮捕された。
神奈川県警が不同意わいせつ等の疑いで逮捕したのは、看護師の桑高秀輔容疑者(40)。桑高容疑者は、横浜市と川崎市にある同じ医療法人の美容皮膚科クリニックに勤務していた。
逮捕容疑は、今年、勤務先のクリニックで、全身脱毛の施術を受ける予定だった女性客2人の日時を予約表などで把握し、施術室の棚の上に小型カメラを隠して設置し、施術中の姿を撮影した疑い。
全身脱毛では、患者が衣服を脱ぎ、施術者の案内に従ってベッドに横になる。女性客は、医療機関と看護師を信じて施術室に入っていた。そこで小型カメラが棚の上に置かれていた疑いがある。
調べに対し、桑高容疑者は「女性の裸が見たかった」という趣旨の供述をし、容疑を認めているという。
警察が桑高容疑者の自宅を捜索したところ、時計やコップのふたなどに偽装した小型カメラが複数見つかった。さらに、パソコンからは別の人物とみられる約10人分の映像も確認された。
ただし、この約10人分の映像については、現時点で今回の逮捕容疑との関連が確定したわけではない。警察は、映像の撮影場所や時期、被害者の有無、外部流出の有無を慎重に調べている。
今回の事件で重いのは、容疑者が外部から侵入した人物ではなく、クリニックで働く看護師だった点だ。患者は、予約、受付、問診、施術という流れを医療機関に預けている。その中で、勤務者が予約情報を見て、施術日時を確認し、施術室にカメラを置いた疑いがある。
女性患者にとって、美容皮膚科の施術室は、肌や体の悩みを相談し、他人に見られたくない部分を医療スタッフに預ける場所でもある。全身脱毛では、胸、腰、脚、VIO周辺など、通常は人前で見せない部位が施術対象になることもある。
患者が施術室に入るたび、棚の上や時計、備品の中まで確認することは現実的ではない。確認すべきなのは、患者側ではなく、医療機関側の管理手順だ。
医療機関一般として、施術室に私物を持ち込める状態だったのか、不審な備品を確認する手順があったのか、予約情報を誰がどこまで閲覧できたのかは、今後問われる点になる。
特に美容医療の現場では、患者の身体情報、施術履歴、予約日時、施術部位など、極めて私的な情報を扱う。全身脱毛の予約情報は、単なる来院予定ではない。女性患者が、いつ、どの部位の施術を受けるのかに直結する情報だ。
性的姿態撮影をめぐっては、2023年に新たな処罰法が施行され、ひそかに性的な姿態を撮影する行為への取り締まりが強化された。今回の事件では、撮影された映像がどこまで保存されていたのか、複製されたのか、第三者に渡った形跡があるのかも捜査の焦点になる。
警察は今後、桑高容疑者の勤務状況、小型カメラの入手経路、設置された時期、パソコン内の映像との関連を調べる方針だ。
美容皮膚科で全身脱毛を受けた女性が、自分の施術中の姿を撮影されていた可能性に気づくことは難しい。だからこそ、警察による映像確認と被害者の特定、医療機関側による再発防止策の説明が必要になる。
今回の事件は、女性患者2人への撮影容疑での逮捕にとどまらない。施術室に置かれた小型カメラ、予約情報の閲覧、偽装カメラ、パソコン内の映像。美容医療を受ける女性が安心して施術室に入れるのか。その前提を、医療機関側がどこまで守れていたのかが問われている。
合わせて読みたい
編集部まとめ
神奈川県内の美容皮膚科クリニックで、全身脱毛の施術を受ける女性客2人を小型カメラで撮影したとして、看護師の桑高秀輔容疑者(40)が逮捕された。警察は、桑高容疑者が予約表などで施術日時を把握し、施術室の棚の上にカメラを隠したとみている。自宅からは偽装カメラが複数見つかり、パソコンからは約10人分の映像も確認された。警察は映像との関連や外部流出の有無を調べている。
Q1. 美容皮膚科クリニックで何が起きたのですか?
神奈川県内の美容皮膚科クリニックで、全身脱毛の施術を受ける女性客2人を小型カメラで撮影した疑いで、看護師の男が逮捕されました。
Q2. 容疑者はどのように撮影した疑いがありますか?
警察は、容疑者が予約表などで全身脱毛の施術日時を把握し、施術室の棚の上に小型カメラを隠して設置したとみています。
Q3. PCで見つかった約10人分の映像は余罪なのですか?
現時点で今回の逮捕容疑との関連が確定したわけではありません。警察は、映像の撮影場所や時期、被害者の有無、外部流出の有無を調べています。

コメント